日本語教員プラネット 日本語教員試験 対策の問題集

学ぼう!にほんご 初級Ⅱ 第39課「今日は早く帰らせてください」の教案

『学ぼう!にほんご 初級Ⅱ』

第30・31課の受身形に続いて、この課で使役形が初めて出ます。使役は「だれかに何かをさせる」言い方で、相手が嫌がってもさせる強制と、相手がしたいことをさせてあげる許可の二つの意味があり、どちらになるかは場面で決まります。この教案では、他動詞の使役(人に…を〜させる)と自動詞の使役(人を〜させる)を分けて練習し、最後に使役形のて形を使った「〜させてください」で、自分がしたいことを許してほしいと頼む言い方へ進みます。使役は親から子ども、上司から部下のように上の立場の人が下の立場の人にさせる言い方なので、先生や上司を「する人(動作をさせられる人)」に置かないという使い方の決まりを、形と同時に場面で入れておくことが大切です。

このページについて教科書の本文・例文・練習の文は載せていません。例文と場面はすべて自作です。課の題と学習項目の表記は本の目次に合わせています。
学習項目4時間90分×2コマ

この課のねらい(Can-do)

  • 動詞のない形から使役形(〜せます/〜させます)を作れ、使役形がグループⅡの動詞と同じように活用することがわかる
  • 「人に…を〜させます」「人を〜させます」で、だれがだれに何をさせたかを、強制と許可の両方の意味で言える
  • 「〜させてください」で自分がしたいことの許可を求め、「〜ていただけませんか」で相手にしてほしいことを丁寧に頼める
  • 目上の人には使役を使わず、「〜ていただきました」などの言い方に替えられる

進め方と時間配分

目安は 90分×2コマ。コマの長さと学校のカリキュラムで配分は変わります。各段で押さえることと、かける時間の目安です。

段時間やること
導入(前の課とのつなぎ)10分教師が一人の学生に「黒板を消してください」と頼んで消してもらい、クラスに「わたしは〜さんに黒板を消させました」と言う。頼んだ人と実際に動いた人が違う文の形があること、第30課の受身形と形がよく似ていることを予告する
使役形の作り方35分第30課の受身形の表の隣に使役形の列を足し、ない形から作る。グループⅠ(ない→せます)→グループⅡ(ない→させます)→グループⅢ(させます・こさせます)の順で、動詞カードで速く言い換え、使役形のて形・ない形まで言わせる
学習項目1 〜せます/〜させます 使役(1)45分「〜を」をとる動詞(読む・書く・食べる・コピーする)で「人に…を〜させます」を導入。子どもの顔の違う二枚の絵で、強制と許可の意味を分ける。(1コマ目はここまで)
学習項目2 〜せます/〜させます 使役(2)30分「〜を」をとらない動詞(行く・帰る・走る・座る・遊ぶ)で「人を〜させます」。教師が学生に動いてもらって報告する形で導入し、「待たせてしまいました」「お待たせしました」まで。(2コマ目は最初の5分で使役形の小テストをしてから入る)
学習項目3 〜させてください/〜ていただけませんか35分だれが動くかを矢印で板書し、自分がしたいことは「〜させてください」、相手にしてほしいことは「〜ていただけませんか」と分ける。アルバイト先・会社の場面で、理由(〜ので)をつけて頼む
まとめの活動25分「わたしが店長なら」の活動。4人で、アルバイトに何をさせるか・何をさせてあげるかを三つずつ決めて発表し、店長役とアルバイト役に分かれて、休みや早く帰ることを「〜ので、〜させていただけませんか」で頼むロールプレイをする

学習項目 1 使役形の作り方

意味・はたらき活用

だれかに何かを「させる」ときの動詞の形、使役形を作ります。この本ではない形がすでに出ているので、ない形から作るのがいちばん早い方法です。グループⅠはない形の「ない」を「せます」に変え(書かない→書かせます、買わない→買わせます)、グループⅡは「ない」を「させます」に変えます(食べない→食べさせます)。グループⅢは「します→させます」「来ます→来(こ)させます」と丸ごと覚えます。できた使役形は「〜せる/〜させる」で終わるグループⅡの動詞と同じように活用するので、辞書形は「書かせる」、て形は「書かせて」、ない形は「書かせない」になり、課の後半の「〜させてください」はこのて形を使います。

