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学ぼう!にほんご 中級 第28課「昔から愛されてきた味を残しつつ、新しいものも作られています」の教案

『学ぼう!にほんご 中級』

二つのことが同時に起こる、または間を置かずに続けて起こる様子を、日本語で言い表す課です。5つの形は、目の前で起こったことを驚きを込めて描く「〜か〜かのうちに」「〜かと思うと」、一つの機会や時間の中で二つのことをする「〜ついでに」「〜つつ」、ある時間が続く間に変化が起こる「〜うちに/ないうちに」の3組に分けると整理しやすくなります。描く側の2つは、話し手が外から見た出来事を言う形で、後ろに「〜しよう」「〜てください」は来ない、という制限を早めに押さえておきます。反対に「〜ついでに」「〜つつ」「〜ないうちに」は、新しく来た人に手順や用事を伝える場面でそのまま使えるので、課の最後は、アルバイトや寮の仕事を後輩に教えるロールプレイでまとめると、形の違いが使う場面の違いとして身につきます。

このページについて教科書の本文・例文・練習の文は載せていません。例文と場面はすべて自作です。課の題と学習項目の表記は本の目次に合わせています。
学習項目5時間90分×2コマ

この課のねらい(Can-do)

  • 前のことがほとんど終わらないうちに、またはすぐあとに次のことが起こった様子を、「〜か〜かのうちに」「〜かと思うと」で驚きを込めて話せ、「〜たとたん」との違いも説明できる
  • 本来の用事の機会を使って別のこともする・頼むことを「〜ついでに」で言い、相手の用事に合わせた頼み方や指示ができる
  • マニュアル・掲示・報告のような書かれた文で「〜つつ」を使い、「〜と思いつつ」「〜と知りつつ(も)」で、分かっているのにできないという反省を言える
  • 「〜ているうちに」で、続けているうちに自然に起こった自分の変化を語り、「〜ないうちに」で、手順の中の急ぐところを指示できる

進め方と時間配分

目安は 90分×2コマ。コマの長さと学校のカリキュラムで配分は変わります。各段で押さえることと、かける時間の目安です。

段時間やること
導入(目標の場面)10分教師が「アルバイトを始めた日、先輩はどんなふうに仕事を教えてくれましたか」と聞き、覚えている指示を何人かに言わせる。黒板に時間の線を3本引き、「ほとんど同時」「すぐ続く」「続けているうちに変わる」と名前を付けて、この課の5つの形をこの3本の線に置いていく、と予告する
学習項目1 〜か〜かのうちに20分教師が教室に入るのとほぼ同時に電話が鳴るまねをして、「入ったか入らないかのうちに」を導入する。同じ動詞を肯定と否定で並べる形を板書で固定し、後ろは実際に起こった出来事で、過去の文が多いことを確かめる
学習項目2 〜ついでに25分家から図書館までの地図と、途中のコンビニの絵で、「本当の用事」と「おまけの用事」を分けて導入する。「〜ついでに、〜てきてもらえますか」の頼み方まで入れ、指示の場面の練習につなぐ
学習項目3 〜つつ25分「〜ながら」で言った指示を、マニュアルや掲示の文に書き直す形で導入し、硬い書き言葉の形だと押さえる。続けて教師自身の反省「〜しなければと思いつつ、〜」で逆接の「〜つつ(も)」を入れ、「つつある」と区別する
学習項目4 〜かと思うと(学習項目1と比べる)20分窓の外の天気が晴れから急に雨に変わる絵で導入する。自分の動作には使わないことを確かめたあと、同じ場面を「〜か〜かのうちに」「〜かと思うと」「〜たとたん」で言わせ、違いを表にする
学習項目5 〜うちに/ないうちに30分初中級で学んだ「熱いうちに」「冷めないうちに」を短く思い出させてから、「〜ているうちに、〜なった」を時間の線の上で導入する。後ろが話し手の意志か、自然な変化かで二つの使い方を分ける
目標の活動(後輩に仕事を教えるロールプレイ)40分先輩役と新人役に分かれ、カフェの開店準備や寮の当番の手順を口で伝える。先輩役は「〜ないうちに」「〜ついでに」を必ず入れ、最後に「〜つつ」を使ったマニュアルの一文を書いて新人役に渡す。新人役は、前の職場や国での驚いた経験を「〜かと思うと」「〜か〜かのうちに」で一つ話す
まとめ10分黒板の3本の線に5つの形を置き直し、後ろに指示や意志が来られる形(ついでに・つつ・ないうちに)と、来られない形(か〜かのうちに・かと思うと・〜ているうちに)を色で分けて一覧にして残す

学習項目 1 〜か〜かのうちに

意味・はたらき学習項目 1

前のことが起こるのとほとんど同時に、後ろのことが起こったことを表します。「終わるか終わらないか」のように同じ動詞を肯定と否定で並べ、「もう起こったのか、まだ起こっていないのか、はっきりしないくらいの時」という意味になります。「〜とすぐ」よりも間が短いことを強く言う形で、話し手の驚きやあきれた気持ちがこもることが多いです。後ろには実際に起こった出来事が来るので過去の文が多く、「〜しよう」「〜てください」のような意志・依頼・命令の文は来ません。

