日本語教員プラネット 日本語教員試験 対策の問題集

みんなの日本語 初級Ⅱ 第47課「婚約したそうです」の教案

『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版 本冊』 ・ 会話「婚約したそうです」

人から聞いたこと・読んだことを伝える「〈普通形〉そうです」と、見たこと・聞こえたことから自分で判断する「〜ようです」を扱う課です。どちらも文の終わりに付いて話し手の「確かさ」の度合いを表しますが、情報の出どころが違います。最大の山は、第43課で習った様態の「降りそうです・おいしそうです」と、この課の伝聞の「降るそうです・おいしいそうです」が同じ「そうです」で接続だけが違うことで、ここを板書の二列で最初に分けておかないと、あとの課まで混乱が残ります。「〜ようです」は、な形容詞が「な」、名詞が「の」になる接続を、第26課の「んです」の板書と並べて確かめます。

このページについて教科書の会話・例文・練習の文は載せていません。例文と場面はすべて自作です。文型の表記は出版社のシラバス一覧に合わせています。
学習項目2時間90分×2コマ

この課のねらい(Can-do)

  • ニュースや人の話で知ったことを「〜によると、〈普通形〉そうです」で、自分の意見を混ぜずに伝えられる
  • 第43課の様態の「〜そうです」(降りそうです)と伝聞の「〜そうです」(降るそうです)を、接続と意味の両方で言い分けられる
  • 音・におい・人の様子などから「〜ようです」で、はっきりとは分からないが自分はこう判断する、と言える
  • 「〜ようです」のな形容詞(静かなようです)と名詞(留守のようです)の接続を正しく作れる

進め方と時間配分

目安は 90分×2コマ。コマの長さと学校のカリキュラムで配分は変わります。各段で押さえることと、かける時間の目安です。

段時間やること
導入(復習とつなぎ)10分第43課の様態の「そうです」を絵カードで数枚回す(雨が降りそうです・このケーキはおいしそうです)。続けて第33課の「〜と言っていました」で、教師が学生から聞いたことを伝える。「聞いたことを伝える言い方はもう一つある」と言ってこの課に入る
文型1(〈普通形〉そうです)45分スマートフォンのニュース画面や新聞の写真を見せて「ニュースによると、あした雨が降るそうです」。普通形の四列にそのまま「そうです」を付ける板書。な形容詞と名詞は「だ」が残ることを赤で示す
様態と伝聞の比べ(第43課との違い)35分黒板を二列に分け、左に第43課(降りそうです・おいしそうです・元気そうです)、右にこの課(降るそうです・おいしいそうです・元気だそうです)。同じ絵を見せて「見て思う」か「聞いた」かを学生に選ばせる。ここで十分時間を取る。1コマ目はここまで。終わりに同じ絵カードで「見て思う/聞いた」を1分で言い分けさせる
文型2(〜ようです)45分2コマ目の最初に二列の板書を書き直し、3分で様態と伝聞を確かめてから入る。教室の外の音・ぬれた傘・電気の消えた部屋の写真などで「どうも〜ようです」。な形容詞は「な」、名詞は「の」になる接続を、第26課の「んです」の板書(名詞も「な」)と並べて違いを示す。「音/声/におい/味がします」もここで場面の材料として入れる
会話20分知り合いの婚約の知らせを人から聞いて話題にする流れ。「〜そうです」で聞いたことを伝え、相手の驚きや感想と区別させる
練習C・問題25分練習Cは「ニュースを伝える」「様子から判断する」の二つの場面をペアで。問題の聴解は教室で、文法の書く問題は宿題に

学習項目 1 〈普通形〉そうです

意味・はたらき文型 1

ニュース・新聞・人の話など、ほかから得た情報を、自分の判断を加えずにそのまま相手に伝える言い方です(伝聞)。話し手は「わたしはそう聞いた」と言っているだけなので、内容が本当かどうかの責任は情報の出どころにあります。だれから聞いたか・どこで読んだかは「〜によると」「〜の話では」で文の前に置くことが多いです。第33課の「〜と言っていました」はある人が言ったことを伝えるのに対して、「〜そうです」はニュースや一般の情報にも広く使えます。