接続

ない形から作る。Ⅰ: 〜ない→〜せます/Ⅱ: 〜ない→〜させます/Ⅲ: します→させます、来ます→来(こ)させます。使役形はグループⅡの動詞と同じに活用する(書かせる・書かせて・書かせない)

形
Ⅰ 書きます→書かない→書かせます/待ちます→待たせます/帰ります→帰らせますⅠ 買います→買わない→買わせます/使います→使わせます(「〜います」は「わ」)Ⅱ 食べます→食べさせます/見ます→見させます/調べます→調べさせますⅢ します→させます/来ます→来(こ)させます/掃除します→掃除させます

導入

  • 受身形の表と並べて板書する第30課で作った受身形の表(書かれます・食べられます・されます・来られます)を黒板に書き、その右に使役形の列を足す。グループⅠは「れ」が「せ」に、グループⅡは「られ」が「させ」に替わるだけだと、一字の違いに色を付けて見せる。似ているからこそ混ざりやすいので、この表は課の最後まで消さずに残す。
  • ない形のカードに札を重ねるない形の動詞カード(書かない・飲まない・待たない・買わない)を貼り、「ない」の部分に「せます」の札を重ねて「書かせます」と全員で言う。グループⅡのカード(食べない・見ない)には「させます」の札を重ね、グループⅢの「させます・こさせます」は札を使わず丸ごと書く。最後に「書かせます→書かせる→書かせて」と言い換え、使役形がグループⅡの動詞になることを見せる。

板書案

使役形(させる形)は ない形 から作る
Ⅰ かか〔ない〕→ かか〔せます〕  かわ〔ない〕→ かわ〔せます〕
Ⅱ たべ〔ない〕→ たべ〔させます〕  み〔ない〕→ み〔させます〕
Ⅲ します → させます  きます → こさせます(最初はひらがなで)
〔赤〕せ・させ 〔青〕右に受身の れ・られ の列を並べ、一字の違いに丸
使役形はⅡグループの動詞:書かせる・書かせて・書かせない

場面と発話(自作)

  • 教師が「飲みます」のカードを見せ、学生がない形を通って使役形を言う(形の練習)。飲みます——飲まない——飲ませます。
  • 学生が「来ます」の使役形を「きさせます」と読んだので、教師がない形からもう一度作らせる。来ます——こない——こさせます。
  • 使役形のて形を作る練習で、教師が使役形もグループⅡと同じだと確かめる。帰らせます——帰らせる——帰らせて。

練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)

代入練習では、ます形の動詞カードをグループを混ぜて見せ、はじめは「ない形→使役形」の二段で、慣れたら使役形だけをすぐ言わせる。次に同じカードで受身形と使役形を交互に言わせ(書かれます/書かせます・食べられます/食べさせます)、最後に使役形の辞書形・て形・ない形まで言い換えさせて、課の後半の「〜させてください」に備える。

  1. 口頭教師がます形の動詞カードを見せ、全体→列→個人の順で「ない形→使役形」の二段で言わせる。キューは「書きます」「待ちます」「買います」「飲みます」「帰ります」「食べます」「見ます」「調べます」「します」「来ます」。はじめはグループごとにまとめ、2周目から混ぜる。「来ます」は最後に単独で3回言わせ、「こさせます」が口に残るまでくり返す。詰まった学生には「ない形は?」とだけ聞き、表の列を指さして自分で直させる。
  2. ペアグループを混ぜた動詞カード20枚を1組に渡す。Aがカードを読み、Bは使役形で答え、正しければAが「受身は?」と聞いてBが受身形も言う(書かせます/書かれます)。10枚で役を交替する。言えなかったカードは脇に置き、最後に二人でもう一度言い直す。教師は回りながら、グループⅡの「さ」落ちと「〜います」の動詞の「わ」を聞き分けて直す。
  3. 産出「使役形すごろく」。4人1組で、マスに動詞を書いた紙とさいころを使い、止まったマスの動詞の使役形と、そのて形を言えたら進める。「来る」「する」「〜います」の動詞のマスは2マス進めるきまりにしておく。教師は各組の最後の5マスを聞き、形が崩れた動詞を板書の表に書き足して、全員で言い直してから学習項目1に入る。

