日本語教員プラネット 日本語教員試験 対策の問題集

みんなの日本語 初級Ⅱ 第35課「どこかいい所、ありませんか」の教案

『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版 本冊』 ・ 会話「どこかいい所、ありませんか」

動詞の条件形(〜ば)が初めて出る課です。「このボタンを押せば、ドアが開きます」のように、あることが成り立つための条件を言い、「安ければ、買います」「暇なら、行きます」と形容詞・名詞の条件にも広げます。さらに「どうすればいいですか」で人にやり方を尋ね、相手の話を受けて「温泉なら、〜がいいですよ」と情報や勧めを返す言い方まで進みます。条件形の作り方は、グループIが第27課の可能形と同じ「え段」の操作なので、可能形の表を横に置いて短く片づけ、時間は第25課の「〜たら」との使い分けと、二つの「なら」の区別に回すのがこの課の芯です。

このページについて教科書の会話・例文・練習の文は載せていません。例文と場面はすべて自作です。文型の表記は出版社のシラバス一覧に合わせています。
学習項目5時間90分×2コマ

この課のねらい(Can-do)

  • 動詞を条件形に変え、「このボタンを押せば、ドアが開きます」のように、あることが成り立つための条件を言える
  • 「急がなければ、間に合いません」で、そうしないとどうなるかを言える
  • 「安ければ」「暇なら」「雨なら」で、形容詞・名詞の条件を言える
  • 「どうすればいいですか」で人にやり方を尋ね、相手の話を受けて「Nなら、〜」で情報や勧めを返せる

進め方と時間配分

目安は 90分×2コマ。コマの長さと学校のカリキュラムで配分は変わります。各段で押さえることと、かける時間の目安です。

段時間やること
導入(復習とつなぎ)10分第25課の「もし〜たら」の絵カードを数枚回し、第27課の可能形の表(行けます・飲めます・食べられます)を板書に復活させる。グループIの「え」を色チョークで囲んでおくと、そのまま条件形の入口になる
条件形の作り方(文型1)35分可能形の表の横に「行けば・食べれば・すれば・来れば」の三列を書き、ます形→条件形の口頭練習。機械の絵で「押せば、開きます」と使い方を見せ、「〜たら」との線引き(頼み・誘い・希望と「〜したあとで」は「〜たら」)を一枚の板書にする
文型2(〜なければ、〜)20分第17課の「〜なければなりません」の「なりません」を隠して「〜なければ」を取り出す。時計や店の絵で「急がなければ、間に合いません」「予約しなければ、入れません」と、うしろに困った結果が来る文を作る
文型3(〜ければ/〜なら)25分値札と予定表で「安ければ、買います」「暇なら、手伝ってください」。「いい→よければ」と、い で終わるなA(きれい・有名)を必ず確かめる。1コマ目はここまで
文型4(疑問詞〜ばいいですか)25分2コマ目の初めに条件形のカードテスト(5分)。困っている人の絵で「どうすればいいですか」「ここを押せばいいですよ」。第26課の「〜たらいいですか」と並べて、ほぼ同じ意味だと見せる
文型5(Nなら、〜)30分学生の「〜たいんですが」を教師が「Nなら、〜がいいですよ」で受けるやり取りから。文型3の「雨なら」と上下に並べ、相手の言葉を拾う「なら」だと区別する
会話・練習C・問題35分会話は出かける先の相談に「Nなら」で答える流れ。練習Cは機械の使い方・困ったときの相談・行き先の勧めの三つの場面。問題は聞き取りを教室で、残りは宿題に

学習項目 1 〈V条件形〉

意味・はたらき文型 1・活用

「行けば」「食べれば」のような動詞の形を条件形と呼び、「このボタンを押せば、ドアが開きます」のように、うしろのことが成り立つための条件を言います。作り方は三つのグループで決まり、グループIはます形の前の「い段」の音を「え段」に変えて「ば」を付け、グループIIは「ます」を「れば」に替え、グループIIIは「します→すれば」「来ます→来れば(くれば)」をそのまま覚えます。第25課の「〜たら」と同じ意味で使える場面も多いですが、「〜ば」は「その条件があれば、こうなる」と条件のほうに重みがあり、「駅に着いたら、電話します」のような「〜したあとで」の使い方はありません。また、前の文が動作の動詞で、特に前とうしろの主語が同じとき、うしろに「〜てください」「〜ましょう」「〜たいです」のような頼み・誘い・希望を置くと不自然になることが多いので、初級ではそのときは「〜たら」を使う、と線を引いておくと安全です。

接続

グループI:い段→え段+ば(行きます→行けば・買います→買えば・待ちます→待てば)/グループII:ます→れば(食べます→食べれば・見ます→見れば)/グループIII:します→すれば・来ます→来れば(くれば)

形
グループI:行きます→行けば、急ぎます→急げば、話します→話せば、待ちます→待てば、呼びます→呼べば、飲みます→飲めば、帰ります→帰れば、買います→買えばグループII:食べます→食べれば、見ます→見れば、起きます→起きれば、借ります→借りればグループIII:します→すれば、来ます→来れば(くれば)、練習します→練習すればこのボタンを押せば、ドアが開きます