接続

Vる/Vた+か+同じ動詞のVない+かのうちに(「始まるか始まらないかのうちに」「着いたか着かないかのうちに」)

形
Vるか Vないかのうちに(ドアが開くか開かないかのうちに)Vたか Vないかのうちに(席に着いたか着かないかのうちに)言い終わるか終わらないかのうちに(複合動詞は後ろを短くすることが多い)

導入

  • 教師の動作で「ほとんど同時」教師がいったん教室の外に出て、ドアを開けて一歩入ったところで、自分で「リリリ」と電話の音をまねる。「先生は教室に入りましたか、入っていませんか」と聞き、「入ったかどうか分からないくらいのとき」という答えを引き出して、「教室に入ったか入らないかのうちに、電話が鳴りました」と板書する。同じ動詞が二回、肯定と否定で出ることを色を変えて示す。
  • 「〜とすぐ」と比べる「授業が終わるとすぐ、みんな帰った」と「授業が終わるか終わらないかのうちに、みんな帰った」を並べ、「先生の『終わります』が最後まで聞こえたのはどちらですか」と聞く。後ろの文は先生がまだ話している途中に立ち上がった感じで、驚いた、あきれた、という気持ちが入っていることを確かめる。

板書案

Vる/Vた + か + Vない + かのうちに、〜た
教室に 入ったか 入らないかのうちに、電話が 鳴りました。
〔赤〕入った(する) 〔青〕入らない(しない) 同じ動詞を 肯定→否定 の順
時間の線:前の点と後ろの点を ほぼ重ねて描く(ほとんど同時)
後ろ ×しよう ×てください → 起こったことだけ

場面と発話(自作)

  • 入社したばかりの社員が、昼休みの職場の様子に驚いて、同期に話す。昼休みの時間になるかならないかのうちに、みんな食堂へ行っちゃったんだよ。
  • スーパーの店長が朝礼で、去年の初売りの朝の様子を新しいアルバイトに話す。去年は、ドアが開くか開かないかのうちに、お客さんが一斉に入ってきたんです。
  • ゆうべ電話に出なかった理由を、留学生が友達に説明する。アルバイトで疲れてて、ベッドに横になるかならないかのうちに寝ちゃったんだ。

練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)

「きっかけ」の絵(店のシャッターが上がる・信号が青になる・電車のドアが開く・お湯がわく)と「出来事」の絵(学生が走り出す・車が動き出す・人が降りてくる・電話が鳴る)を組み合わせ、「〜か〜かのうちに、〜た」の一文を作らせる。言えたら「そのとき、どう思いましたか」と聞き、驚きやあきれた気持ちを一言足させる。

  1. 口頭教師が動詞カードを見せ、学習者が「〜か〜ないか」の部分だけを全体で言う(座る→座るか座らないか、着く→着いたか着かないか、言い終わる→言い終わるか終わらないか)。次にきっかけと出来事の絵を2枚並べ、教師が「ベル・走り出す」「ドア・人が降りる」「信号・車が動く」とキューを出して、個人に一文で言わせる。過去の文で言えているかを毎回確かめる。
  2. ペアAは「きのうの驚いたこと」カード(始まってすぐ帰った人・すぐ売り切れたパン・座ってすぐ寝た弟など)を持ち、Bはカードを見ないで「どうしたんですか」と聞く。Aが「〜か〜かのうちに〜たんです」で答え、Bは「えっ、それは早いですね」と驚きを返す。3枚ごとに役を替える。
  3. 産出「びっくり一文スピーチ」。日本に来てから、または国で見た、あまりに早かった出来事を一つ選び、「〜か〜かのうちに、〜た」を入れて3〜4文で話す。教師は、同じ動詞が肯定→否定の順になっているか、後ろが実際に起こったことか、「〜てしばらくして」の出来事に使っていないかを見て、終わったあとにまとめて直す。

つまずきと手当て

  • 肯定と否定の順を逆にする(「*終わらないか終わるかのうちに」)、違う動詞を並べる。同じ動詞を「する → しない」の順で、と板書の色分けに戻す
  • これからの予定や指示に使う(「*会議が終わるか終わらないかのうちに、片づけを始めましょう」)。この形は起こったことを描くための形なので、予定や指示なら「会議が終わったら、すぐ片づけを始めましょう」と言い直す
  • 少し時間がたってから起こったことにも使う。「家に着いて30分ぐらいして雨が降り出した」は「ほとんど同時」ではないので合わない。「〜てしばらくして」「〜てから」と比べ、時間の線のどこに入るかを描かせて確かめる

既習の文型との違い

  • 〜たとたん…(初中級 第17課)「〜たとたん」は前のことがきっかけで思いがけないことが起こる形で、「立ち上がったとたん、めまいがした」のように自分のことにも使えます。「〜か〜かのうちに」は、前のことが終わったかどうか分からないほど間が短いことを言う形です。学習者は二つを混ぜて「*立ち上がるとたん」のように辞書形を入れることがあるので、「とたん」はた形だけ、と並べて確かめます。
  • 〜とすぐ(初級で学習)「〜とすぐ」は前のことのあと間を置かずに後ろが来るという事実を言うだけで、気持ちはあまり入りません。「〜か〜かのうちに」は前がまだ終わりきらないくらい早い、という驚きやあきれた気持ちが入ります。予定や指示は「〜たら、すぐ」で言う、と三つを時間の線で並べます。
関連する文型