つまずきと手当て

  • 「*買あせます」「*使あせます」と、「〜います」の動詞で「あ」にしてしまう。ない形(買わない・使わない)を一度言わせてから「ない」を「せます」に替えさせ、第12課でない形を作ったときの「い→わ」の決まりがそのまま使えると見せる
  • 「*食べせます」「*調べせます」と、グループⅡで「さ」を落とす。グループⅡは必ず「させます」と表の列で確かめる。「見ます」の使役形は「見させます」で、「見せます」は別の動詞(人に見えるようにする)になってしまうことも、ここで一言添える
  • 「来させます」を「*きさせます」と読む。漢字で書くと読みが見えないので、最初はひらがなで「こさせます」と板書し、「こない→こさせます」とない形から作らせる
  • 受身形と混ざって「*書かられます」「*食べらせます」のような形を作る。受身と使役の表を並べたまま、グループⅠは「れ/せ」、グループⅡは「られ/させ」の一字だけが違うと何度も見比べさせる
  • 「書かさせます」「読まさせます」のように、グループⅠに「さ」を入れた言い方を耳にしてまねる。話し言葉で聞くことはあるが、この課の形ではないので、グループⅠは「ない→せます」だけと決めて練習する

既習の文型との違い

  • 〜れます/られます 受身(1)(第30課)受身形もない形から作るが、グループⅠは「れます」(書かれます)、グループⅡは「られます」(食べられます)で、使役形の「せます」「させます」と一字しか違わない。学習者は二つを混ぜて「*書かられます」「*食べらせます」のような形を作りやすいので、二つの表を並べたまま練習する。意味も逆向きで、受身は「される側」、使役は「させる側」が主語になる。
  • 可能表現(1)(第22課)グループⅡの可能形「食べられます」は受身形と同じ形だが、使役形「食べさせます」とは別の形になる。グループⅢも「来られます」(可能・受身)と「来させます」(使役)で分かれる。可能形の「られ」が頭に残っていると「*食べられせます」のような混ざった形が出るので、三つの形を一列ずつ言わせて耳で区別させる。
関連する文型

学習項目 2 〜せます/〜させます 使役(1)

意味・はたらき学習項目 1

ある人(させる人)が、ほかの人(する人)に動作をさせる言い方です。この教案では(1)を他動詞の使役、つまり「本を読む」「部屋を掃除する」のように「〜を」をとる動詞の使役として扱います。形は「させる人は する人に …を 〜させます」で、もとの文に「を」がすでにあるので、する人には「に」を付けます。意味は二つあり、相手が嫌がってもさせる強制(母は弟に宿題をさせます)と、相手がしたいことを許してさせる許可(父はわたしに自由に絵をかかせてくれました)です。許可のときは第14課の「〜てくれました/〜てあげました」と合わせた「〜させてくれました」「〜させてあげました」がよく使われます。使役は親から子ども、先生から学生、上司から部下のように、上の立場の人が下の立場の人にさせるときの言い方です。

接続

させる人は+する人に+Nを+使役形(〜せます/〜させます)。する人には「に」、動作の対象には「を」

形
N1はN2にN3を〜せます/〜させます母は子どもに宿題をさせます(強制)N1はN2にN3を〜させてくれました/〜させてあげました(許可)だれに何を〜させますか

