日本語教員プラネット 日本語教員試験 対策の問題集

学ぼう!にほんご 初中級 第4課「「コーヒー二つ、アイス」になっていたものですから」の教案

『学ぼう!にほんご 初中級』

誘いや頼みごとを、相手との関係を壊さずに断る力をつける課です。日本語の断りは「できません」「したくありません」と結論から言うより、まず事情を言い、断りの言葉そのものはぼかすほうが角が立ちません。その事情の言い方として、自分では変えられなかった成り行きを差し出す「〜ものだから」、したくてもできない・したくなくてもしなければならない事情を言う「〜わけにはいかない」「〜ないわけにはいかない」、ちょうど手が離せないことを言う「〜最中」を学び、最後に、気持ちをそのまま言う「〜たくありません」がなぜ強く聞こえるのかを確かめます。項目を一つずつ教えたら、誘いや頼みを断るロールプレイで組み合わせて使わせると、課の目標がそのまま練習になります。

このページについて教科書の本文・例文・練習の文は載せていません。例文と場面はすべて自作です。課の題と学習項目の表記は本の目次に合わせています。
学習項目5時間90分×3コマ

この課のねらい(Can-do)

  • 誘いや頼みごとを断るとき、断りの言葉の前に理由を言い、「〜ものですから…」と言い切らずに相手に察してもらう言い方ができる
  • 「〜わけにはいかない」(できない)と「〜ないわけにはいかない」(しなければならない)の向きを取り違えずに、断る理由として言える
  • 「〜最中」で、何かをしているちょうどその途中に別のことが起きた、いまは手が離せない、と言える
  • 「〜たくありません」が相手に強く聞こえる理由を知り、断りの場面では理由とぼかしの言い方に置き換えられる

進め方と時間配分

目安は 90分×3コマ。コマの長さと学校のカリキュラムで配分は変わります。各段で押さえることと、かける時間の目安です。

段時間やること
導入(目標の場面)15分教師が学生を飲み会や週末の手伝いに誘い、学生に自由に断らせる。出てきた断り方(「行きません」「ちょっと…」「用事があります」)を黒板に並べ、言われた側がどう感じるかを話し合って、「理由を先に言う」「最後まで言わない」という課の芯を確かめる
学習項目1 〜ものだから40分遅刻の言い訳の場面で導入し、断りの「〜ものですから…」まで。言い訳に聞こえやすい相手・場面も板書で分けておく
学習項目2・3 〜わけにはいかない/〜ないわけにはいかない60分「したい→事情→しない」「したくない→事情→する」の2本の矢印で向きを対比して板書し、どちらも断る理由として言う練習へ。1コマ目は学習項目2の練習まで、学習項目3は2コマ目の初めに2の復習から入る
学習項目4 〜最中35分じゃまが入る絵で「〜最中に…」(途中で起きたこと)を導入し、電話の場面で「いま〜の最中なので」(断り)に広げる
学習項目5 〜たくありません25分同じ誘いに「行きたくありません」と「〜ものですから…」で答えたときの印象を比べ、「〜たくない」を使ってよい場面を確かめる
目標の活動(断りのロールプレイ)70分場面カード(先輩の飲み会・同僚の頼みごと・店員のすすめ・友達の誘い)を配り、「理由+ぼかし+代わりの案」の3段で断る。誘った役は、断られてどう感じたかを一言返す。2コマ目の終わりに場面カードを配って準備させ、3コマ目に演じる
まとめ25分ロールプレイでよかった断り方を板書に残し、項目ごとに「どんな事情を言う形か」「だれに使いやすいか」を一覧にする

学習項目 1 〜ものだから

意味・はたらき学習項目 1

理由を表す形ですが、「から」「ので」と違って、自分ではどうにもならなかった事情、そうせずにはいられなかった事情として理由を差し出す響きがあります。そのため、遅刻やミスの言い訳、誘いを断るときの事情の説明によく使われ、丁寧に言うときは「〜ものですから」、くだけた会話では「〜もんだから」になります。断りでは「あしたは朝が早いものですから…」と後ろを言わずに止め、相手に察してもらう言い方がよく使われます。一方で言い訳の響きがあるため、相手に迷惑をかけたあと謝る前に使ったり、何度も重ねたりすると「自分は悪くない」と言っているように聞こえやすくなります。

接続

普通形+ものだから(な形容詞・名詞は「静かなものだから」「雨なものだから」のように「な」が入る。丁寧には「〜ものですから」、話し言葉では「〜もんだから」)

形
Vる/Vた/Vている ものだからい形 ものだからな形/N +な ものだから〜ものですから…(後ろを言わずに止める)