導入

  • 可能形の表の横に並べる第27課の可能形の板書(行けます・飲めます・食べられます)を貼り、その右の列に「行けば・飲めば」と書いて、グループIは「え」に変わるところが可能形と同じだと色チョークで囲む。グループIIは「食べられれば」ではなく「食べれば」なので、ここだけ別の色で「ます→れば」と書く。グループIIIの「来れば」は読みの「くれば」を大きく書き、辞書形の「くる」から作ることを見せて三回言わせる。
  • 機械の操作で「そうすれば、こうなる」自動販売機やエアコンのリモコンの絵(あれば実物)を見せ、教師がボタンを押す身ぶりをして「このボタンを押せば、つきます」「お金を入れれば、切符が出ます」と言う。板書は「__ば、__」の枠。続けて「押さなかったら?」と聞いて「つきません」と答えさせ、前の条件がうしろの結果を決める、という関係を確かめる。

板書案

〈V条件形〉 __ば、__
I 行きます → 行け〔赤〕ば  II 食べます → 食べれば  III します → すれば/来ます → 来れば(くれば)
〔左に〕可能形 行けます・食べられます 〔赤〕グループIの「え」を丸で囲む
このボタンを押せば、電気がつきます。
〔青〕うしろが頼み・誘い・希望/「〜したあとで」→ 〜たら

場面と発話(自作)

  • 寮の洗濯機の使い方を、来たばかりの留学生に教える。お金を入れる所とボタンを指して言う。ここにお金を入れて、このボタンを押せば、始まりますよ。
  • 友達が、日本語の会話がなかなか上手にならないと言っている。自分の経験から一言言う。毎日日本人と話せば、上手になりますよ。
  • 朝、駅のホームで、遅れそうだと心配している同僚に、時刻表を見て言う。次の電車に乗れば、九時に着きますよ。

練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)

ます形の絵カード20枚で条件形への変換を速いテンポで(I・II・IIIを混ぜ、「来ます」を必ず入れる)。次に「機械の絵+ボタン」「練習する絵+上手になる絵」のように前と後の絵を組にして「〜ば、〜」の一文にする代入練習(練習Bの型)。仕上げは「日本語が上手になりたい」「朝早く起きられない」などの悩みカードを一人が引いて言い、相手が「〜ば、〜ますよ」と助言するやり取り(練習Cの型)。

  1. 口頭ます形のカード(行きます・待ちます・飲みます・食べます・見ます・します・来ます)を教師が言い、全体で条件形に変える → 個人指名で速いテンポに。次に前と後の絵を組にして出す(ボタン+電気がつく/お金を入れる+切符が出る/毎日練習する+上手になる)。教師は前の絵の動詞だけを言い、学生が「〜ば、〜」の一文にする。最後は絵だけで言わせる。
  2. ペアAに機械の使い方カード(洗濯機・コピー機・切符の機械。押す所と結果が絵で描いてある)、Bには何も渡さない。Bが機械の絵を指して「これは、どう使いますか」と聞き、Aがカードを見て「ここを押せば、〜ますよ」と教える。3枚で役を交替し、新しいカードで同じやり取りをする。
  3. 産出「寮の使い方ガイド」。自分の寮やアパート、国の家の物(電気・お風呂・ごみ・鍵)から三つ選び、来たばかりの人に教える文を「〜ば、〜」で書いて読み上げる。教師が見るのは、グループIIの「れば」、「来れば」の読み、うしろに頼みや「〜したあとで」の文を置いていないか(置いていたら「〜たら」に直させる)。

つまずきと手当て

  • 可能形と混ぜてグループIIを「食べられれば」「見られれば」と作る、またはグループIを ます形 からそのまま「行きれば」「飲みれば」と作る。可能形の表と条件形の表を並べ、グループIは え段+ば、グループIIは ます→れば、と違うところを指で押さえて言い直させる
  • 「来れば」を「きれば」「これば」と読む。「来れば」は辞書形の「くる」の「る」を「れば」に替えた形で、読みは「くれば」と板書に残す
  • うしろに頼みや「〜したあとで」を置いて「日本へ来れば、連絡してください」「駅に着けば、電話します」と言う。前の文が動作で、うしろが頼み・誘い・希望のとき、また「〜したあとで」の意味のときは「〜たら」が自然。二つの文を並べて「〜たら」に直させる