導入

  • 教師が学生に頼んで、クラスに報告する導入で黒板を消してもらった場面をもう一度使い、板書に「先生は 〜さんに 黒板を 消させました」と書く。「先生」から「〜さん」へ矢印を引き、矢印の元が「させる人」、先が「実際にする人」だと色で分ける。続けて別の学生に「名前を書いてください」「窓を開けてください」と頼み、そのたびに学生自身に「先生は〜さんに名前を書かせました」と報告させる。
  • 強制と許可を二枚の絵で分ける1枚目は、嫌な顔で宿題をする子どもと、横で指をさしている母親の絵。「母親は子どもに宿題をさせます」と言う。2枚目は、うれしそうにゲームをする子どもと、にこにこ見ている父親の絵で、「父親は子どもにゲームをさせてあげます」と言う。同じ使役形でも、子どもの顔で意味が変わることを見せ、許可の文には「〜てあげます/〜てくれます」を付けると気持ちがはっきりすると板書に書き足す。

板書案

〔させる人〕は 〔する人〕に Nを 〜させます
店長は アルバイトに お皿を 洗わせました。
〔赤〕矢印 店長 → アルバイト(実際に洗った人)
強制:母は 弟に 宿題を させます。(嫌な顔の絵)
許可:父は わたしに 自由に 絵を かかせてくれました。(うれしい顔の絵)
〔青〕「を」は一つの文に一つ → する人は「に」

場面と発話(自作)

  • 日本語学校の休み時間に、留学生が友達に、厳しい先生の授業のことを話す。山田先生は毎日学生に作文を書かせます。
  • 会社で、部長が新しい社員に頼んだ仕事のことを、同僚どうしが話している。部長は新しい社員に会議の資料をコピーさせました。
  • 留学生が、国の家族のことを日本人の友達に話す(許可の使い方)。父は子どものわたしに、ノートに自由に絵をかかせてくれました。

練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)

代入練習では、「させる人・する人・すること」の三枚のカード(先生・学生・作文を書く/部長・社員・資料をコピーする/母・子ども・宿題をする)を並べて一文で言わせる。次に子どもの顔の絵(嫌な顔・うれしい顔)を足して、強制なら「〜させます」、許可なら「〜させてあげます」と言い分けさせる。場面のやり取りでは、「子どものとき、ご両親はあなたに何をさせましたか」「どんなことをさせてくれましたか」をペアで聞き合い、聞いたことを「〜さんのお母さんは〜さんに…」とクラスに報告させる。

  1. 口頭「させる人・する人・すること」の三枚のカードを並べ、全体→個人で一文を言わせる。キューは「先生・学生・作文を書く」「部長・社員・資料をコピーする」「母・弟・宿題をする」「店長・アルバイト・お皿を洗う」「コーチ・選手・ボールを運ぶ」。次に子どもの顔の絵(嫌な顔・うれしい顔)を足し、強制なら「〜させます」、許可なら「〜させてあげます/〜させてくれました」と言い分けさせる。する人に「を」を付けた学生には、板書の「を」の数を指で数えさせる。
  2. ペア情報差のある二枚の表を使う。Aの表には「山田家の母が子どもにさせること」、Bの表には「鈴木家の母が子どもにさせること」が絵で描いてあり、互いに「山田さんのお母さんは子どもに何をさせますか」と聞いて、自分の表の空欄を埋める。終わったら「どちらの家がきびしいですか」を二人で決め、理由を使役の文で一つ言う。表を交換して、役を替えてもう一度行う。
  3. 産出「子どものころインタビュー」。学生どうしで「子どものとき、ご両親はあなたに何をさせましたか」「どんなことをさせてくれましたか」を聞き合い、メモをもとに「〜さんのお母さんは〜さんにピアノを習わせました。でも、好きなゲームもさせてくれました」と、強制と許可を一つずつクラスに報告する。教師は、する人の助詞「に」と、許可の文に「〜てくれました」が付いているかを聞き、目上の人を「する人」にした文が出たら、その場で「〜ていただきました」に言い換えさせる。

つまずきと手当て

  • 「*学生を作文を書かせました」と「を」を二つ使う。もとの文に「作文を」があるので、する人は「に」になると板書の矢印で確かめ、「一つの文に『を』は一つ」と覚えさせる
  • 「学生が先生に資料を読ませました」のように、目上の人を「する人」にする。文の形は正しくても、先生や上司に何かを「させる」と言うのはとても失礼に聞こえる。目上の人がしてくれたことは第35課の「〜ていただきました」(先生に資料を読んでいただきました)で言うと、場面の練習で何度も言い換えさせる
  • 使役のつもりで受身の形を言い、「母は弟に手紙を読まれました」(弟が母の手紙を読んでしまった、の意味になる)のように、した人とさせた人が入れ替わる。受身と使役の表に戻り、「せ」が入るのはさせる文だと確かめる
  • 強制の意味だけで覚えて、「〜させます」をいつも悪い意味だと思う。許可の「〜させてくれました」を、自分の子どものころのうれしかったことで言わせ、ありがたい使役もあると体験させる