学習項目 2 〜ついでに

意味・はたらき学習項目 2

本来の目的があってある行動をするとき、その機会を利用して、別のこともいっしょにすることを表します。前に来るのが本当の用事、後ろに来るのがおまけの用事です。「図書館に本を返すついでに」のように辞書形なら、その行動の前や途中に、「駅まで来たついでに」のようにた形なら、その行動をしたあとで、という違いがあります。「〜ついでに、〜てきてもらえますか」のように、相手の用事の機会を借りて頼む・指示するときにもよく使い、職場や寮で仕事を頼む場面で役に立ちます。

接続

Vる/Vた/Nの+ついでに(Nは「出張」「買い物」「散歩」のような行動を表す名詞。話し言葉では「買い物ついでに」と「の」を落とすこともある)

形
Vる ついでに(図書館に本を返すついでに)Vた ついでに(駅まで来たついでに)Nの ついでに(出張のついでに・散歩のついでに)〜ついでに、Vてきてもらえますか(相手の用事に合わせて頼む)

導入

  • 地図で「本当の用事」と「おまけ」黒板に家と図書館を描き、その途中にコンビニを描く。「わたしは本を返しに図書館へ行きます。コンビニはその途中にあります」と言い、「図書館に本を返すついでに、コンビニで牛乳を買います」と板書する。「本当の用事はどちらですか」と聞き、図書館に丸、コンビニに小さい丸を付けて、前が本当の用事、後ろがおまけだと確かめる。
  • 頼む形まで一気に教師が、出かけようとしている学生に声をかけるまねをして「あ、事務室へ行くついでに、この書類も出してきてもらえますか」と言う。学生に「先生は自分で事務室へ行きますか」と聞き、相手がもともと行く用事を借りて頼んでいることを確かめる。相手に新しく用事を作らせるより頼みやすい、と一言添える。

板書案

Vる/Vた/Nの + ついでに、〜
図書館に 本を 返すついでに、コンビニで 牛乳を 買います。
〔大きい丸〕図書館=本当の用事 〔小さい丸〕コンビニ=おまけ
Vる ついでに(行く前・途中)/Vた ついでに(したあと)
〜ついでに、Vてきて もらえますか(相手の用事を借りて頼む)

場面と発話(自作)

  • 会社で、先輩が総務課へ書類を出しに行く新人に声をかける。総務課に書類を出すついでに、この封筒も届けてもらえる?
  • 東京で学会に出た大学院生が、戻ってから研究室の仲間に話す。学会で東京へ行ったついでに、大学時代の友達にも会ってきました。
  • 寮のルームメイトに、夕方の散歩に出る前に言う。散歩のついでに、ごみも出してくるね。

練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)

「本当の用事」のカード(銀行・図書館・駅・コンビニ)と「おまけ」のカード(本を返す・切手を買う・定期券を買う・コピーをとる)を配り、まず自分の予定として「〜ついでに〜ます」を言わせる。次にペアで、一人が出かける役、もう一人が頼む役になり、「〜ついでに、〜てもらえる?」「いいよ」「ごめん、きょうは〜には行かないんだ」のやり取りをさせる。

  1. 口頭教師が「本当の用事」と「おまけ」のカードを1枚ずつ出し、学習者が全体で一文にする(銀行・切手を買う/図書館・コピーをとる/駅・定期券を買う)。次に教師が「行く前」「行ったあと」と言い添え、「行くついでに」「行ったついでに」を言い分けさせる。最後に「散歩」「出張」「買い物」のカードで「Nのついでに」を言わせる。
  2. ペアAは今日の予定表(郵便局・薬局・本屋など3か所)を持ち、Bは頼みたいことのリスト(はがきを出す・目薬を買う・雑誌を見る)を持つ。BはAの予定を聞いてから「〜へ行くついでに、〜てきてもらえる?」と頼み、Aは予定にない場所なら「ごめん、きょうは〜には行かないんだ」と断る。予定表を交換して役を替える。
  3. 産出「ついでのお願いロールプレイ」。職場や寮の場面カード(同僚が総務課へ行く・先輩がコンビニへ出る・ルームメイトが駅へ行く)を引き、相手に合った頼み方で一つ頼む。目上には「〜のついでで構いませんので」を添える。教師は、前に本当の用事が来ているか、目上への頼み方が言い切りになっていないかを見る。

つまずきと手当て

  • 本当の用事とおまけを逆にする(本を返すのが目的なのに「牛乳を買うついでに本を返す」)。文法の誤りではないが、意味が変わってしまう。「本当の用事はどっち?」と聞いて、前に置くほうを確かめる
  • おまけとは言えない大事なことに使う。「日本に来たついでに、日本語を勉強しています」は、日本語の勉強が軽いおまけのように聞こえる。留学の目的なら「日本語を勉強するために日本に来ました」と言う
  • 目上の人に「ついでに〜てください」と言い切って、相手の用事を軽く扱う感じになる。目上には「もし〜へいらっしゃるついでがありましたら、〜ていただけませんか」「〜のついでで構いませんので」のように、相手の都合を立てる言い方を添える