既習の文型との違い

  • 〈普通形過去〉ら、〜(仮定条件)(第25課)「〜たら」は前のことが成り立ったあとのことを広く言え、うしろに頼み・誘い・希望も置けます。「〜ば」は条件のほうに重みがあり、前が動作の動詞でうしろが頼みや誘いだと不自然になりやすい形です。学習者は「駅に着けば、電話してください」のように「〜たら」の場所に「〜ば」を入れるので、うしろの文の種類で選ぶ、と板書を二つに分けて見せます。
  • 〈V辞書形〉と、〜(第23課)「このボタンを押すと、ドアが開きます」と「押せば、開きます」は、機械の使い方や道順のように、そうすればいつも同じ結果になる場面ではほぼ同じ意味です。「〜と」のうしろには「〜たいです」「〜てください」を置けませんが、「〜ば」は前が状態(安ければ・あれば)ならうしろに希望や誘いも置けます。形を混ぜて「*押すば」と作る学習者には、辞書形+と、条件形+ば、と二つの形を言い直させます。
  • 可能形の作り方(第27課)グループIはどちらも「え段」に変えるので、「行けます」と「行けば」はよく似ています。グループIIは可能形が「食べられます」、条件形が「食べれば」と形が離れるので、学習者は「食べられれば」と言いがちです。これは「食べることができれば」という別の意味になる、と二つの表を並べて確かめます。
関連する文型

学習項目 2 〈Vない形〉なければ、〜

意味・はたらき文型 2

「急がなければ、間に合いません」のように、「そうしないと、困ったことになる・できない」と言う形です。ない形の「ない」を「なければ」に替えて作ります(い形容詞の「〜い→〜ければ」と同じ変え方です)。うしろには「〜ません」「〜られません」「困ります」のような、よくない結果が来ることが多く、相手に「だから、してください」と遠回しに伝えるはたらきもあります。第17課の「〜なければなりません」は、この「〜なければ」に「なりません(だめです)」が付いた形なので、ここでつなげて見せると、学生には前に覚えた形の意味が見えます。

接続

〈Vない形〉+なければ(急がない→急がなければ・しない→しなければ・来ない→来なければ・ありません→なければ)

形
急がなければ、間に合いません予約しなければ、入れませんパスポートがなければ、飛行機に乗れません〜なければ+なりません(第17課の形の成り立ち)

導入

  • 第17課の「なければなりません」を割る板書に「行かなければなりません」と書き、「なりません」を手で隠して「行かなければ……」で止める。「行かない → だめ」と言葉を添えて、「なければ」が「〜しないと」という条件の形だと見せる。その下に「〈Vない形〉なければ、__」の枠を書き、隠した「なりません」の場所に別の結果を入れられる、と示す。
  • 時計と店の絵で、困った結果を言う8時50分の時計と、9時に始まる授業の絵を見せ、走る身ぶりで「急がなければ、間に合いません」。続けて、人がたくさん並んでいるレストランの絵で「予約しなければ、入れません」と、可能形の否定がうしろに来る文を足す。どちらも、うしろが困ったことになっている点を色チョークで囲む。

板書案

〈Vない形〉なければ、__(困ること)
急がない → 急がな + 〔赤〕ければ
急がなければ、間に合いません。
〔隠す〕行かなければ[なりません](第17課)
〔赤〕うしろ:〜ません/〜られません/困ります

場面と発話(自作)

  • 週末、人気のレストランへ行こうという話になった。その店はいつも人が多い。予約しなければ、入れませんよ。
  • 友達が夜遅くまでゲームをしている。あしたは朝早い電車に乗る約束だ。早く寝なければ、あした起きられませんよ。
  • 空港へ行く前に、家族が荷物を確かめている。パスポートがなければ、飛行機に乗れませんよ。

練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)

ない形のカードで「〜ない→〜なければ」へ変える練習のあと、「急がない+間に合わない」のような絵の組で「〜なければ、〜ません」を作る代入練習(練習Bの型)。次に「レストラン・電車・試験・旅行」の場面カードを引き、相手に注意する一言を言わせる(練習Cの型)。

  1. 口頭ない形のカード(急がない・寝ない・予約しない・持って来ない・勉強しない)で「〜なければ」への変換を全体で → 個人。次に絵の組(8時50分の時計+9時の授業/人が並んでいる店+予約の電話/空港+パスポート)を見せ、教師が「急がない」とだけ言って、学生が「急がなければ、間に合いません」まで言う。うしろの文を可能形の否定にする組も混ぜる。
  2. ペア役は「予定を言う人」と「注意する人」。Bが予定カード(あした旅行に行く・来週試験がある・朝7時の電車に乗る)を読み上げ、Aが「〜なければ、〜ませんよ」と注意する。Bは「そうですね。じゃ、〜ます」と受ける。3枚で交替し、Aの注意が予定カードの中身に合っているかを二人で確かめる。
  3. 産出「先輩のひとこと」。日本の学校や寮で困らないための注意を、自分の経験から三つ書いて発表する(ごみの日・ビザ・電車・病院など)。教師が見るのは、「なければ」の形が崩れていないか、うしろに困った結果まで言っているか、「〜ば」と取り違えて意味が逆になっていないか。

つまずきと手当て

  • 「急がないければ」「急がなけば」のように形が崩れる。「ない」の「い」を取って「ければ」を付けるだけ、と「ない→な+ければ」を板書で分けて見せ、ゆっくり三拍で言わせる
  • 「〜なければ」を第17課の義務の意味だけで取り、「早く寝なければ。」で文を止める。会話では日本人もそう言うことがあるが、この課ではうしろの結果まで必ず言う、と枠の後半を指す
  • 「〜ば」と「〜なければ」を取り違えて、言いたいことと意味が逆になる(「予約すれば、入れません」と言ってしまう。正しくは「予約しなければ、入れません」)。文としては言えるが意味が逆になるので、前が「しない」のときにうしろが困った結果になる、と絵の組に戻して「する/しない」を指で確かめる