既習の文型との違い

  • 〜は…に―を〜てもらいました(第14課)「友達に宿題を手伝ってもらいました」は、相手が親切でしてくれたことを、ありがたい気持ちで言う。使役「〜させました」は、させる人が上の立場で、相手にその動作をさせたという関係が前に出る。友達や先輩がしてくれたことを「手伝わせました」と言うと、文の形は正しくても、相手を下に見ているように聞こえるので、対等な相手や目上の人には「〜てもらいました」を使わせる。
  • 〜れます/られます 受身(1)(第30課)「弟にケーキを食べられました」は受身で、弟がケーキを食べてしまい、わたしが困ったという意味になる。「弟にケーキを食べさせました」は使役で、わたしが弟に食べるようにした意味になる。同じ「弟に」でも、した人とさせた人が逆になるので、だれが食べたかを矢印で板書して確かめる。
関連する文型

学習項目 3 〜せます/〜させます 使役(2)

意味・はたらき学習項目 2

「行く・帰る・来る・走る・座る・遊ぶ」のように「〜を」をとらない動詞(自動詞)の使役です。この教案では(2)を自動詞の使役として扱い、する人に「を」を付けて「させる人は する人を 〜させます」の形で練習します(部長は森さんを大阪へ行かせました)。意味は使役(1)と同じく、強制(先生は熱がある学生をうちへ帰らせました)と許可(父は姉を一人で旅行に行かせてくれました)の両方があります。「待つ」は「人を待つ」とも言える動詞ですが、使役では待つ人を「を」で表し、「友達を待たせる」「お待たせしました」の形でよく使います。また「心配する・笑う・泣く」のような気持ちの動詞も「を」で使い(両親を心配させました)、この場合はわざとさせるのではなく、自分のしたことで相手がそういう気持ちになったという意味です。

接続

させる人は+する人を+自動詞の使役形(行かせます・帰らせます・走らせます・座らせます)。「公園を散歩する」のように場所の「を」がある文では、する人は「に」

形
N1はN2を〜せます/〜させますN1はN2をNへ行かせます/帰らせます人を待たせます(待たせてしまいました・お待たせしました)人を心配させます/笑わせます(気持ちの動詞)

導入

  • 教師が学生に動いてもらって報告する教師が一人の学生に「立ってください」「窓のところへ行ってください」「席へ帰ってください」と頼んで動いてもらい、そのたびにクラスに「わたしは〜さんを立たせました」「〜さんを窓のところへ行かせました」と言う。使役(1)の板書「〜に …を 〜させます」の下に「〜を 〜させます」の枠を書き、もとの文に「を」がないので、する人が「を」になると見せる。
  • 動詞を二つの列に分ける黒板の左に「〜を」をとる動詞(読む・書く・食べる・コピーする)、右に「〜を」をとらない動詞(行く・来る・帰る・走る・座る・遊ぶ)のカードを貼り、第20課の自動詞・他動詞を思い出させる。左の列は「人に」、右の列は「人を」と列の上に書いておき、動詞カードを1枚ずつ見せて、どちらの列に入るかを学生に決めさせてから使役の文を言わせる。

板書案

〔させる人〕は 〔する人〕を 〜させます(「〜を」をとらない動詞)
部長は 森さんを 大阪へ 行かせました。
左の列 読む・書く・食べる → 人に  右の列 行く・帰る・走る・座る → 人を
〔赤〕場所の「を」(公園を散歩する)があるとき → 人に
待たせてしまいました/お待たせしました(決まった言い方)
〔青〕心配させました・笑わせました(気持ちの動詞)

場面と発話(自作)