既習の文型との違い

  • 〜に行きます(目的・初級で学習)「本を返しに図書館へ行く」は図書館へ行く目的そのものを言います。「図書館に本を返すついでに、雑誌も見てくる」は、目的は別にあって、その機会を使っておまけの用事もする、という意味です。学習者が「ついでに」を目的の表現の代わりに使うと、本当の用事が軽く聞こえてしまうので、どちらが本当の用事かを毎回聞きます。
  • 〜ながら(初級で学習)「〜ながら」は二つの動作を同時に続けることで、「音楽を聞きながら歩く」のように時間が重なります。「〜ついでに」は一つの外出や行動の機会に別の用事を足すことで、二つの動作は同時でなくてかまいません。「本を返しながら牛乳を買う」は時間の重なりが言えないので不自然になる、と比べます。

学習項目 3 〜つつ

意味・はたらき学習項目 3

使い方が二つあります。一つ目は、同じ人が一つの動作をしながら、同時にもう一つの動作をすることで、意味は「〜ながら」と同じです。ただし硬い書き言葉の形で、マニュアル・掲示・案内・報告書・ニュースやスピーチに出ることが多く、「安全を確認しつつ、作業を進めてください」のような書かれた指示でよく使われます。二つ目は「〜つつ(も)」の形で、「〜のに」「〜けれども」に近い逆接です。「体に悪いと知りつつ、やめられない」「早く返事をしなければと思いつつ、遅くなってしまった」のように、前には思う・知る・分かる・感じる・言うなど心の動きや言うことの動詞が多く、分かっているのに反対のことをしてしまう、という反省や後悔の気持ちがこもります。「も」を付けると逆接がはっきりします。

接続

Vます(ます形の「ます」を取った形)+つつ/つつも(する → しつつ、来る → 来(き)つつ)

形
Vます つつ(同時の動作:景色を楽しみつつ、山道を歩いた)〜を確認しつつ、Vてください(書かれた指示)〜と思いつつ、〜てしまった(逆接・反省)〜と知りつつも、〜(逆接をはっきりさせる)

導入

  • 話す指示を、書く指示に教師が新人に口で言う指示「周りをよく見ながら、荷物を運んでくださいね」を板書し、その下に、倉庫の壁に貼るマニュアルの文として「周囲の安全を確認しつつ、荷物を運ぶこと」と書く。「どちらが掲示に合いますか」と聞き、意味は同じで硬さだけが違うことを確かめる。動詞はます形に付くことも、ここで「確認します → 確認しつつ」と示す。
  • 教師の反省で逆接を教師が「毎日運動しなければと思っています。でも、きょうも駅でエスカレーターに乗りました」と打ち明け、二つの文を「運動しなければと思いつつ、きょうもエスカレーターに乗ってしまった」とまとめて板書する。「先生は運動しましたか」と聞き、「しなかった」と答えさせて、「〜のに」に近い意味だと確かめる。

板書案

Vます + つつ(=ながら・書き言葉)
周りを 見ながら、運んでください。(話す)→ 周囲の安全を 確認しつつ、運ぶこと。(書く)
〜と思いつつ(も)、〜てしまった(=のに)
〔赤〕確認します → 確認しつつ 見ます → 見つつ
〔青〕つつ、〜(文が続く)/つつある。(変化・第27課)

場面と発話(自作)

  • レストランの新人向けマニュアルに、接客の注意を書く。お客様の様子に気を配りつつ、料理を運んでください。
  • 留学生が、地元の町について調べたことをレポートにまとめる。この町では、古い町並みを大切にしつつ、駅前の再開発が進められている。
  • ゼミの先生からの質問のメールに、何日も返事ができなかった学生が書く。早くお返事しなければと思いつつ、遅くなってしまい、申し訳ありません。

練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)

「〜ながら」で言った指示のカード(電話を聞きながらメモをとる・時間を見ながら話す・周りに気をつけながら運転する)を、マニュアルの文として「〜つつ、〜こと/〜てください」に書き直させる。後半は自分の習慣について「〜なければと思いつつ、つい〜てしまう」の一文を作らせ、何人かに発表させる。

  1. 口頭教師がます形のカードを見せ、学習者が全体で「〜つつ」に変える(確認します・気を配ります・楽しみます・します・来ます)。次に教師が「〜ながら」の指示を口で言い(メモをとりながら聞いてください、時間を見ながら話してください、足元に気をつけながら歩いてください)、学習者が掲示の文として「〜つつ、〜こと」に言い換える。後半は教師が「思う・知る・分かる」のカードを出し、「〜と思いつつ」「〜と知りつつ」を全体で言わせる。
  2. ペアAは話し言葉の指示カード、Bは書き言葉の掲示の枠(「〜つつ、〜こと」「〜つつ、〜てください」)を持つ。Aが指示を読み上げ、Bがそれを掲示の文にして書いて見せる。次にBが最近分かっているのにできないことを「〜と思いつつ、つい〜てしまう」で打ち明け、Aが「わたしもです」「どうしてですか」と返す。役を替えて2回ずつ。
  3. 産出「職場の掲示づくり」。アルバイト先や寮の掲示板に貼る注意書きを、グループで3行書く(「〜つつ」を最低1回)。そのあと一人ずつ、自分の反省を「〜と思いつつ(も)」で一文書いて読む。教師は、前と後ろの主語が同じか、ます形に付いているか、「つつ」で文を終えていないかを見て、掲示を教室に貼って直す。