導入

  • 遅刻の言い訳で導入教師が教室に遅れて入ってきた体で「すみません、電車が止まってしまったものですから」と言い、「先生は悪いですか」と聞く。「悪くない、電車のせい」という答えから、自分ではどうにもならなかった事情を言う形だと引き出す。次に「電車が止まったので、遅れました」と並べ、「ので」は事情の説明、「ものですから」はわかってほしい気持ちが強い、と対比する。
  • 断りの「〜ものですから…」教師が学生を「今晩、食事に行きませんか」と誘い、学生に「今晩はアルバイトがあるものですから…」と後ろを言わずに答えさせる。「…」のあとに「行きません」を付けた言い方と比べて、言い切らないほうが柔らかいことを確かめ、板書は「理由+ものですから+(ちょっと…)」の枠にする。

板書案

理由(普通形)+ものですから…
あしたは朝が早いものですから、きょうはちょっと…。
電車が止まってしまったものですから、遅れました。
〔赤〕な形・N +な ものだから(雨なものだから)
〔青〕謝る → 理由 の順(申し訳ありません。〜ものですから)

場面と発話(自作)

  • 同じクラスの友達に週末のバーベキューに誘われたが、その日は国から親が来ることになっている。ごめん、その日は親が国から来るもんだから…。また誘ってね。
  • アルバイト先で、店長に急に残業を頼まれた。あしたの朝が大学のレポートの締め切りになっている。すみません、あしたの朝までにレポートを出さなければならないものですから、きょうはちょっと…。
  • 会社を訪ねた人が、約束の時間に遅れて着き、担当者におわびを言う。遅くなって申し訳ありません。道がひどく混んでいたものですから。

練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)

理由のカード(体調が悪い・先約がある・家族が来る・締め切りがある)と誘い・頼みのカードを組み合わせ、「〜ものですから…」で止める形で断らせる。慣れたら相手のカード(店長・友達・先生・お客様)を足し、「ものですから」と「もんだから」のどちらを使うか、謝る言葉を先に言うかを相手ごとに判断させる。

  1. 口頭教師が理由の語や絵を出す(頭が痛い・電車が止まる・道が混む・家族が来る・締め切りがある・雨)→ 全体で「〜ものですから」を付けて言う → 個人に当てる。「雨」「静か」のカードを混ぜて「な」が入るかを確かめる。次に教師が「今晩、食事に行きませんか」と誘い、学生が理由のカードで「〜ものですから…」と止めて答える。止めたあとは少し間を置くように、教師が手で合図する。
  2. ペアAは誘い・頼みのカード(週末の引っ越しの手伝い・今夜の食事・あしたの朝のシフト)、Bは理由のカードを持つ。Aが誘い、Bは自分のカードの理由で「〜ものですから…」と断り、Aは「そうですか、じゃあ、また」と受ける。3回で役を交替し、2巡目からは相手のカード(友達・店長)を足して「もんだから」と「ものですから」を言い分けさせる。
  3. 産出「わたしの遅刻ものがたり」。学習者が自分の本当の遅刻や失敗を一つ選び、相手(先生・アルバイト先の店長・友達)を決めて、おわびと理由を2〜3文で言う(書いてから言ってもよい)。教師は、な形容詞・名詞の「な」、謝る言葉が理由より先に来ているか、店長や先生に「もんだから」を使っていないか、の3点を見て、その場で言い直させる。

つまずきと手当て

  • 相手を選ばずに使う。友達・同僚・先輩の誘いを断るとき、自分の小さな遅れを説明するときには「〜ものですから」がやわらかく使えるが、お客様の苦情や大きなミスのおわびの場面で、謝る前に「〜ものですから」を出すと言い訳に聞こえやすい。こういう相手には先に「申し訳ありません」と謝り、理由は短く、改まった文書では「〜ため」で言う、と相手別の表で整理する
  • 後ろに頼み・誘い・命令を続ける(「時間がないものだから、急いでください」)。「ものだから」の後ろは、自分がしたこと・起きたことの説明が多く、頼みを続けると落ち着かない文になりやすい。頼むときは「〜ので、〜てください」にする
  • な形容詞・名詞で「な」を落とす(「*静かものだから」「*学生ものだから」)。板書の枠に「+な」を書いておく
  • 自分の気持ちだけを理由にする(「行きたくないものですから…」)。文としては言えるが、「ものだから」で差し出すのは相手にもわかってもらえそうな事情なので、気持ちだけを理由にするとかえって失礼になる。学習項目5につなぐ

既習の文型との違い

  • 〜ので、…(初級Ⅱ 第21課)「ので」は理由をそのまま説明する形で、後ろに頼みや誘いも続けられます(時間がないので、急いでください)。「ものだから」は自分ではどうにもならなかった事情として差し出し、わかってほしい気持ちがにじむので、言い訳や断りに向き、後ろに頼みは続けにくくなります。学習者が「時間がないものだから、急いでください」と言ったら、頼むときは「ので」に戻すよう示します。
  • 〜し、…し、―/〜し、…から、―(初級Ⅰ 第19課)「〜し、〜から」は理由を並べて、ほかにも理由があることをにおわせる形で、友達の誘いを断るときにもよく使います(あしたは早いし、お金もないから…)。「ものだから」は理由を一つに絞り、その事情が自分では変えられないことを強く言います。目上の人に丁寧に断るときは、「〜ものですから…」のほうが収まりがよくなります。
関連する文型