  • 会社で、来週の出張のことを聞かれた社員が、同僚に説明する。部長は森さんを来週大阪へ行かせるそうです。
  • 授業中に熱が出た学生がいたので、遅れて来た学生に、ほかの学生がそのことを伝える。先生は熱がある学生をうちへ帰らせました。
  • 待ち合わせに30分遅れて着いた留学生が、駅で待っていた友達にあやまる。遅くなってすみません。30分も待たせてしまいました。

練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)

代入練習では、人のカードと自動詞のカード(行く・帰る・来る・走る・座る・遊ぶ)を見せて「〜を〜させます」を言わせ、慣れたら使役(1)の他動詞カードを混ぜて、する人に「を」を付けるか「に」を付けるかを選ばせる。場面のやり取りでは、学生が先生や店長の役になり、「熱がある学生をどうしますか」「雨の日、子どもをどこで遊ばせますか」のような問いに使役で答えさせる。

  1. 口頭教師が学生に動作を頼み(立つ・座る・窓のところへ行く・席へ帰る)、動いたあとで全員に「先生は〜さんを立たせました」と言わせる。次に人のカードと動詞のカードで代入する。キューは「子ども・公園で遊ぶ」「学生・うちへ帰る」「部長・森さん・大阪へ行く」「コーチ・選手・グラウンドを走る」(場所の「を」があるので「選手に」)。最後に他動詞のカードを混ぜ、「に」か「を」かを学生に札で上げさせてから文を言わせる。
  2. ペアAは先生や店長、Bは学生やアルバイトの役になる。Bが「熱があります」「雨がたくさん降っています」「お客さんが多いです」のような状況カードを読み、Aは使役で指示を決めて言う(熱がある学生をうちへ帰らせます/子どもをうちの中で遊ばせます)。続けて、Bが約束に遅れて来た役になり、「30分も待たせてしまいました。すみません」とあやまり、Aが答える。カード5枚で役を交替する。
  3. 産出「心配させた話」スピーチ。学生が、自分のしたことで家族や友達を心配させた・待たせた・笑わせた経験を、「〜とき、連絡しなかったので、両親を心配させてしまいました」の形で2〜3文にまとめ、ペアに話してからクラスで発表する。教師は、気持ちの動詞の使役に「を」が付いているか、「〜てしまいました」で残念な気持ちが出ているかを聞いて直す。

つまずきと手当て

  • 「*子どもを公園を散歩させました」と「を」を二つ使う。場所の「を」(公園を・道を・橋を)がある文では、する人は「に」になる(子どもに公園を散歩させました)と、使役(1)の「一つの文に『を』は一つ」の決まりに戻して確かめる
  • 学生が「子どもに一人で行かせました」と自動詞の使役で「に」を使ったとき、誤りとして直してしまう。自動詞の使役でも「に」は使われ、本人がしたいことをさせる感じになることが多いので直さない。この課ではまず「を」で練習する、とだけ伝える
  • 遅れてあやまるときに「*待ってさせて、すみません」のように形が崩れる。「待たせてしまいました」「お待たせしました」を決まった言い方として丸ごと言わせ、店員の「お待たせしました」も同じ使役の形だと聞かせる
  • 気持ちの動詞の使役(両親を心配させました)を「わざと心配させた」意味に取る。わざとではなく、自分のしたこと(連絡しなかった・病気になった)で相手がそういう気持ちになった意味だと、場面を作って説明する

既習の文型との違い

  • 〜せます/〜させます 使役(1)(第39課)使役(1)は「〜を」をとる動詞なので、する人を「に」で表す(学生に作文を書かせる)。使役(2)は「〜を」のない動詞なので、する人を「を」で表す(学生をうちへ帰らせる)。学習者は全部「に」か全部「を」にそろえがちなので、動詞を二つの列に分けた板書に戻って選ばせる。
  • 自動詞・他動詞(第20課)人ではなく物を動かすときは、使役ではなく他動詞を使う(ドアが開きます→ドアを開けます、車が止まります→車を止めます)。「ドアを開かせます」のように物を「する人」にした使役は、ふつうは言わない。使役のする人は、自分で動ける人や動物だと確かめておく。
  • 〜てしまいます/〜てしまいました(第27課)「待たせました」は事実を言うだけだが、「待たせてしまいました」にすると、相手に悪いことをした、残念だという気持ちが加わる。あやまる場面では「〜てしまいました」を付けた形を丸ごと言わせると、自然に聞こえる。
関連する文型