接続

普通形+そうです(V: 降るそうです・降らないそうです・降ったそうです/いA: 寒いそうです・寒かったそうです/なA: 静かだそうです/N: 雨だそうです。なA・N の「だ」は残る。「そう」の部分は過去・否定にしない(*降るそうでした、*降るそうじゃありません)。否定や過去は前の普通形で言う)

形
ニュースによると、あしたは雪が降るそうです友達によると、あの店のラーメンはとてもおいしいそうですあのホテルの部屋は静かだそうです先生は来週 出張だそうです

導入

  • ニュースの画面から伝える教師がスマートフォンを見ながら「あ……」と言い、画面(天気・交通・行事のニュースの写真)を学生に見せて「ニュースによると、あした台風が来るそうです」。次に新聞の写真で「新聞によると、〜そうです」と二つ三つ続け、「わたしが考えたことではない、ニュースが言った」と、画面を指しながら分からせる。教師の意見(「たいへんですね」)は「そうです」のあとで別に言い、情報と感想が分かれていることを見せる。
  • 普通形の四列にそのまま付ける板書第20課の普通形の四列(V・いA・なA・N)を書き、右端に「+そうです」。な形容詞と名詞の「だ」を赤で囲み、「ここは消さない」と言う。左端に「〜によると、」を書き足して文の枠を完成させる。板書の下に「*降るそうでした」を書いて大きく×を付け、過去は「降ったそうです」と前を変える、と一行で示す。

板書案

〔情報源〕によると、+ 普通形 + そうです
天気予報によると、あした 雪が 降るそうです。
降る/寒い/静か〔赤〕だ/雨〔赤〕だ + そうです (だ は消さない)
〔左の列〕見て思う:降りそうです・おいしそうです 〔右の列〕聞いた:降るそうです・おいしいそうです
*降るそうでした → 降ったそうです 〔青〕「時は前の形で」の矢印

場面と発話(自作)

  • 朝、教室で。クラスメートが来週の遠足の話をしているので、自分がテレビで見た天気を伝える。天気予報によると、来週の月曜日は雨が降るそうですよ。
  • アルバイト先で。店長から聞いた予定を、同じアルバイトの友達に伝える。店長の話では、来月から店が10時に開くそうです。
  • 寮で。先輩から聞いた近くの新しい店のことを、ルームメートに話す。駅の前に新しいパン屋ができたそうです。安くて、おいしいそうですよ。

練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)

情報源の絵カード(テレビ・新聞・先生・友達)と内容の絵カード(雪・地震・休み・店ができた など)を組み合わせて、「〜によると、〜そうです」の代入練習(練習Bの型)。な形容詞と名詞のカードを多めに混ぜ、「だそうです」を何度も言わせる。次に、各自がスマートフォンで見た最近のニュースを一つ選び、ペアの相手に「〜によると、〜そうです」で伝え、相手は「そうですか。〜」と感想を返す(練習Cの型)。

  1. 口頭情報源のカードと内容のカードを1枚ずつ出す。「テレビ・雪が降る」→「テレビによると、雪が降るそうです」、「先生・あした休みだ」→「先生の話では、あした休みだそうです」、「新聞・駅の前にホテルができた」→「新聞によると、駅の前にホテルができたそうです」。全体で2回、次に個人へ。慣れたら内容カードに「ない」「た」の札を重ねて形を変えさせ(降らないそうです・降ったそうです)、な形容詞と名詞のカードを続けて出して「だそうです」を何度も言わせる。
  2. ペアAには「町のニュース」のメモ3つ、Bには別の3つを配る(情報差)。Aがメモを見せずに「〜によると、〜そうです」と伝え、Bは「そうですか。いつですか」などと一つ聞き返してから、聞いたことを自分のノートに書く。3つ終わったら役を替える。最後に、Bが聞いたことを別のペアの人に「(相手の名前)さんによると、〜そうです」と伝え直させ、情報源が人に変わっても同じ形で言えることを確かめる。
  3. 産出「きょうのニュース係」。毎回2〜3人が、前の日に見たニュースや学校・町のお知らせを一つ選び、クラスの前で30秒で伝える。「〜によると、〜そうです」で事実を言い、そのあとに「わたしは〜と思います」と自分の考えを別の文で言う決まりにする。教師が見るのは、な形容詞・名詞の「だ」が残っているか、「そう」を過去・否定にしていないか、事実と自分の考えが一つの文に混ざっていないか。聞き手には「何が、いつ」を一つ質問させる。