学習項目 2 〜わけにはいかない

意味・はたらき学習項目 2

「〜したい気持ちはある(または、してもかまわないように見える)けれど、決まり・立場・周りへの義理・自分の責任などを考えると、することはできない」という意味です。能力や物理的な事情でできない「〜できない」とは違い、できるけれど事情を考えるとしてはいけない・するべきではないという判断を表します。断りでは、自分の気持ちではなく立場や決まりのためにできない、と言えるので、相手の誘いや好意を否定せずに断れます。丁寧には「〜わけにはいきません」、会話では理由を添えて「〜わけにはいかないんです」の形がよく使われます。

接続

Vる(辞書形)+わけにはいかない(丁寧には「〜わけにはいきません」)

形
Vる わけにはいかないVる わけにはいきません〜ので、Vる わけにはいかないんです(事情を言って断る)そういうわけにはいきません(相手の申し出を受けられない)

導入

  • 「できない」と並べる「車で来たので、お酒は飲めません」と「車で来たので、お酒を飲むわけにはいきません」を並べ、「この人の体はお酒が飲めますか」と聞く。体は飲めるが、法律や責任を考えると飲んではいけない、という答えから、能力ではなく事情で「しない」と決める形だと引き出す。板書は「したい → 事情 → しない」の矢印にする。
  • 立場を理由に断る教師がお客様役になって、店員役の学生に「もう少し安くしてくれませんか」と頼む。店員役に「申し訳ありません、わたしが決めるわけにはいかないんです」と言わせ、自分の気持ちではなく立場のせいにすると、断っても相手を否定しないことを確かめる。

板書案

したい → 事情 → しない
Vる(辞書形)+わけにはいきません
車で来たので、お酒を飲むわけにはいきません。
〔赤〕飲めません(体・能力)/飲むわけにはいきません(立場・決まり・責任)
〔青〕前置き:せっかくですが/ありがたいんですが 後ろ:〜んです

場面と発話(自作)

  • 取引先との夕食で、相手から「どうぞ一杯」とビールをすすめられた。今夜は車で来ている。ありがとうございます。でも、車なので、飲むわけにはいかないんです。
  • あした大事な試験がある学生が、ルームメイトに夜の映画に誘われた。行きたいけど、あしたは試験だから、今夜は遊ぶわけにはいかないんだ。
  • 引っ越しを手伝ったお礼に、先輩がお金を渡そうとする。いえいえ、そういうわけにはいきません。お気持ちだけいただきます。

練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)

「したいこと」と「事情」のカードを組み合わせ(遊びに行く×あした試験、休む×店に人がいない、受け取る×会社の決まり)、「〜わけにはいかないんです」で断らせる。そのあと同じ事情で「〜できません」と言った場合と比べ、どちらが事情をよく伝え、相手に失礼にならないかを話させる。

  1. 口頭教師が「したいこと」と「事情」を組にして出す(休む×店に人がいない/遊ぶ×あした試験/受け取る×会社の決まり/飲む×車で来た)→ 全体で「〜わけにはいきません」→ 個人。次に「漢字が読めない」「足をけがした」のような能力・体のカードを混ぜ、学習者に「〜できません」と「〜わけにはいきません」のどちらで言うかを選ばせる。
  2. ペアAは好意の申し出・誘いのカード(食事代を払おうとする・お酒をすすめる・仕事を早く帰っていいと言う)、Bは立場のカード(社員・運転してきた人・係の責任者)を持つ。Aが申し出て、Bは「せっかくですが、〜ので、〜わけにはいかないんです」と断り、Aは一度だけ「いいじゃないですか」と押す。Bは二度目も理由を変えずに、ていねいに断る。役を交替する。
  3. 産出「立場カードで断る」。学習者が自分の立場(学生・アルバイトの店員・寮の住人・会社員など)を一つ選び、その立場だから受けられない頼みを自分で考えて、短い会話を作って演じる。教師は、前が辞書形か、能力でできないことに使っていないか、前置きか「〜んです」で角を取っているか、を見る。

つまずきと手当て

  • 能力でできないことに使う(「漢字が読めないので、この新聞を読むわけにはいかない」)。読めないのは能力の問題なので「読めない」でよい。「わけにはいかない」は、できるのに事情でしないときに使う、と板書の矢印に戻す
  • 前に可能形を付ける(「*飲めるわけにはいかない」)。前は必ず辞書形で、「できる」の意味はこの形の中にもう入っている
  • 「〜わけがない」(第10課)と混同する。「わけがない」は「そんなことはありえない」という判断、「わけにはいかない」は「(できるが)自分はしない」という判断。「わけには」の「は」と「いかない」が付いているかどうか、後ろの形で見分けさせる
  • 「〜わけにはいきません」だけで言い切って冷たく聞こえる。前に「せっかくですが」「ありがたいんですが」、後ろに「〜んです」を付けると角が取れる