既習の文型との違い

  • 〈Vない形〉なければなりません(第17課)第17課の「〜なければなりません」は「しないとだめだ」という義務を言い、文はそこで終わります。この課の「〜なければ、〜」はうしろに結果の文が続き、「しないと、こうなる」という条件を言います。学習者が「早く寝なければ……」で止まったら、うしろの「起きられません」まで言わせて、文の形の違いを体で覚えさせます。
  • 〈普通形過去〉ら、〜(仮定条件)(第25課)「急がなかったら、間に合いません」も、この課の「急がなければ、間に合いません」とほぼ同じ意味で使えます。違いは作り方で、「〜なかったら」はない形の「い」を「かった」に、「〜なければ」は「ければ」に替えます。学習者は二つを混ぜて「*急がなかれば」「*急がないければ」と作るので、二列に分けて板書します。
関連する文型

学習項目 3 〈いA(〜い)〉ければ/〈なA〉なら/Nなら、〜

意味・はたらき文型 3

形容詞と名詞の条件の言い方です。い形容詞は「い」を取って「ければ」を付け(安い→安ければ、いい→よければ)、な形容詞と名詞は「なら」を付けます(暇なら、雨なら)。「安ければ、買います」「天気がよければ、山に登ります」のように、前の文が物の様子や天気・時間などの状態なので、うしろに「〜たいです」「〜ませんか」「〜てください」を置いても自然に使えます。ここでの「暇なら」「雨なら」は第25課の「暇だったら」「雨だったら」とほぼ同じ意味の条件で、文型5の「Nなら」(相手の話を受ける)とは使い方が違います。い形容詞の否定は「高くなければ」になります。

接続

いA:〜い→〜ければ(高い→高ければ・いい→よければ・高くない→高くなければ)/なA:〜なら(暇なら・静かなら)/N:〜なら(雨なら・あしたなら)

形
安ければ、買います天気がよければ、洗濯します暇なら、手伝ってください雨なら、うちで映画を見ましょう

導入

  • 値札で「安ければ」同じかばんの絵に値札を2枚(3,000円と30,000円)用意し、安いほうを貼って「安ければ、買います」、高いほうに替えて首を振り「高ければ、買いません」と言う。板書は「いA:〜い → 〜ければ」の行に、「いい → よければ」を別の色で足す。学生に「よかったら」(第25課)を思い出させ、「よ」から作る点が同じだと確かめる。
  • 予定表で「暇なら」「雨なら」教師の一週間の予定表(暇な日と忙しい日)を見せ、学生に「土曜日、暇なら、いっしょに出かけませんか」と誘う形で出す。続けて雨の絵で「雨なら、うちにいます」。板書でなA・Nは「なら」と書き、その横に第25課の「暇だったら・雨だったら」を並べて、ほぼ同じ意味だと示す。

板書案

いA 安い → 安〔赤〕ければ  いい → 〔赤〕よければ
なA 暇 → 暇なら  N 雨 → 雨なら
安ければ、買います。
暇なら、手伝ってください。
〔青〕きれい・有名 → なA → きれいなら

場面と発話(自作)

  • 電器屋でパソコンを見ている。気に入ったが、少し予算より高い。店の人に言う。もう少し安ければ、買いたいんですが。
  • 週末にハイキングの約束をしている友達と、天気の話をしている。天気がよければ、山に登りましょう。
  • 同僚が、あした手伝ってほしい仕事があると言う。午前は会議があるが、午後は空いている。午後なら、手伝えますよ。

練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)

いA・なA・Nのカードを混ぜて条件の形に変える練習(「いい」「きれい」「有名」を必ず入れる)。次に「値段・天気・時間」の絵の組で「〜ければ/〜なら、〜」の代入練習(練習Bの型)。仕上げは週末の予定を立てる場面で、天気や時間を条件にしてペアで相談する(練習Cの型)。

  1. 口頭形容詞と名詞のカード(安い・近い・いい・おもしろい・暇・静か・きれい・雨・あした)を混ぜて出し、全体で条件の形に変える → 個人。「いい」「きれい」「有名」は必ず二回まわす。次に値札・天気・予定表の絵の組で「安ければ、買います」「雨なら、うちにいます」の代入練習。
  2. ペア「週末の相談」。Aは天気カード(晴れ・雨)、Bは自分の予定表(暇な日・忙しい日)を持ち、相手には見せない。Aが「土曜日、暇なら、出かけませんか」と誘い、Bが予定表を見て答える。暇な日が決まったら、Aが天気カードを見て「天気がよければ〜」「雨なら〜」と行き先を決める。カードを替えて交替。
  3. 産出「ほしい物の条件リスト」。自分が買いたい物を一つ選び、値段・大きさ・色などで「〜ければ、買います」「〜なら、買いません」と条件を三つ言う。友達が「じゃ、この店のはどうですか」と一つ質問して終わる。教師が見るのは、「いい→よければ」、なAの「なら」、否定の「高くなければ」。