つまずきと手当て

  • 第43課の様態と混ぜる(天気予報で聞いたことを「雨が降りそうです」と言う/人から聞いた店の話を「おいしそうです」で伝える)。様態は「見て思う」でます形・形容詞の語幹に付き、伝聞は「聞いた」で普通形に付く、と二列の板書に必ず戻る。同じ絵カードを見せて「見て思う?聞いた?」と選ばせる確認を、課の最後まで何度も入れる
  • な形容詞・名詞で「だ」を落とす、または「な」にする(伝聞のつもりで「静かそうです」と言うと様態の意味になる。*静かなそうです、*学生そうです)。板書の赤い「だ」を指して「伝聞は だ が残る」と言い切る。「〜ようです」の「な」が入り込む誤りは文型2のあとに増えるので、二つの文型の板書を並べて見比べる
  • 「そう」を過去・否定にする(*降るそうでした、*行くそうじゃありません)。ほかの人に聞いた時点ではなく、内容の時を前の普通形で言う、と「降ったそうです」「降らないそうです」に直す。丁寧形に付ける誤り(*降りますそうです)も、普通形の四列に戻して直す

既習の文型との違い

  • 〈Vます形〉そうです・〈いA(〜い)〉/〈なA(〜な)〉そうです(第43課)第43課の様態は、目の前の様子を見て話し手が感じたことで、ます形や形容詞の語幹に付きます(降りそうです・おいしそうです・元気そうです)。この課の伝聞は、聞いたこと・読んだことで、普通形に付きます(降るそうです・おいしいそうです・元気だそうです)。学習者は「元気だそうです」と「元気そうです」を同じ意味だと思いがちなので、同じ人の絵を見せて「顔を見て思った」「お母さんから聞いた」を言い分けさせます。
  • 文/〈普通形〉と言っていました(第33課)「〜と言っていました」は、ある人が言ったことを伝える言い方で、話した人がはっきりしています。「〜そうです」は、ニュース・新聞・うわさなど、話した人を立てない情報にも使え、出どころは「〜によると」で前に置きます。人から聞いた話はどちらでも伝えられますが、ニュースや天気予報の内容を伝える練習では「〜によると、〜そうです」を使わせ、二つの文型を同じ場面で言い換えさせて違いに気づかせます。
関連する文型

学習項目 2 〈V/いA/なA/N 普通形(なA 〜だ→〜な・N 〜だ→〜の)〉ようです

意味・はたらき文型 2

見たこと・聞こえたこと・においなど、その場の様子を手がかりにして、話し手が「たぶんこうだ」と判断する言い方です(推量)。はっきり確かめたわけではないので断定は避けますが、手がかりがあるぶん、ただの想像よりは根拠がある言い方になります。「どうも」を前に置くと「よく分からないが、どうも〜らしい」という気持ちが強まります。第32課の「〜でしょう」が予想や見通しを言うのに対して、「〜ようです」は目の前の手がかりから判断していることが前に出ます。

接続

普通形+ようです(V: 降るようです・降らないようです・降ったようです/いA: 寒いようです/なA: 静かなようです〔だ→な〕/N: 留守のようです〔だ→の〕。過去は「静かだったようです」「留守だったようです」でそのまま)

形
(道がぬれているのを見て)夜、雨が降ったようです(隣の部屋から音が聞こえないので)お隣は留守のようです(店の前に長い行列ができているので)あの店は人気があるようです(教室に入ってきた学生の顔を見て)きょうは元気がないようです

導入

  • 手がかりを見せて判断させる店の前に長い行列ができている写真を出し、教師が首をかしげて「あの店は 人気があるようですね」。次にぬれた傘を持って入り「雨が降っているようです」、廊下から大きな音を聞かせて「だれか 来たようです」と続ける。手がかり(目・耳・鼻)を絵で板書に描き、その矢印の先に「〜ようです」を書いて、「見た・聞いた → わたしが考えた」の流れを示す。ここで「音がします」「においがします」「声がします」を手がかりを言う言い方として一緒に入れる。
  • 「な」と「の」の接続を「んです」と並べる普通形の四列を書き、右端に「+ようです」。な形容詞の「だ」を消して「な」、名詞の「だ」を消して「の」を赤で書く。隣に第26課の「〜んです」の四列(名詞も「な」)を並べ、「ようです は 名詞が の」と違いを一か所だけ指す。さらに文型1の「そうです」(だ が残る)の列も並べ、三つの列の「だ・な・の」を見比べさせる。