学習項目 4 〜させてください/〜ていただけませんか

意味・はたらき学習項目 3

「〜させてください」は、使役形のて形に「ください」を付けて、自分がしたいことを相手に許してほしいと頼む言い方です。動作をするのは話し手で、相手は許す人です(きょうは早く帰らせてください=わたしが早く帰ることを許してください)。第13課の「〜てもいいですか」が許可があるかどうかを聞く言い方なのに対して、「〜させてください」は自分の気持ちをはっきり伝えて頼むので、仕事を引き受けたいとき(その仕事はわたしにさせてください)にも使います。「〜ていただけませんか」は、第35課の「〜ていただきます」の可能形「いただけます」を否定の疑問にした形で、相手に何かをしてほしいときのとても丁寧な頼み方です。二つを合わせた「〜させていただけませんか」は、目上の人に自分がしたいことの許可を丁寧に頼むときに使います。

接続

使役形のて形+ください(帰らせてください・休ませてください)/Vて+いただけませんか(教えていただけませんか)/使役形のて形+いただけませんか(休ませていただけませんか)

形
〜せてください/〜させてくださいVていただけませんか〜せていただけませんか/〜させていただけませんか(その仕事は)わたしにさせてください

導入

  • だれが動くかを矢印で見せる黒板に話し手と相手の絵を描く。「窓を開けてください」は相手へ矢印(相手が開ける)、「窓を開けさせてください」は話し手へ戻る矢印(話し手が開ける)にする。教師が暑そうな顔で窓に近づき、「暑いですね。窓を開けさせてください」と言って自分で開け、だれが動いたかを学生に聞いて確かめる。
  • 店長と、休みを頼むアルバイト店長とアルバイトの絵を貼り、アルバイト役の教師が「店長、あしたは試験があるので、休ませてください」と言う。続けて同じ内容を「休ませていただけませんか」と言い、相手が目上のときや頼みにくい内容のときほど丁寧な形を選ぶと説明する。最後に「すみません、この書類の書き方を教えていただけませんか」と言い、相手にしてもらう頼み方も並べて、矢印の向きで二つを分けて板書する。

板書案

〜てください   → 相手が動く
〜させてください → わたしが動く(相手は許す人)
あしたは テストが あるので、休ませてください。
Vて + いただけませんか(相手にしてほしい・丁寧)
使役形のて形 + いただけませんか(わたしがしたい・とても丁寧)
〔赤〕矢印の向き 〔青〕理由「〜ので」を前に

場面と発話(自作)

  • アルバイト先で、あしたテストがある留学生が、店長に休みを頼む。すみません、あしたはテストがあるので、休ませてください。
  • 会社で、入ったばかりの社員が先輩に、コピー機の使い方を聞く。すみません、このコピー機の使い方を教えていただけませんか。
  • 旅行先のお祭りで、着物を着た人に、写真のことを丁寧に頼む。すみません、写真を撮らせていただけませんか。

練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)

代入練習では、したいことのカード(早く帰る・あした休む・この仕事をする・写真を撮る・電話を使う)を見せて「〜させてください」、次に同じカードで「〜させていただけませんか」と丁寧にして言わせる。そのあと「してほしいこと」のカード(書き方を教える・もう一度言う・ゆっくり話す)を混ぜて、だれが動くかで「〜させてください」と「〜ていただけませんか」を選ばせる。場面のやり取りでは、アルバイトと店長・社員と課長の役で、理由(〜ので)を言ってから頼み、相手は「いいですよ」「ちょっと…」で答える。