つまずきと手当て

  • 「いい」から「いければ」「いいければ」と作る。「いい」は「よい」から作るので「よければ」と、第25課の「よかったら」と並べて示す
  • 「い」で終わるな形容詞(きれい・きらい)に「ければ」を付けて「きれいければ」「きらいければ」とする。品詞の表に戻り、「きれい」はなAなので「きれいなら」と確かめる
  • い形容詞に「なら」を付けて「安いなら」と言う。日本語として使えないわけではないが、この課ではいAは「ければ」で練習する、と一言だけ添えて深入りしない

既習の文型との違い

  • 〈普通形過去〉ら、〜(仮定条件)(第25課)「安かったら」「暇だったら」と「安ければ」「暇なら」は、この課の場面ではほぼ同じ意味です。形容詞・名詞の条件は前が状態なので、「〜ば」「〜なら」でもうしろに頼みや誘いを置けます。違いを細かく説明するより、形を正しく作れるかに時間を使います。
  • 〈Vて形〉も、〜 / 〈いA(い)〉くても、〜 / 〈なA〉でも、〜 / Nでも、〜(第25課)「安ければ、買います」は条件に合えば買う、「高くても、買います」は条件に合わなくても買う、という逆の関係です。学習者は「よければ/よくても」「暇なら/暇でも」の形を取り違えて、言いたいことと逆の意味の文を言うことがあります。二つを対にして板書し、同じ絵で両方言わせると区別がつきます。
関連する文型

学習項目 4 疑問詞〈V条件形〉いいですか

意味・はたらき文型 4

「どうすればいいですか」「どこで買えばいいですか」のように、何をどうすればよいか分からないとき、人にやり方や答えを聞く言い方です。疑問詞(どう・どこ・だれ・何・いつ・何時)と条件形の動詞に「いいですか」を付けます。答えは「〜ばいいです(よ)」の形で返すと、聞いた形とそろいます。第26課の「疑問詞〈Vた形〉らいいですか」とほぼ同じ意味で、どちらを使ってもよい場面が多いので、この課では条件形で言えることを中心に練習します。「〜てもいいですか」(許可)とは意味が違う点も押さえます。

接続

疑問詞+〈V条件形〉+いいですか(どう→どうすれば/どこで→どこで買えば/だれに→だれに聞けば)。答えは〈V条件形〉+いいです

形
どうすればいいですかどこで切符を買えばいいですか——あの機械で買えばいいですよだれに聞けばいいですか何時に来ればいいですか

導入

  • 困っている人の絵から聞く切符の機械の前で困っている人の絵を見せ、教師がその人になって「すみません。どうすればいいですか」と言う。学生に機械の絵を指させて「ここを押せばいいですよ」と答えさせる。板書は「疑問詞 __ば いいですか」「__ば いいです」の上下二段にし、聞く形と答える形がそろうことを見せる。
  • 第26課の「〜たらいいですか」と並べる「どこで買ったらいいですか」と書いた下に「どこで買えばいいですか」と書き、意味はほぼ同じだと伝える。さらに「ここで買ってもいいですか」を少し離して書き、こちらは「してもいいか」の許可を聞く文で、やり方を聞く文ではない、と首を振って区別する。

板書案

疑問詞 + 〈V条件形〉 いいですか
どう すれば いいですか。
——ここを 押せば いいですよ。
〔並べる〕どこで買ったらいいですか(第26課)= どこで買えばいいですか
〔離して・青〕ここで買ってもいいですか → 許可

場面と発話(自作)

  • 市役所で書類を出したいが、どの窓口か分からない。受付の人に聞く。すみません。この書類はどこに出せばいいですか。
  • 日本語の先生に、漢字を覚える方法を相談する。漢字がなかなか覚えられないんですが、どうすればいいですか。
  • あした初めて会社の会議の準備を手伝う。先輩に来る時間を確かめる。あしたは何時に来ればいいですか。

練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)

「困ったこと」の絵カード(切符の買い方・ごみを出す日・病院の場所・書類の出し方)で「疑問詞〜ばいいですか」を作る代入練習(練習Bの型)。次に一人が困ったことを「〜んですが、〜ばいいですか」で相談し、相手が「〜ばいいですよ」と教えるやり取りをペアで回す(練習Cの型)。