板書案

〔手がかり〕目・耳・鼻の絵 → わたしが考えた → 普通形 + ようです
いい においが します。隣の人は カレーを 作っているようです。
静か〔赤〕な ようです 留守〔赤〕の ようです
三つの列:そうです(静かだ・雨だ)/ようです(静かな・雨の)/んです(静かな・雨な)
どうも + 〜ようです 〔青〕はっきりは分からない

場面と発話(自作)

  • 夜、寮の部屋で。隣の部屋からいいにおいがする。ルームメートに話す。いいにおいがしますね。隣の人は カレーを作っているようです。
  • 朝、会社で。いつも早く来る同僚の席にかばんが無く、電気も消えている。上司に聞かれて答える。森さんは まだ来ていないようです。電車が遅れているのかもしれません。
  • 友達の家に行ったが、ベルを押してもだれも出てこない。いっしょに来た友達に言う。どうも 留守のようですね。あとで電話してみましょう。

練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)

状況の絵カード(ぬれた道・店の前の行列・消えた電気・赤い顔・閉まったシャッター など)を見せて「〜ようです」の代入練習(練習Bの型)。な形容詞・名詞になる絵(静かな教室・休みの店・病気の人)を混ぜて、「な」「の」を何度も言わせる。次に、教師が教室の外で物音を立てたり、においのある物(コーヒー・カレーの粉)を持ってきたりして、学生が「〜がしますね。〜ようです」と判断を言い合う(練習Cの型)。最後に文型1と混ぜて、カードの裏に「聞いた」「見た」と書き、どちらの言い方を使うかを選ばせる。

  1. 口頭手がかりの絵カードを見せ、学習者が判断を言う。「ぬれた傘」→「雨が降っているようです」、「電気が消えた部屋」→「だれもいないようです」、「赤い顔でせきをしている人」→「かぜのようです」、「シャッターが閉まった店」→「休みのようです」、「店の前の長い行列」→「人気があるようです」。全体→個人。名詞・な形容詞になる絵を続けて出し、「の」「な」を言い分けさせる。次に「音がします/においがします/声がします」を前に付けて二文で言わせる。
  2. ペア「何の音?何のにおい?」。Aは絵カードの一部だけを紙で隠して見せるか、スマートフォンで短い音(雨・電車・犬)を聞かせる。Bは「〜が聞こえますね。〜ようです」「〜の音がしますね。どうも〜ようです」と判断を言い、Aは「はい、そうです」か「いいえ、〜です」と答えてカード全体を見せる。3枚ごとに役を替える。当てることより、手がかりを先に言ってから判断を言う順を守らせる。
  3. 産出「部屋の主あてゲーム」。教師が用意した部屋の写真(机の上の本・カレンダーの印・玄関の靴・冷蔵庫の中など)をグループに1枚ずつ配り、その部屋に住む人について「〜ようです」で三つ判断し、手がかりも言えるようにして発表する(「靴が二足ありますから、二人で住んでいるようです」)。最後に教師が答えを言う。教師が見るのは、名詞の「の」とな形容詞の「な」、手がかりと判断の順、写真ではっきり見えることにまで「ようです」を付けていないか。

つまずきと手当て

  • 名詞・な形容詞の接続を間違える(*留守なようです、*留守だようです、*静かのようです)。「ようです」は な形容詞が「な」、名詞が「の」、と三つの列(んです・そうです・ようです)の板書で見比べる
  • 自分がはっきり見て分かっていることに使う(窓から雨が降っているのをはっきり見ながら「雨が降っているようです」と言うのは、多くの場合不自然)。確かに分かっていることは「雨が降っています」と言い切る。「ようです」は手がかりから判断するときの言い方、と導入の矢印の図に戻る
  • 伝聞の「そうです」と取り違える(テレビで聞いたニュースを「地震があったようです」と言うと、自分で判断したように聞こえる)。人から聞いたことをそのまま伝えるなら「〜そうです」、自分で様子を見て判断するなら「〜ようです」、とカードの「聞いた/見た」で選ばせる