既習の文型との違い

  • 可能表現(1)(初級Ⅱ 第22課)可能形の否定「飲めません」は、能力や物理的な条件でできないことを言います。「飲むわけにはいきません」は、飲もうと思えば飲めるけれど、立場や決まりや責任を考えて自分で「しない」と決めたことを言います。学習者は「*飲めるわけにはいかない」と二つを重ねがちなので、矢印の板書で「できる」の意味はもう入っていると示します。
  • 〜てはいけません(初級Ⅰ 第13課)「〜てはいけません」は決まりや人が行動を止める禁止の言い方で、相手に向けて「ここでたばこを吸ってはいけません」と言えます。「〜わけにはいかない」はふつう話し手が自分(や自分の側)の行動について「しない」と判断する形です。相手の行動を止めたいときは「〜てはいけません」「〜ないでください」を使う、と場面で分けます。
関連する文型

学習項目 3 〜ないわけにはいかない

意味・はたらき学習項目 3

「〜わけにはいかない」の前を「ない形」にした形で、「しないわけにはいかない」=「しないでいることはできない」、つまり本当はしたくない(または、しなくてもすみそうな)ことでも、事情や義理を考えるとしなければならないという意味になります。否定が二つ重なるので、向きは「〜わけにはいかない」(する → できない)と反対になり、意味は「〜なければならない」に近くなります。ただ、「なければならない」が決まりや必要をそのまま言うのに対し、「ないわけにはいかない」には、気が進まないけれど周りとの関係や立場を考えて仕方なく、という気持ちがにじみます。断りでは、自分がしなければならない別の用事を理由に出すときに使います。

接続

Vない(ない形)+わけにはいかない(丁寧には「〜ないわけにはいきません」)

形
Vない わけにはいかないVない わけにはいきません〜ので、Vない わけにはいかないんです(別の用事を理由に断る)

導入

  • 2本の矢印で向きを分ける学習項目2の板書「したい → 事情 → しない」の下に、「したくない → 事情 → する」の矢印を書き足す。教師が「本当は疲れているけれど、課長の送別会には行かないわけにはいきません」と言い、「わたしは行きますか、行きませんか」と聞いて「行く」と答えさせる。否定が重なる形は、先に答え(する・しない)を確かめると混乱しにくい。
  • 「なければならない」と比べる「あしたは会社に行かなければならない」と「あしたは会社に行かないわけにはいかない」を並べ、どちらも行くことを確かめたうえで、「どちらの人が行きたくなさそうですか」と聞く。学習者に気持ちの違いを言わせてから、「ないわけにはいかない」は事情や人間関係でやむを得ずする、と整理する。

板書案

したくない → 事情 → する
Vない(ない形)+わけにはいきません
先輩の結婚式なので、出ないわけにはいかないんです。
〔赤〕ない + わけにはいかない = する
〔青〕〜なければなりません(決まり・必要)/〜ないわけにはいきません(義理・立場で仕方なく)

場面と発話(自作)

  • 友達に日曜日の日帰り旅行に誘われた。その日はアルバイト先の先輩の結婚式がある。行きたいんだけど、先輩の結婚式だから、出ないわけにはいかないんだ。
  • 会社で同僚に、今夜の飲み会に来るかと聞かれた。あしたの会議の資料がまだできていない。すみません、あしたの資料を仕上げないわけにはいかないので、今回は失礼します。
  • 少し熱がある留学生が、それでも学校へ行こうとしている。友達に休むようにすすめられた。でも、きょうはグループの発表の日だから、行かないわけにはいかないよ。

練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)

「別の用事」のカード(親の誕生日・締め切り・掃除の当番・先輩の結婚式)を引かせ、誘いを「〜ないわけにはいかないので、…」で断らせる。言ったあとに教師が「じゃあ、するんですね/しないんですね」と聞き返し、向きを正しく取れているかを毎回確かめる。最後に学習項目2のカードと混ぜ、「ない」を付けるかどうかを選ばせる。

  1. 口頭教師が「気が進まないこと」と「事情」を組にして出す(行く×課長の送別会/出る×先輩の結婚式/書く×あした締め切り/手伝う×お世話になった人の引っ越し)→ 全体で「〜ないわけにはいきません」→ 個人。言うたびに教師が「じゃあ、行きますか、行きませんか」と聞き返し、学習者は「行きます」と答える。慣れたら学習項目2のカードを混ぜ、「ない」を付けるかどうかを即答させる。
  2. ペアAは誘いのカード(週末の旅行・今夜のカラオケ・あしたの朝のサッカー)、Bは教師が配った1週間の予定表(外せない用事が書いてある)を持つ。Aが誘い、Bは予定表を見て「〜ので、〜ないわけにはいかないんです」と断る。Aは最後に「じゃあ、〜するんですね」と向きを確かめて言い返し、合っていればBが「ええ」と答える。役を交替する。
  3. 産出「断れない予定表」。学習者が自分の実際の1週間から、気が進まなくても外せない予定(親への電話・アルバイト・当番・発表の準備など)を3つ書き出し、そのうち一つを使って友達の誘いを断る短い会話を書いて演じる。教師は、ない形がそのまま付いているか、毎日の当たり前の習慣に使って大げさになっていないか、断る理由として前後がつながっているか、を見る。