  1. 口頭疑問詞のカード(どう・どこで・だれに・何時に・何を)と動詞のカード(します・買います・聞きます・来ます・持って行きます)を一枚ずつ出し、全体で「どこで買えばいいですか」のように一文にする → 個人。教師が困った顔の絵を持ち、学生が教師に向かって聞く形にすると、疑問文の上がり調子も一緒に練習できる。
  2. ペアインフォメーション・ギャップ。Aは町の案内カード(切手は郵便局で買う・書類は市役所の2階に出す・ごみは月曜日)、Bは困りごとカードを持つ。Bが「〜んですが、どこで〜ばいいですか」と聞き、Aがカードを見て「〜ばいいですよ」と答える。Bは答えをメモして、最後にAのカードと合っているか確かめる。交替。
  3. 産出「留学生の相談窓口」ロールプレイ。一人が窓口の係、ほかの学生が来たばかりの留学生になり、自分が日本で実際に困ったこと(銀行・病院・電車・アルバイト)を相談する。係は知っていることを「〜ばいいですよ」で、知らないことは「〜に聞けばいいですよ」で答える。教師が見るのは、「すれば」「来れば」の形、答えを「はい、いいです」で返していないか、「〜てもいいですか」と混ぜていないか。

つまずきと手当て

  • 「どうすればいいですか」の「すれば」を「しれば」「せば」と作る。グループIIIは「します→すれば」と覚える形、と条件形の表の三列目を指す
  • 許可の「〜てもいいですか」と混ぜて、やり方を聞きたいのに「どこで買ってもいいですか」と言う。「どこで買ってもいい」は「どこでもいい」に近い意味になるので、困っている絵と許可を求める絵を並べて場面の違いを見せる
  • 答えを「はい、いいです」で返す(はい・いいえの質問と取る)。疑問詞がある質問には、やり方を「〜ばいいです」で答える、と板書の下の段を指す

既習の文型との違い

  • 〈普通形(〜だ→〜な)〉んですが、 / 疑問詞〈Vた形〉らいいですか(第26課)意味はほぼ同じで、どちらで聞いても答えはやり方になります。この課では条件形で言う練習に集中しますが、学習者が「どこで買ったらいいですか」と言っても誤りにはしません。答えは聞いた形にそろえて「〜ばいいです」「〜たらいいです」と返させます。
  • 〈Vて形〉もいいですか(第15課)「ここで写真を撮ってもいいですか」は「してもいいか」の許可を聞く文で、やり方を聞く文ではありません。疑問詞を付けて「どこで撮ってもいいですか」とすると「どこでもいいか」に近い意味になり、やり方を知りたい人の質問になりません。困っている絵と許可を求める絵を並べ、場面で選ばせます。
  • 〈Vた形〉/〈Vない形ない〉ほうがいいです(第32課)「〜ばいいです」は聞かれたやり方を教える答えで、「〜たほうがいいです」はほかのやり方と比べて勧める助言です。「どうすればいいですか」に「医者に行ったほうがいいですよ」と答えると、やや強い勧めになります。どちらも答えとして使えますが、この課の答えは「〜ばいいです」で練習します。
関連する文型

学習項目 5 Nなら、〜

意味・はたらき文型 5

相手が言った話題を受けて、「それについてなら、こういう情報があります・こうするといいです」と言う「なら」です。「温泉に行きたいんですが」と言われて「温泉なら、北海道がいいですよ」と答えるように、相手の言った名詞をそのまま「Nなら」で取り上げ、うしろに勧めや情報を続けます。文型3の「雨なら」は自分で「もし雨だったら」という条件を立てる言い方でしたが、こちらは相手の言葉を受けるのが出発点なので、話のいちばん初めには使いにくい、という点で区別します。

接続

N+なら、〜(相手が言った名詞を受けて、うしろに勧め・情報を言う)

形
A:温泉に行きたいんですが。——B:温泉なら、北海道がいいですよパソコンなら、駅の前の店が安いですよ日本語の本なら、学校の図書館にありますよ

導入

  • 学生の「〜たいんですが」を受ける学生に「週末、何がしたいですか」と聞き、「買い物がしたいです」と返ってきたら、教師が「買い物なら、駅の前のデパートがいいですよ」と答える。何人かと同じやり取りをしてから、板書に「A:〜たいんですが」「B:Nなら、〜がいいですよ」と二人の会話の形で書き、BのNがAの言葉から取られていることを矢印で結ぶ。
  • 文型3の「なら」と上下に並べる「雨なら、うちにいます」と「温泉なら、北海道がいいですよ」を上下に書き、上は自分で「もし」を立てる、下は相手の言葉を拾う、と一言ずつ添える。下の文の前にAのせりふの吹き出しを描き、吹き出しがないと下の文が言えないことを見せる。

板書案

A:買い物がしたいんですが。
B:〔赤〕買い物 なら、駅の前のデパートがいいですよ。
〔矢印〕Aの「買い物」→ Bの「買い物なら」
〔上下に〕雨なら、うちにいます(自分で「もし」)/ 買い物なら、〜(相手の言葉を受ける)

場面と発話(自作)

  • 同僚が「ラーメンが食べたいんですが」と言った。会社の近くにおいしい店があるのを知っている。ラーメンなら、会社の近くにおいしい店がありますよ。
  • 友達が、日本で着物を着てみたいと言っている。京都に着物を借りられる店があると聞いたことがある。着物なら、京都で借りられますよ。
  • クラスの友達が、日本語の本を探していると言う。学校の図書館にたくさんあるのを知っている。日本語の本なら、学校の図書館にたくさんありますよ。