つまずきと手当て

  • 前と後ろで主語が違う(「*母が料理を作りつつ、私はテレビを見ていた」)。「つつ」は同じ人の二つの動作。別の人なら「母が料理を作っている間、私はテレビを見ていた」にする
  • 接続を間違える(「*見るつつ」「*見てつつ」)。ます形の「ます」を取って付ける、と「見ます → 見つつ」「します → しつつ」を板書で並べる
  • 前の課の「〜つつある」と混ぜて、「景気は回復しつつ。」のように文を終える。変化が進んでいることを言うなら「回復しつつある」、二つの動作をつなぐなら「つつ」のあとに文を続ける、と二つを並べて確かめる
  • 友達との会話で使って、硬く聞こえる。誤りではないが、会話では「〜ながら」や「〜のに」「〜けど」のほうが自然なことが多い

既習の文型との違い

  • 〜つつある(中級 第27課)「〜つつある」は変化が少しずつ進んでいることを言い、文の終わりに来ます(景気は回復しつつある)。この課の「〜つつ」は二つの動作をつなぐ形なので、後ろに文が続きます。学習者は「*回復しつつ。」と文を終えたり、変化の文に「つつ」だけを使ったりするので、形の後ろに何が来るかで分けます。
  • 〜ながら(初級で学習)同時の動作の意味は同じですが、「〜ながら」は会話にも書き言葉にも使え、「〜つつ」は硬い書き言葉が中心です。逆接の使い方も「〜ながら(も)」にありますが、「〜つつ(も)」は前に思う・知るのような心の動詞が来ることが多い、という違いで押さえます。友達との会話で「つつ」を使うと硬く聞こえる、と添えます。
関連する文型

学習項目 4 〜かと思うと

意味・はたらき学習項目 4

前のことが起こったすぐあとに、続けて別のことが起こったことを表します。後ろには、前とは反対のことや予想しなかった変化が来ることが多く、話し手の驚きがこもります。「〜かと思う」は「〜したのだな、と思う」ということなので、話し手が外から見たほかの人や物・天気などの様子を言う形で、自分の動作には使いません。後ろにも意志・依頼・命令の文は来ません。「〜ていたかと思うと」で、様子がくるくる変わることも言えます。会話では「〜かと思ったら」がよく使われます。なお、「将来のことを思うと、不安になる」のような、ふつうの「〜と思うと(考えると)」とは別の形です。

接続

Vた/Vている・Vていた+かと思うと(会話では「かと思ったら」。後ろは過去や今の事実)

形
Vた かと思うと(帰ってきたかと思うと、また出かけた)Vていた かと思うと(泣いていたかと思うと、もう笑っている)Vた かと思ったら(話し言葉)〜かと思うと、急に/すぐ/もう〜

導入

  • 窓の外の天気の絵晴れの空、黒い雲、大雨の3枚の絵を続けて見せ、「さっきまで晴れていたかと思うと、急に雨が降り出した」と板書する。「この人は、雨が降ると思っていましたか」と聞き、晴れていると思っていたら変わった、という驚きを確かめる。
  • 「わたし」には使えない理由「弟は帰ってきたかと思うと、すぐまた出かけた」と「*わたしは帰ってきたかと思うと、すぐまた出かけた」を並べ、後ろの文が変なのはなぜかを考えさせる。「〜かと思う」は見ている人が「帰ってきたな」と思うことなので、自分のことは思う必要がない、と説明する。

板書案

Vた/Vていた + かと思うと、〜(話し言葉:かと思ったら)
さっきまで 晴れていたかと思うと、急に 雨が 降り出した。
〔青〕主語:ほかの人・物・天気(外から見る) ×わたし
後ろ:反対のこと・思いがけない変化 ×しよう ×てください
表:か〜かのうちに/かと思うと/たとたん の ○×

場面と発話(自作)

  • 2歳の子どもを育てている会社員が、昼休みに同僚に話す。うちの子、さっきまで泣いていたかと思うと、もう笑ってるんですよ。
  • 寮の隣の部屋の人について、留学生がルームメイトに言う。隣の人、帰ってきたかと思ったら、またすぐ出ていったよ。
  • 朝は晴れていたのに夕方は大雨になった日、帰りのエレベーターで同僚と話す。朝は晴れていたかと思うと、昼過ぎから急に大雨になりましたね。

練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)

様子が急に変わる2コマの絵(赤ちゃんが泣く→笑う・犬が寝ている→走り出す・空が晴れ→雪・駅の電光掲示板が「定刻」→「遅れ」)を見せ、「〜かと思うと、〜」で説明させる。そのあと同じ絵を「〜か〜かのうちに」「〜たとたん」でも言えるかを考えさせ、言える・言えないを表にまとめる。