既習の文型との違い

  • 〈普通形(なA・N 〜だ)〉でしょう(第32課)「〜でしょう」は話し手の予想や見通しで、手がかりを言わなくても使えます(あしたは晴れるでしょう)。「〜ようです」は、いま目や耳で得た手がかりから判断していることが前に出ます(道がぬれていますから、夜、雨が降ったようです)。接続も違い、名詞は「雨でしょう」と「雨のようです」になるので、「*雨のでしょう」「*雨ようです」の混ざりに気をつけます。
  • 〈Vます形〉そうです・〈いA(〜い)〉そうです(第43課)様態の「おいしそうです」は、ケーキを見ただけの見た目の感じです。「おいしいようです」は、店の前に人が並んでいる・みんながもう一つ買っている、のような手がかりから、味をそう判断したときの言い方です。学習者は区別せずに両方を使いがちなので、「見た目だけ」か「ほかの手がかりがある」かを絵二枚で比べさせます。
  • 〈普通形〉そうです(この課の文型1)同じことを伝える文でも、出どころが人の話やニュースなら「〜そうです」、自分の見たこと・聞こえたことからの判断なら「〜ようです」です。接続も、そうですは「静かだ・雨だ」、ようですは「静かな・雨の」と分かれます。「*留守だようです」はこの二つが混ざった誤りなので、板書の三つの列に戻して直します。
関連する文型

語彙の扱い

この課の新出語は、伝聞の材料になる知らせや出来事の語(事故・地震・婚約 など)と、「〜ようです」の手がかりになる感覚の語(音・声・におい・味と「〜がします」)が中心です。「〜によると」と「どうも」は単語として説明せず、それぞれ文型1・文型2の文の中で、文ごと口に入れます。「においがします」「音がします」は、「見えます・聞こえます」(第27課)と同じく自然に感じるものを「が」で言う形として並べて見せると入りやすいです。

この課の練習で使う語(11語・意味・連語・例文)

  • 婚約します(こんやくします) 結婚する約束をします。 〜さんと〜・友達が〜
    寮で。先輩から聞いた知らせをルームメートに伝える。
    「隣の部屋の先輩が婚約したそうですよ。」
  • 事故(じこ) 車や電車などで起きた、思っていなかった悪いことです。 〜があります・交通〜・〜で電車が止まります
    朝、教室で。遅れて来た学生が、先生に遅れた理由を話す。
    「駅の近くで事故があったようです。電車がずっと止まっていました。」
  • 地震(じしん) 大きな力で、家や道が急にゆれることです。 〜があります・大きい〜
    ニュースを見た学生が、クラスメートに話す。
    「ニュースによると、きのうの夜 北海道で地震があったそうです。」
  • 台風(たいふう) 夏から秋に来る、強い風と雨を連れてくるものです。 〜が来ます・大きい〜
    週末の旅行の前に、友達と天気の話をする。
    「天気予報によると、土曜日に台風が来るそうです。」
  • 天気予報(てんきよほう) あしたやこれからの天気を知らせるニュースです。 〜によると・〜を見ます・テレビの〜
    遠足の前の日、クラスで先生が話す。
    「天気予報によると、あしたは晴れるそうです。」
  • 音(おと) 耳で聞こえるものです。人の声ではないものに使います。 〜がします・大きい〜・雨の〜
    夜、部屋で。外から音が聞こえる。
    「雨の音がしますね。また降っているようです。」
  • 声(こえ) 人や動物が口から出す音です。 〜がします・子どもの〜・大きい〜
    日曜日、だれもいないはずの教室から何か聞こえる。
    「隣の教室で声がしますね。だれか来ているようです。」
  • におい(におい) 鼻で感じるものです。 〜がします・いい〜・カレーの〜
    寮の廊下で。友達と歩いている。
    「いいにおいがしますね。だれかが料理を作っているようです。」
  • 味(あじ) 食べたり飲んだりしたときに、口の中で感じるものです。 〜がします・変な〜・しょうゆの〜
    友達が作ったスープを飲んで、何が入っているか考える。
    「しょうゆの味がしますね。少し入っているようです。」
  • 留守(るす) 家の人が出かけていて、家にいないことです。 〜です・〜のようです・うちを〜にします
    友達の家に来たが、ベルを押してもだれも出てこない。
    「電気も消えていますね。留守のようです。」
  • どうも(どうも) はっきりとは分からないが、そう思える、という気持ちを文の前で表します。 〜…ようです・〜おかしいです
    会社で。きのうせきをしていた同僚が、いつもは早く来るのに、きょうはまだ来ていない。
    「どうも かぜをひいたようです。あとで電話してみます。」