練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)

「〜たいんですが」のカード(スキー・買い物・温泉・日本料理・お土産)を一人が引いて言い、相手が「Nなら、〜がいいですよ」で答える代入練習(練習Bの型)。次に学生が自分の町や知っている店・場所を使って、旅行や買い物の相談に答えるやり取り(練習Cの型)。

  1. 口頭教師が「〜たいんですが」を言い(スキーがしたい・日本料理が食べたい・お土産を買いたい・カメラを買いたい)、場所の絵カードを指す。学生は全体で「Nなら、〜がいいですよ」と返す → 個人。慣れたら教師の言う名詞を「スキー」から「スキーの道具」のように長くして、相手の言葉をそのまま拾う練習にする。
  2. ペアAは「したいことカード」、Bは町の地図(店や場所の名前と「安い・おいしい・きれい」の印が書いてある)を持つ。Aが「〜たいんですが」と相談し、Bが地図を見て「Nなら、〜がいいですよ」と答える。Aは「そこまでどうやって行けばいいですか」と文型4で一つ足す。地図とカードを替えて交替。
  3. 産出「わたしの町のおすすめ案内」。自分の国や町に旅行に来る日本人を相手に、その人の「〜たいんですが」三つ(教師が用意)に、自分の知っている店や場所を使って「Nなら、〜」で答えるロールプレイ。教師が見るのは、話の初めにいきなり「なら」を使っていないか、「Nだなら」としていないか、うしろが勧めや情報になっているか。

つまずきと手当て

  • 相手が何も言っていないのに、話の初めにいきなり「ラーメンなら、おいしい店がありますよ」と言う。「なら」は相手の言葉を受けるときに使う、と会話の板書の矢印に戻る
  • 名詞のあとに「だ」や「の」を入れて「温泉だなら」「温泉のなら」と作る。名詞にはそのまま「なら」を付ける、と文型3の「雨なら」と同じ形であることを示す
  • 相手の話を受けるところで第25課の「〜たら」を使い、「買い物をしたら、駅の前のデパートがいいですよ」と言う。これでは「買い物のあとで」の意味になるので、相手の言った名詞をそのまま取って「買い物なら」と言う、と矢印の板書に戻る

既習の文型との違い

  • 〈いA(〜い)〉ければ/〈なA〉なら/Nなら、〜(文型3・この課)文型3の「雨なら、うちにいます」は、自分で「もし雨だったら」と条件を立てる言い方で、「雨だったら」に言い換えられます。こちらの「買い物なら、〜」は相手が言った話題を受けて、それについての情報や勧めを返す言い方です。形は同じ「Nなら」なので、相手のせりふがあるかないかで見分けさせます。
  • 〜は(取り立て)(第17課)「買い物は、駅の前のデパートがいいですよ」も文としては言えますが、「なら」には「あなたが言ったそのことについてなら」と相手の話を受ける気持ちが入ります。相手が何も言っていないときは「は」で話を始め、相手の言葉を受けて答えるときに「なら」を使う、と場面で分けます。
関連する文型

語彙の扱い

この課の新出語は、条件形の文に使う動詞と、出かける先や旅行の相談に使う場所・自然の語が中心です。動詞はます形と条件形を1組にしてカードにし、文型1・2の代入練習にそのまま使います。場所の語は地図や写真で出し、文型5の「Nなら、〜がいいですよ」の材料にします。下の語は、この課の文型の練習で使いやすい語を選んだものです。

この課の練習で使う語(11語・意味・連語・例文)

  • 押します(おします) 指や手で、ボタンやドアを前へ動かします。 ボタンを〜・ドアを〜
    会社のコピー機の前で、使い方が分からない同僚がいる。
    「この青いボタンを押せば、始まりますよ。」
  • 入れます(いれます) 物を、箱や機械やかばんの中へ動かします。 お金を〜・かばんに〜・砂糖を〜
    駅の切符の機械の前で、友達に教える。
    「ここにお金を入れれば、切符が出ます。」
  • つきます(つきます) 電気やテレビが、使える状態になります。「つけます」を、物のほうから言う形です。 電気が〜・エアコンが〜・テレビが〜
    新しい部屋のエアコンを、家の人がリモコンで見せる。
    「このボタンを押せば、エアコンがつきます。」
  • 開きます(あきます) ドアや窓や店が、開いた状態になります。 ドアが〜・店が〜・窓が〜
    朝早く、スーパーの前で待っている人に、何時に入れるか聞かれた。
    「十時に開きますよ。あと少し待てば、入れます。」
  • 急ぎます(いそぎます) 遅れないように、速く動いたり、早く終わらせたりします。 駅まで〜・仕事を〜
    授業が始まる五分前なのに、友達がまだ寮にいる。
    「急がなければ、間に合いませんよ。」
  • 間に合います(まにあいます) 決まった時間に遅れないで、着いたり終わったりします。 電車に〜・授業に〜・時間に〜
    駅で時刻表を見ながら、同僚と話している。
    「次の電車に乗れば、会議に間に合いますよ。」
  • 予約します(よやくします) 店やホテルなどに、使う日と時間を前に言っておきます。 レストランを〜・ホテルを〜・電話で〜
    週末に友達と、人気のレストランへ行く相談をしている。
    「土曜日は人が多いですから、予約しなければ、入れませんよ。」
  • 安い(やすい) 値段が低くて、少しのお金で買えます。 値段が〜・〜店
    スーパーで友達と果物を見ている。値札に「三つで500円」と書いてある。
    「三つ買えば、安くなりますよ。」
  • 暇(ひま) 仕事や用事がなくて、時間がある様子です。 〜な日・〜な時間・あしたは〜だ
    同僚を、週末の食事に誘う。
    「日曜日、暇なら、いっしょに食事しませんか。」
  • 聞きます(ききます) 分からないことを、人に質問します。 先生に〜・道を〜・駅の人に〜
    日本へ来たばかりの留学生に、先輩が町の歩き方を教える。
    「道が分からなかったら、駅の人に聞けばいいですよ。」
  • 上手(じょうず) 何かをするのがうまい様子です。 日本語が〜になる・料理が〜だ
    会話がなかなか上手にならないと、クラスの友達が言っている。
    「毎日少し日本人と話せば、上手になりますよ。」