  1. 口頭教師が2コマの絵を見せ、学習者が全体で「〜かと思うと」の文にする(赤ちゃんが泣く→笑う、犬が寝ている→走り出す、空が晴れ→雪、弟が帰る→また出かける)。次に教師が主語だけを「わたし」に替え、学習者が言えるか言えないかを手で○×を作って答える。最後に「〜かと思ったら」の話し言葉でも同じ絵を言わせる。
  2. ペアAとBが別々の4コマ漫画(家族やペットの一日)を持ち、相手に見せずに「うちの〜は、〜かと思うと、〜んです」と説明する。聞く側は相手の絵を想像して簡単に描き、最後に見せ合って合っているか確かめる。2枚目で役を替える。
  3. 産出「くるくる変わる話」。身近な人やペット、町の天気で、様子が急に変わった出来事を一つ選び、「〜かと思うと」か「〜かと思ったら」を入れて30秒で話す。聞いた人は、同じ話を「〜か〜かのうちに」「〜たとたん」で言い直せるかを一つ考える。教師は、主語が自分になっていないか、後ろに指示や意志が来ていないかを見る。

つまずきと手当て

  • 自分の動作に使う(「*私は家に着いたかと思うと、すぐ寝た」)。自分のことなら「家に着くとすぐ寝た」「家に着いたとたん、眠くなった」のように言い直す
  • 後ろに意志や指示を置く(「*会議が終わったかと思うと、すぐ帰ってください」)。指示なら「会議が終わったら、すぐ帰ってください」にする
  • 「〜たとたん」と「〜か〜かのうちに」と使い分けられない。「〜たとたん」は前のことがきっかけで思いがけないことが起こり、自分にも使える(立ち上がったとたん、めまいがした)。「〜か〜かのうちに」は前がまだ終わったか分からないほど短い時間。「〜かと思うと」は、ほかの人や物の様子が続けて変わるのを外から見て言う、と表で整理する

既習の文型との違い

  • 〜か〜かのうちに(この課の学習項目1)どちらも話し手が外から見た出来事を描きますが、「〜か〜かのうちに」は前が終わったか分からないほど間が短いことに重点があり、「〜かと思うと」は前と違う様子に続けて変わったことに重点があります。後ろに前と反対のことが来る文(泣いていたかと思うと、もう笑っている)は「〜か〜かのうちに」では言いにくい、と表にします。
  • 〜たとたん…(初中級 第17課)「〜たとたん」は自分のことにも使えます(家に着いたとたん、眠くなった)。「〜かと思うと」は自分の動作には使えないので、学習者が「*わたしは家に着いたかと思うと、すぐ寝た」と言ったら、後ろはそのままで「家に着くとすぐ寝た」にするか、「とたん」を使うなら「家に着いたとたん、眠くなった」のように後ろも思いがけないことに替えさせます(「家に着いたとたん、すぐ寝た」は、自分の意志でしたことが後ろに来るので不自然)。
関連する文型

学習項目 5 〜うちに/ないうちに

意味・はたらき学習項目 5

初中級では、「熱いうちに食べる」「雨が降らないうちに帰る」のように、状態が変わる前に、今のうちに何かをする使い方を学びました。この課では、もう一つの使い方の「〜ているうちに」を中心にします。ある動作や状態が続いている間に、話し手が意図しないまま、気がつくと変化が起きていた、という意味で、「話しているうちに、外が暗くなっていた」「何度も聞いているうちに、歌を覚えてしまった」のように使います。後ろには「〜なった」「〜てきた」「〜てしまった」「〜ようになった」のような自然な変化が来て、話し手の意志の動作は来ません。「知らないうちに」「気がつかないうちに」も、気づかない間に変化が起きていた、という同じ仲間です。一方、前の使い方の「〜ないうちに」は、「冷めないうちに」「忘れないうちに」のように、手順の中で急ぐところを伝える指示に向いています。

接続

Vている/Vる・い形・な形+な・N+の+うちに(「〜ているうちに」の後ろは自然な変化)/Vない+うちに

形
Vている うちに、〜なった/〜てきた(話しているうちに、眠くなった)何度もVている うちに、Vようになった知らない/気がつかない うちにVない うちに、Vてください(指示:冷めないうちに・忘れないうちに)

導入

  • 時間の線の上の「いつの間にか」黒板に長い矢印を引いて「日本語の小説を読んでいる」と書き、途中に星を描いて「眠ってしまった」と書く。教師が「きのうの夜、小説を読んでいるうちに、眠ってしまいました」と言い、「先生は眠ろうと思いましたか」と聞く。「思っていない、いつの間にか」という答えを引き出し、星の上に「気がつくと変わっていた」と書く。
  • 初中級の「うちに」と並べる「スープが熱いうちに飲んでください」と「話しているうちに、スープが冷めてしまった」を並べ、後ろの文がだれかの意志か、自然に起こったことかを聞いて分けさせる。前の文は「変わる前に、今」という話し手の気持ち、後ろの文は「続けているうちに、いつの間にか」だと整理し、黒板の時間の線に置き直す。

板書案

Vている + うちに、〜なった/〜てしまった(いつの間にか)
小説を 読んでいるうちに、眠って しまいました。
〔青〕長い矢印=続いている 〔赤〕星=気がつくと変わっていた
Vない + うちに、Vてください(変わる前に、今)
冷めないうちに 飲んでください。/忘れないうちに 書いてね。