つまずきと手当て

  • 向きを逆に取る。「行かないわけにはいかない」を「行かない」意味だと思って誘いを受ける場面で使ったり、「行くわけにはいかない」と言うべきところで「ない」を付けたりする。言ったあと必ず「する?しない?」と聞き返し、「ない」が付くほうが「する」と、板書の矢印で毎回確かめる
  • ない形を崩す(「*行かなくわけにはいかない」「*行かずわけにはいかない」)。前は「ない形」そのまま(行かない・食べない・しない)
  • 毎日の習慣や当たり前の予定にも使って、大げさに聞こえる(「毎朝、歯をみがかないわけにはいかない」)。気が進まない・周りへの義理や責任がある、という事情のある場面に使う形だと確かめる

既習の文型との違い

  • 〜なければなりません(初級Ⅰ 第12課)どちらも「する」という意味ですが、「なければなりません」は決まりや必要をそのまま言い、毎日の習慣にも使えます。「ないわけにはいきません」は、本当はしたくない、しなくてもすみそうだけれど、周りとの関係や立場を考えて仕方なくする、という気持ちを含みます。「毎朝、薬を飲まなければなりません」は自然でも、同じ文を「ないわけにはいかない」にすると大げさに聞こえます。
  • 〜わけにはいかない(第4課 学習項目2)前が辞書形なら「しない」、ない形なら「する」と、向きが逆になります。否定が二つ重なると学習者は意味を取り違えやすいので、言うたびに「する?しない?」と聞き返し、二本の矢印の板書に戻します。
関連する文型

学習項目 4 〜最中

意味・はたらき学習項目 4

「ちょうど〜している、その途中」を強く言う形です。「〜最中に、…」の形では、何かが進んでいるちょうど途中に、じゃまになることや思いがけないことが起きたと言うときによく使います(会議の最中に電話が鳴った、など)。「〜最中だ/最中です」と文を終えると、「いまちょうど〜をしていて、手が離せない」という意味になり、電話や頼みごとを断る理由にもなります。続いている動作や行事(会議・食事・試合・料理など)に使い、「いる」「住んでいる」のような状態や、長い期間には使いにくい形です。

接続

Vている+最中(に/だ)、Nの+最中(に/だ)

形
Vている 最中に、…Nの 最中に、…(会議の最中に・食事の最中に)いま Nの最中です/Vている最中なので

導入

  • じゃまが入る絵料理をしている人の絵に、玄関のチャイムの絵を重ねて見せ、「料理をしている最中に、お客さんが来ました」と言う。「料理は終わっていましたか」「お客さんに来てほしかったですか」と聞き、途中であること・困ることが起きたことの二つを引き出す。次に「料理をしているときに」と言い換えさせ、「最中」のほうが「ちょうど途中」の感じが強いことを確かめる。
  • 電話で断る教師が電話をかける役、学生が会議に出ている役になり、学生に小声で「いま会議の最中なので、あとでかけ直します」と言わせる。「最中です」と言えばそれだけで今は無理だと伝わることを体験させ、断りの理由の一つとして板書に加える。

板書案

Vている + 最中に、… / Nの + 最中に、…
料理をしている最中に、お客さんが来ました。
いま会議の最中なので、あとでかけ直します。
〔赤〕最中=ちょうど途中(じゃまが入る・手が離せない)
〔青〕状態・長い期間は「〜ている間に」

場面と発話(自作)

  • オンラインの授業で、先生が説明している途中に学生の画面が止まった。授業のあと、先生に事情を伝える。先生の説明の最中に、インターネットが切れてしまいました。すみません。
  • アルバイトの同僚から、シフトを代わってほしいと電話がかかってきた。いまは家族と食事をしている。ごめん、いま食事の最中だから、あとでかけ直してもいい?
  • 日曜日の朝、部屋の大掃除をしていたら、近くに住む友達が急に遊びに来た。ちょうど掃除の最中なんだ。30分だけ待ってくれる?