会話の扱い

会話は、知り合いが婚約したという知らせを人から聞いて、それを話題にする流れの課です(細部は手元の教科書で確かめてください)。芯は題にもなっている「婚約したそうです」で、話し手が自分で確かめたことではなく聞いたことを伝えている点を、聞き手の驚きや感想の言い方と分けて気づかせます。最初はCDか教師の読みで「だれが、何を、だれから聞いたか」だけをつかませ、役割を替えて二回読んだら、知らせの部分を学生が考えた別の知らせ(だれかが国へ帰る・引っ越す・赤ちゃんが生まれた など)に置き換えて再現させます。うわさ話になりやすい題材なので、置き換えはクラスにいない架空の人で行います。会話の文はここに載せていないので、手元の教科書で確かめてください。

宿題と次のコマ

宿題は問題の文法部分と、「最近のニュース」を一つ選んで「〜によると、〜そうです」で三文、身の回りの様子から判断したことを「〜ようです」で二文書くこと。次のコマの最初に、様態・伝聞・ようです の三列の接続をカードテスト(「雨・降る」「おいしい」「静か」「留守」を三つの形に)で確かめてから宿題を発表させ、第48課につなぐ。三列の板書は伝聞と推量の確認に以後も使うので、写真に撮っておく。

よくある質問

  • 第47課の伝聞の「そうです」と第43課の様態の「そうです」は、どう区別させればいいですか?

    黒板を二列に分け、左に様態(降りそうです・おいしそうです・元気そうです)、右に伝聞(降るそうです・おいしいそうです・元気だそうです)を並べて、接続の違いを最初に見せます。そのうえで同じ絵カードを見せ、「見て思った」か「人から聞いた」かを学習者に選ばせてから言わせます。この確認は1回で終わらせず、2コマ目の最初と練習Cの前にも入れます。

  • 「〜ようです」と伝聞の「〜そうです」の違いは、どう説明しますか?

    「〜そうです」は人の話やニュースをそのまま伝えるだけで、話し手は判断していません。「〜ようです」は、自分が見たこと・聞こえたこと・においなどの手がかりから、話し手が「たぶんこうだ」と判断しています。説明を重ねるより、カードの裏に「聞いた」「見た」と書いて選ばせるほうが早く定着します。

  • 「〜ようです」で名詞が「の」、な形容詞が「な」になるのは、どう覚えさせますか?

    普通形の四列を書き、「だ」を消して、な形容詞に「な」、名詞に「の」を赤で書きます。隣に第26課の「〜んです」(名詞も「な」)と、この課の「〜そうです」(「だ」が残る)の列を並べ、名詞の行だけを指して比べさせます。「静か・留守・雨・休み」を三つの形に変えるカードテストを、次のコマの最初にも短く入れます。

  • 「雨が降るそうでした」のような誤りは、どう直しますか?

    「そう」の部分は過去にも否定にもならない、と板書の右端に書いて固定します。過去のことは前の普通形で「降ったそうです」、否定は「降らないそうです」と言い直させます。「降りますそうです」のように丁寧形に付ける誤りも、普通形の四列に戻して直します。

  • 第47課は何コマで終わりますか?

    90分×2コマが目安です。1コマ目は導入と文型1「〈普通形〉そうです」、第43課の様態との比べまで、2コマ目は文型2「〜ようです」と会話、練習C・問題です。様態と伝聞の区別が弱いクラスでは、比べの時間を延ばし、問題の書く部分を宿題に回します。

この課に関係する用語・解説・練習問題

この課の文型を、日本語教員試験の用語でいうと何にあたるか。授業の説明に迷ったときの確認と、試験対策に。

PRこの教科書

手引きで扱っている教科書。本文・例文は手元の教科書で確かめてください。