場面と発話(自作)

  • 日本に来て3年目の留学生が、来たばかりの後輩に食べ物の話をする。最初は納豆が苦手だったけど、毎朝食べているうちに好きになったよ。
  • カフェで、先輩のアルバイトが新人に注文の受け方を教える。注文は、忘れないうちに、すぐ伝票に書いてね。
  • 久しぶりに会った友達と駅前の店で話していて、時計を見て驚く。話しているうちに、もうこんな時間になっちゃったね。

練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)

「最初は〜。でも、〜ているうちに、〜ようになった」の型で、日本に来てからの自分の変化(食べ物・言葉・町・人づきあい)を一人ずつ話させる。後半は料理の手順カード(めんをゆでる・ソースを温める・皿に盛る)を見て、先輩役が「〜ないうちに、〜てください」で急ぐところを指示する練習をする。

  1. 口頭教師が前半のカード(話している・待っている・何度も聞いている・毎日使っている)と後半のカード(暗くなった・眠くなった・覚えてしまった・好きになった)を組み合わせて見せ、学習者が全体で「〜ているうちに、〜」の文にする。次に「冷める・忘れる・暗くなる・売り切れる」のカードで「〜ないうちに、〜てください」を個人に言わせ、後ろが指示になることを確かめる。
  2. ペアAは日本に来てから変わったことを話す役、Bは「最初はどうでしたか」と聞く役。Aは「最初は〜。でも、〜ているうちに、〜ようになった」で答え、Bは「どのぐらいで変わりましたか」と一つ質問を足す。次に料理の手順カードで、Aが先輩、Bが新人になり、Aが「〜ないうちに」で急ぐところを伝え、Bが「はい、〜ないうちにですね」と復唱する。役を替える。
  3. 産出「わたしの変化スピーチ」。日本語・食べ物・町・人づきあいのどれかで、続けているうちに自分が変わったことを1分で話す(「〜ているうちに」を1回以上)。最後に、聞いている人へのアドバイスを「〜ないうちに、〜たほうがいいですよ」で一文足す。教師は、「〜ているうちに」の後ろに意志の動作が来ていないか、前が続く動作になっているかを見る。

つまずきと手当て

  • 「〜ているうちに」の後ろに自分の意志の動作を置く(「テレビを見ているうちに、洗濯をしよう」)。不自然な文になるので、二つのことを計画して同時にするなら「テレビを見ている間に洗濯をしよう」「テレビを見ながら」にする、と線の図で確かめる
  • 「〜間に」と同じだと考える。「夏休みの間に国へ帰った」は期間をそのまま言うだけだが、「〜うちに」は「変わる前に、今のうちに」か「続けているうちに、いつの間にか」という気持ちが入る。どちらの気持ちもない文なら「間に」を使う
  • 一回で終わる動作(着く・決める・始まる)を「〜ているうちに」に入れる。「駅に着いているうちに」は「着いた状態のまま」という意味になり、言いたいことが伝わらない。続く動作(歩く・話す・待つ・くり返す)を前に置く

既習の文型との違い

  • 〜うちに…/〜ないうちに…(初中級 第2課)初中級では「熱いうちに」「雨が降らないうちに」のように、変わる前に今するという使い方を学びました。この課の「〜ているうちに」は、続けている間にいつの間にか変化が起きていたという使い方で、後ろは話し手の意志ではなく自然な変化です。学習者が二つを混ぜて「熱いうちに、冷めてしまった」のような意味の通らない文を作ることがあるので、後ろがだれの意志かで二つに分けます。
  • 〜最中(初中級 第4課)「〜最中に」はある動作がいちばん盛んなときに、じゃまになることが起こったことを言います(会議の最中に電話が鳴った)。「〜ているうちに」は続けている間に少しずつ変化が進んだことを言います。突然のじゃまなら「最中」、気がつくと変わっていたなら「うちに」と線の図で分けます。
  • 〜間に(初級で学習)「〜間に」は期間をそのまま言うだけで、「今のうちに」や「いつの間にか」の気持ちは入りません。「休みの間に国へ帰った」は「間に」が自然で、「〜うちに」にすると、休みが終わる前に急いで、という意味が加わります。
関連する文型

語彙の扱い

この課の練習には、時間の流れを言う副詞(すぐ・急に・いつの間にか・もう・さっきまで)と、手順を言う言葉(確認する・届ける・ゆでる・冷める・片づける)がよく出てくるので、形といっしょに板書しておきます。「冷めないうちに」「返すついでに」「確認しつつ」のように、語を形に入れたかたまりでカードを作り、指示の場面ですぐ口から出るように練習します。

この課の練習で使う語(11語・意味・連語・例文)