練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)

動作の絵(料理・会議・試合・シャワー・試験)と出来事の絵(電話・地震・停電・来客)を組み合わせて「〜最中に…」の文を作らせる。次に動作の絵だけを見せて、電話での誘いや頼みを「いま〜の最中なので」で断るやり取りに広げる。

  1. 口頭教師が動作の絵(料理・シャワー・試験・会議・試合・食事)と出来事の絵(電話・地震・停電・来客)を一枚ずつめくる → 全体で「〜ている最中に、〜ました」→ 個人。名詞で言える動作(会議・食事・試合・試験)は「Nの最中に」でも言わせる。最後に動作の絵だけを見せ、教師が電話をかける身ぶりをして、学習者が「いま〜の最中なので…」と答える。
  2. ペアAは電話をかける役で誘い・頼みのカード、Bは動作の絵のカードを伏せて持つ。Aが電話で用件を言うと、Bはカードを1枚めくり、その動作で「すみません、いま〜の最中なので、あとでかけ直してもいいですか」と断る。Aは相手が何をしているかを聞き取ってメモし、最後にカードを見せ合って確かめる。役を交替する。
  3. 産出「じゃまが入った話」。学習者が自分の経験から、何かの最中に困ったことが起きた話を一つ選び、「〜の最中に、〜。それで、〜」の3文で話す(書いてもよい)。聞いた人は「それは大変でしたね」と反応し、一つ質問する。教師は、前が「〜ている」か「Nの」か、途中がはっきりある動作を選んでいるか(住む・知るのような状態になっていないか)を見る。

つまずきと手当て

  • 辞書形やた形に付ける(「*勉強する最中に」「*食べた最中に」)。前は「〜ている」か「Nの」と板書の枠で決めておく
  • 状態や長い期間に使う(「日本に住んでいる最中に、国の友達が結婚した」)。「最中」は動きのあることの真ん中を言うので、長い期間には「〜ている間に」「〜うちに」を使う、と言い換えを示す
  • 「〜ところだ」(第1課)との区別があいまいになる。「いま食べているところです」は進み具合を言うだけだが、「いま食事の最中です」は途中で手が離せないことを強く言う。断るときは「最中」のほうが事情として伝わりやすい

既習の文型との違い

  • 〜ところだ(初中級 第1課)「〜ているところだ」は動作がどの段階にあるかを言う形で、途中であることを淡々と伝えます。「〜最中だ」は途中を強く言い、そのため手が離せない、じゃまが入った、という気持ちが加わります。断りの理由にするなら「いま会議の最中なので」のほうが事情として伝わりやすい、と電話の場面で比べます。
  • 〜とき、…(初級Ⅰ 第18課)「〜ているとき」は、その動作が続いている間のどこかで何かが起きた、と時間を幅で言います。「〜ている最中に」はそのちょうど途中に起きたことを言い、後ろには動作をじゃまする・思いがけないことが来ることが多くなります。同時に続ける動作(歩きながら音楽を聞く)は「とき」や「ながら」で言う、と分けます。
関連する文型

学習項目 5 〜たくありません

意味・はたらき学習項目 5

初級で習った「〜たい」の否定で、自分が「〜したくない」という気持ちを言う形です(「〜たくないです」とも言います)。形は難しくありませんが、誘いや頼みに「行きたくありません」と答えると、理由も相手への気づかいもなく自分の気持ちだけを相手に向けることになり、日本語ではかなり強く、時には失礼に聞こえます。この課では、この形を断りの決まり文句としてではなく、「どんな時なら使ってよいか」を知る項目として扱います。自分の好みや体の調子を話すとき、しつこい勧誘をはっきり断りたいとき、親しい友達との会話では使えますが、目上の人や好意で誘ってくれた人には、理由と「ちょっと…」の言い方に置き換えます。

接続

Vます形(「ます」を取った形)+たくありません/たくないです(「たい」は い形容詞と同じ活用)

形
Vたくありません/Vたくないです(くだけて)Vたくないあまり Vたくないんです(気持ちを弱めて理由を言う)Nは Vたくありません(「を」が「は」になり、ほかのものとの対比になる)

導入

  • 同じ誘いに二通りで答える教師が学生Aと学生Bを同じ言葉で誘い(「今度の土曜日、カラオケに行きませんか」)、Aには「行きたくありません」、Bには「土曜日はアルバイトがあるものですから…」と答えさせる。教師が誘った人の顔で、それぞれ言われてどう感じたかを大げさに演じ、クラスに「どちらの人とまた話したいですか」と聞く。
  • 使ってよい場面を探す「〜たくありません」を使った文をいくつか示し(雨の日は出かけたくない/苦いから薬を飲みたくない/しつこい勧誘に「買いたくありません」)、「だれに言っていますか」「言っても大丈夫ですか」をクラスで判断させる。自分のことを話すとき・はっきり断る必要があるとき・相手が親しいとき、の三つに分けて板書する。

板書案

Vます + たくありません/たくないです
(誘い)土曜日、カラオケに行きませんか。
△ 行きたくありません。→ 土曜日はアルバイトがあるものですから…。
〔赤〕たい=い形容詞(高くない → 行きたくない)
〔青〕使ってよい:自分の好み・体の調子/しつこい勧誘/親しい相手

場面と発話(自作)

  • 学校の保健室で、看護師に体の調子を聞かれた学生が、食欲がないことを伝える。熱があって、何も食べたくないんです。
  • 駅前で知らない人に、高い商品を買うようにしつこくすすめられている。何度断ってもやめない。いいえ、買いたくありません。失礼します。
  • 親しいルームメイトに、大雨の夜にコンビニへ行こうと誘われた。えー、こんな雨の中、出かけたくないよ。あしたにしよう。