会話の扱い

会話は、題から見て、休みに出かける所を人に相談し、相手が「Nなら」で行き先を勧める、という流れです(細部は手元の教科書で確かめてください)。芯は相手の言葉を受ける「Nなら」と、題の「どこか+形容詞+N」(どこかいい所)の組み立てで、第26課の「〜んですが」で相談を切り出す形ともつながります。最初はCDか教師の読みで流れをつかませ、役割を替えて二回読んだら、相談の目的(温泉・買い物・日本料理など)と勧める場所を学生の知っているものに替えて再現させます。勧められたあとに「どうすればいいですか」「何で行けばいいですか」と一言足させると、文型4もこの場面で使えます。会話の文はここに載せていないので、手元の教科書で確かめてください。

宿題と次のコマ

宿題は問題の文法部分と、「日本へ来たばかりの人へのアドバイス」を五つ書くこと(〜ば二つ・〜なければ一つ・〜ければ/〜なら一つ・Nなら一つ)。次のコマの最初に条件形のカードテスト(ます形→条件形・10語、「来ます」「します」「いい」を必ず入れる)をしてから作文を発表させ、第36課の「〜ように」につなぐ。可能形と条件形の表は並べて写真に撮っておくと、あとの課でも使える。

よくある質問

  • 第35課の条件形(〜ば)はどの順で教えればいいですか?

    第27課の可能形の表を横に置き、グループIは「え段」に変える点が同じだと見せてから入ると早く片づきます。グループIIは可能形と形が離れる(食べられます/食べれば)ので別の色で「ます→れば」と書き、グループIIIの「来れば」は読みの「くれば」を大きく書きます。作り方は15分ほどで終え、残りの時間を使い方(機械の操作や助言)の練習に回します。

  • 「〜ば」と「〜たら」(第25課)の違いはどう説明すればいいですか?

    初級では「うしろが頼み・誘い・希望のとき、また『〜したあとで』の意味のときは〜たら」と一本の線を引けば十分です。機械の使い方や助言のように「その条件があれば、こうなる」ときは、〜ばも〜たらも使えます。ただし前が形容詞・名詞の状態(安ければ・暇なら)なら、〜ばのうしろに誘いや頼みを置いても自然なので、その例も板書に残しておきます。

  • 「雨なら」と「温泉なら」の二つの「なら」はどう区別しますか?

    「雨なら、うちにいます」は自分で「もし雨だったら」と条件を立てる言い方で、「雨だったら」に言い換えられます。「温泉なら、〜がいいですよ」は相手が言った話題を受けて情報や勧めを返す言い方で、相手のせりふがないと言えません。板書で二つを上下に並べ、下の文の前に相手の吹き出しを描くと、違いが目で分かります。

  • 第35課は何コマで終わりますか?

    90分×2コマが目安です。1コマ目で条件形の作り方と文型1〜3、2コマ目で文型4・5と会話、練習C、問題の聞き取りまで進みます。条件形が定着しないクラスでは、2コマ目の初めに5分のカードテストを入れてから文型4に入ると、「すれば」「来れば」の誤りが減ります。

  • 「〜ば」と「〜と」(第23課)の違いを聞かれたらどう答えますか?

    機械の使い方や道順のように、そうすれば必ず同じ結果になる場面では、「押すと、開きます」も「押せば、開きます」もほぼ同じ意味です。いちばん大きな違いはうしろの文で、「〜と」のうしろには「〜たいです」「〜てください」「〜ましょう」を置けません。初級ではこの一点だけ答え、細かい違いはあとの段階に回します。

この課に関係する用語・解説・練習問題

この課の文型を、日本語教員試験の用語でいうと何にあたるか。授業の説明に迷ったときの確認と、試験対策に。

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