  • 鳴る(なる) ベルや電話などが音を出すことです。 電話が〜・ベルが〜・チャイムが〜
    授業が終わる時間。
    席に着いたか着かないかのうちに、だれかの電話が鳴った。
  • 一斉に(いっせいに) たくさんの人や物が、同じときに同じことをする様子です。 〜走り出す・〜入ってくる
    セールの朝、店のドアが開いた。
    ドアが開くか開かないかのうちに、お客さんが一斉に入ってきた。
  • 届ける(とどける) 物を、相手のところまで持っていって渡すことです。 書類を〜・荷物を〜・〜てもらう
    同僚が別の課へ行く。
    受付に鍵を返すついでに、この書類も届けてもらえますか。
  • 寄る(よる) どこかへ行く途中で、別の場所に少し立ち入ることです。 本屋に〜・帰りに〜・ちょっと〜
    仕事の帰り道。
    駅まで行ったついでに、本屋にも寄ってきた。
  • 確認する(かくにんする) 正しいかどうか、まちがいがないかを確かめることです。 安全を〜・時間を〜・〜しつつ
    倉庫のマニュアルに注意を書く。
    周囲の安全を確認しつつ、作業を進めること。
  • 気を配る(きをくばる) 周りの人や物の様子に、よく注意することです。 お客様に〜・周りに〜
    レストランの新人に注意を伝える。
    お客様の様子に気を配りつつ、料理を運んでください。
  • つい(つい) そうしないつもりなのに、思わずしてしまう様子です。 〜食べてしまう・〜忘れる
    自分の習慣を反省する。
    早く寝なければと思いつつ、つい夜中まで動画を見てしまう。
  • 急に(きゅうに) 前ぶれがなく、すぐに様子が変わる様子です。 〜降り出す・〜静かになる
    夕方、空の色が変わった。
    晴れていたかと思うと、急に雨が降り出した。
  • いつの間にか(いつのまにか) 気がつかないうちに、変化が起きていた様子です。 〜暗くなる・〜覚える
    友達と長く話していた。
    話しているうちに、いつの間にか外が暗くなっていた。
  • 冷める(さめる) 熱かった物の温度が下がることです。 スープが〜・料理が〜・〜ないうちに
    カフェで先輩が新人に教える。
    コーヒーは冷めないうちに、すぐお客様に出してね。
  • 片づける(かたづける) 散らかった物を、決まった場所にきちんと戻すことです。 机を〜・皿を〜・部屋を〜
    寮の当番の手順を新人に伝える。
    暗くならないうちに、外のいすを片づけてください。

宿題と次のコマ

宿題は二つ。一つは、アルバイト・寮の当番・料理など自分がよく知っている仕事を一つ選び、新しく来た人に渡すメモとして、「〜ないうちに」「〜ついでに」「〜つつ」を一回ずつ使った5〜6行の手順を書くこと。もう一つは、日本に来てから驚いた出来事か、続けているうちに自分が変わったことを一つ選び、「〜か〜かのうちに」「〜かと思うと」「〜ているうちに」のどれかを使って100〜200字で書くこと。次のコマの最初に手順のメモを交換して読み合い、読んだ人が「どこを急ぐのか」を言えるかで、指示が伝わったかを確かめます。

よくある質問

  • 第28課の5つの形はどの順で教えればいいですか?

    この教案では、驚きを込めて描く「〜か〜かのうちに」、機会を使う「〜ついでに」、書き言葉の「〜つつ」、様子が変わる「〜かと思うと」、変化の「〜うちに/ないうちに」の順にしています。「〜かと思うと」は学習項目1と似ているので、続けて出さずに一つ挟み、復習を兼ねて表にまとめると混ざりにくくなります。最後の「〜うちに」は初中級の復習から入れるので、課の終わりのロールプレイにそのままつなげられます。

  • 「〜か〜かのうちに」「〜かと思うと」「〜たとたん」の違いはどう説明しますか?

    同じ場面(ドアが開く・人が入ってくる)を三つの形で言わせ、言える・言えないを表にします。「〜たとたん」は自分にも使え、前のことがきっかけで思いがけないことが起こる形です。「〜か〜かのうちに」は前が終わったか分からないほど早いこと、「〜かと思うと」はほかの人や物の様子が続けて変わることを外から見て言う形です。三つとも後ろに意志や指示は来ない、という共通点も確かめます。

  • 「〜つつ」と「〜つつある」はどう区別させればいいですか?

    形の後ろに何が来るかで分けます。「〜つつ」は後ろに文が続き、同時の動作か、「〜と思いつつ」の逆接を表します。「〜つつある」は文の終わりに来て、変化が少しずつ進んでいることを表します。「回復しつつ。」と文を終える誤りが出たら、二つを板書で上下に並べて直します。

  • この課は何コマで終わりますか?

    90分×2コマが目安です。1コマ目で学習項目1〜3(か〜かのうちに・ついでに・つつ)、2コマ目で学習項目4・5と、後輩に仕事を教えるロールプレイ、まとめまで進めます。書き言葉の「〜つつ」で掲示を書かせる時間が足りないときは、宿題の手順メモに回してかまいません。

  • 第28課の板書はどう組めばいいですか?

    黒板の上に時間の線を3本(ほとんど同時・すぐ続く・続けているうちに変わる)引き、5つの形をその線に置いていきます。各形の下に枠(Vる/Vた+か+Vない+かのうちに など)と例文を一つずつ書き、後ろに指示や意志が来られる形とそうでない形を色で分けます。課の終わりにその色分けの一覧を残すと、まとめの確認がそのままできます。

この課に関係する用語・解説・練習問題

この課の文型を、日本語教員試験の用語でいうと何にあたるか。授業の説明に迷ったときの確認と、試験対策に。