練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)

誘い・頼みのカードと相手のカード(先輩・お客様・親しい友達・しつこい勧誘)を組み合わせ、まず「〜たくありません」で言ってよいかを判断させ、だめな相手には「〜ものですから…」「〜わけにはいかないんです」に言い換えさせる。最後に、気持ちを伝えたいときの「あまり〜たくないんです」に理由を添える形も練習する。

  1. 口頭教師が動詞カード(食べる・出かける・飲む・行く・会う・買う)を出し、全体で「〜たくありません」「〜たくないです」を言う → 「高くありません」「高くないです」と並べて活用を確かめる。次に教師が場面の札(熱がある/雨の夜/しつこい店員)を添えて「何をしたくないですか」と聞き、個人に答えさせる。
  2. ペアAは誘い・頼みのカードと相手のカード(先輩・お客様・親しい友達・しつこい勧誘)を引いて誘う。Bはまず「〜たくありません」で答えてよいかを判断し、だめな相手には「〜ものですから…」「〜わけにはいかないんです」に言い換えて答える。Aは誘った側の気持ちで「気にならない/少し気になる」を返し、理由を一言言う。役を交替する。
  3. 産出「本音→断り 書き直し」。学習者が、最近断った(または断りたかった)誘いを一つ思い出し、まず思ったとおりの気持ちを「〜たくない」で1文書き、次にその相手に実際に言う断りを「理由+ちょっと…+お礼」で書き直して読み上げる。教師は、活用の崩れ、ほかの人の気持ちを「〜たくない」で言い切っていないか、書き直した理由が相手にもわかる事情になっているか、を見る。

つまずきと手当て

  • 目上の人や好意で誘ってくれた人に「行きたくありません」と答える。文としては正しいが、日本語では相手の誘いそのものを退けたように聞こえる。「理由+ちょっと…+お礼(誘ってくれてありがとう)」の形に置き換えさせる
  • 活用を崩す(「*行きたいじゃありません」「*行きたくないません」)。「たい」は い形容詞と同じなので、「高くありません」「高くないです」と並べて確かめる
  • ほかの人の気持ちにそのまま使う(「*妹は行きたくありません」)。ほかの人の気持ちは「行きたくないそうです」「行きたくないと言っています」「行きたくないようです」のように言う

既習の文型との違い

  • 〜たいです(初級Ⅰ 第9課)初級の「〜たいです」は自分の希望を言い、相手の希望を聞く形として練習しました。この課の否定「〜たくありません」は、誘いや頼みへの返事に使うと、相手の申し出そのものを退ける響きになる点が新しい扱いです。形の説明は短くし、だれに言うかの判断に時間を使います。
  • いっしょに〜ませんか/〜ましょう(初級Ⅰ 第5課)誘う「〜ませんか」と応じる「〜ましょう」は初級で扱いました。この課では、誘いを受けないときの返事を、お礼・理由・ぼかし・代わりの案の順で組み立てます。「行きたくありません」はこの順のどこにも入らず、気持ちだけを返す答えになる、と並べて見せます。
関連する文型

語彙の扱い

この課の語は、断りの前置きに使う言葉(せっかく・あいにく・遠慮する など)と、理由として持ち出す事情の言葉(締め切り・当番・先約 など)に分けて扱うと使いやすくなります。単語だけで覚えさせず、「あいにく〜ものですから…」「せっかくですが、〜わけにはいかないんです」のように、断りの文の決まった位置に入れて練習します。

この課の練習で使う語(11語・意味・連語・例文)

  • 誘います(さそいます) いっしょに何かをしようと、相手に声をかけます。 食事に〜・友達を〜
    クラスの友達に、週末どうしていたかを聞かれた。
    「土曜日、映画に誘われたんだけど、アルバイトがあるもんだから、行けなかったんだ。」
  • 断ります(ことわります) 頼みや誘いを受けないと、相手に伝えます。 誘いを〜・頼みを〜・ていねいに〜
    先輩に頼まれた仕事が多くて困っている。友達に相談する。
    「お世話になった先輩の頼みだから、断るわけにはいかないんだよね。」
  • せっかく(せっかく) 相手がわざわざしてくれたことや、めったにない機会を大事に思う気持ちを表す言葉です。 〜ですが・〜の休み・〜誘ってくれたのに
    取引先の人に夕食に誘われたが、その夜は予定がある。
    「せっかくですが、今夜は先約があるものですから…。」
  • あいにく(あいにく) 相手の期待に合わなくて残念だ、という気持ちで、都合が悪いことを言うときの前置きです。 〜ですが・〜の雨・〜その日は
    レストランの店員が、電話のお客様に予約が取れないと伝える。
    「あいにく、その日は満席なものですから…。」
  • 先約(せんやく) ほかの人と先にしておいた約束です。 〜がある・〜を優先する
    会社で同僚に、今夜の食事に誘われた。
    「すみません、今夜は先約があるものですから。また今度ぜひ。」
  • 都合(つごう) そのときの予定や事情が、何かをするのに合うかどうかのことです。 〜が悪い・〜がいい・〜を聞く
    友達に、日曜日に会えないか聞かれた。
    「ごめん、日曜日はちょっと都合が悪くて…。」
  • 遠慮します(えんりょします) 相手の申し出を、気をつかって受けないことです。断りをやわらかく言うときにも使います。 今回は〜・お酒は〜
    取引先との食事のあと、もう一軒行こうと誘われた。
    「ありがとうございます。でも、あしたが早いので、今回は遠慮します。」
  • 締め切り(しめきり) 書類や作品を出さなければならない最後の日や時刻です。 〜がある・〜に間に合う・〜を守る
    友達に今夜のカラオケに誘われた。レポートはあしたの朝が締め切りだ。
    「あしたの朝が締め切りだから、今夜は書かないわけにはいかないんだ。」
  • 当番(とうばん) 順番に決まっている仕事や係のことです。 掃除の〜・〜の日・〜を代わる
    寮の友達に、夕方の買い物に誘われた。
    「きょうは台所の掃除の当番だから、やらないわけにはいかないんだ。」
  • 手が離せません(てがはなせません) いましていることが途中で、ほかのことができない状態です。 いま〜・仕事で〜
    料理の途中に、友達から電話がかかってきた。
    「ごめん、いま料理の最中で手が離せないから、あとでかけ直すね。」
  • 送別会(そうべつかい) 学校や会社を去る人のために開く会です。 〜を開く・課長の〜・〜に出る
    友達の誕生日会と課長の送別会が同じ夜に重なった。
    「課長の送別会だから、出ないわけにはいかないんだ。誕生日会はまた今度ね。」

宿題と次のコマ

宿題は、実際にありそうな誘いや頼みを3つ自分で考え、それぞれを「〜ものですから」「〜わけにはいかない」「〜ないわけにはいかない」「〜最中」のどれかを使った理由と、「ちょっと…」や代わりの案を入れて断る短い会話にして書くこと。次のコマの最初に何組かをペアで演じさせ、聞いていた学生が「どの事情の言い方を使ったか」「言い訳や冷たい感じに聞こえなかったか」を一言ずつ言って振り返ります。

よくある質問

  • 『学ぼう!にほんご 初中級』第4課の「〜わけにはいかない」と「〜ないわけにはいかない」はどう教え分ければいいですか?

    先に「〜わけにはいかない」だけを「したい → 事情 → しない」の矢印で導入し、練習で定着させてから、その下に「したくない → 事情 → する」の矢印を書き足して「〜ないわけにはいかない」を出します。否定が重なる形は、言うたびに「する?しない?」と聞き返して向きを確かめるのがいちばん効きます。最後に二つのカードを混ぜて「ない」を付けるかを選ばせ、取り違えがないかを見ます。

  • 「〜ものだから」と「〜ので」の違いはどう説明しますか?

    「ので」は理由をそのまま説明する形で、後ろに頼みや誘いも続けられます。「ものだから」は自分ではどうにもならなかった事情として理由を差し出し、わかってほしい気持ちがにじむので、言い訳や断りによく合います。ただ、お客様へのおわびなどで謝る前に使うと言い訳に聞こえやすいので、「先に謝る、理由は短く」と相手ごとに整理します。

  • 「〜最中に」と「〜ているときに」はどう違いますか?

    「〜ているときに」は動作が続いている間のどこかで起きたことを幅で言い、「〜ている最中に」はちょうど途中に起きたことを強く言います。後ろには、その動作をじゃまする・思いがけないことが来ることが多い形です。「いま〜の最中です」と文を終えると「手が離せない」という断りの理由にもなるので、電話の場面とセットで教えます。

  • 第4課は何コマで終わりますか?

    90分×3コマが目安です。1コマ目は導入・「〜ものだから」・「〜わけにはいかない」、2コマ目は「〜ないわけにはいかない」「〜最中」「〜たくありません」とロールプレイの準備、3コマ目は断りのロールプレイとまとめにあてます。項目を一つずつ教えて終わらせず、最後のロールプレイに1コマ近く取ると、課の目標の「理由を言って断る」が練習として残ります。

  • 断りの課で、初級で習った「〜たくありません」を扱うのはなぜですか?

    形は初級の復習ですが、誘いに「行きたくありません」と答えると、日本語では相手の申し出そのものを退けたように強く聞こえます。この課では、使ってよい場面(自分の好みや体の調子を話す・しつこい勧誘をはっきり断る・親しい相手)と、理由とぼかしに置き換える場面を分ける項目として扱います。課の最後に置くと、それまでに学んだ事情の言い方への言い換え練習になります。

この課に関係する用語・解説・練習問題

この課の文型を、日本語教員試験の用語でいうと何にあたるか。授業の説明に迷ったときの確認と、試験対策に。