  1. 口頭したいことのカードで「〜させてください」を全体→個人で言わせる。キューは「早く帰る」「あした休む」「この仕事をする」「写真を撮る」「電話を使う」。次に同じカードで「〜させていただけませんか」に言い換える。そのあと「書き方を教える」「もう一度言う」「ゆっくり話す」のカードを混ぜ、教師が矢印の札(相手へ/わたしへ)を上げ、学生が向きに合わせて「〜ていただけませんか」と「〜させていただけませんか」を選んで言う。
  2. ペアAはアルバイト・新しい社員、Bは店長・課長の役。Aは理由のカード(試験がある・国から家族が来る・病院へ行く)と頼みのカードを1枚ずつ引き、「〜ので、〜させていただけませんか」と頼む。Bは手元の予定表(その日は人が少ない、など)を見て「いいですよ」か「ちょっと…」で答え、断るときは理由を一つ言う。3回で役を交替し、2回目からは相手にしてほしいこと(シフトを替える・書類を見る)も「〜ていただけませんか」で頼ませる。
  3. 産出「お願いロールプレイ」。学生が自分の生活で本当に頼みたいこと(アルバイト先で休みたい日・学校で先生に見てほしい作文など)を一つ選び、相手・理由・頼み方を自分でカードに書いてから、教師や別の学生を相手に頼む。教師は、だれが動くかと形が合っているか、目上の相手に理由を添えて丁寧な形を選んでいるかを見て、終わったあとに一人ずつ一言で返す。

つまずきと手当て

  • 「先生、この文を読ませてください」と言って、先生に読んでほしい意味のつもりでいる。文の形は正しいが「わたしが読みます」という意味になる。頼みたいのが相手の動作なら「読んでいただけませんか」だと、黒板の矢印の向きに戻って確かめる
  • 「*帰りさせてください」「*帰させてください」と、使役形の作り方が崩れる。「帰らない→帰らせます→帰らせて→帰らせてください」と段を追って言わせ、使役形のて形を作ってから「ください」を付ける順を守らせる
  • 「*教えていただきませんか」と、可能形の「いただけ」を落とす。「いただけます」は「いただきます」の可能形で、「してもらうことができますか」と聞いているから丁寧になる、と第22課の可能形に戻って説明する
  • 理由を言わずに、いきなり「休ませてください」と言う。形は正しいが、相手によっては強く聞こえることがある。第21課の「〜ので」を前に付けて「〜ので、〜させていただけませんか」と頼む順を、ロールプレイで型にする

既習の文型との違い

  • 〜てもいいです/〜なくてもいいです(第13課)「早く帰ってもいいですか」は、許可があるかどうかを相手に聞く言い方で、答えは「はい・いいえ」になる。「早く帰らせてください」は、自分の希望をはっきり伝えて許してほしいと頼む言い方なので、より強い頼みになる。目上の人に急に「〜させてください」だけを言うと強く聞こえることがあるので、理由を添えるか「〜させていただけませんか」を使わせる。
  • 〜てください(第11課)「窓を開けてください」は相手が開ける、「窓を開けさせてください」は話し手が開ける。形が似ているので、学習者は相手にしてほしいことを「〜させてください」と言ってしまうことがある。板書の矢印で、だれが動くかを毎回確かめる。
  • いただきます/〜ていただきます(第35課)「先生に作文を見ていただきました」は、してもらったことを丁寧に言う形。「見ていただけませんか」は、その可能形を否定の疑問にして、これから頼む形になる。「*見ていただきませんか」と言う誤りが多いので、「いただけます」の「け」に印を付けて練習する。
関連する文型

語彙の扱い

この課の新しい語は、使役の文を作るための動詞と、させる人・する人がはっきりする場面(家庭・学校・会社・アルバイト先)の人の言葉が中心になると考えられます。動詞はます形のカードの裏に使役形を書いておき、作り方の練習と語の確認を同時に行います。人の言葉(部長・社員・店長・親・子どもなど)は「させる人・する人」のカードとして上下に並べて貼ると、使役を使える関係・使わない関係の説明にもそのまま使えます。

この課の練習で使う語(11語・意味・連語・例文)

  • 習います(ならいます) 先生からやり方や知識を教えてもらい、できるようにします。 ピアノを〜・水泳を〜・先生に〜
    子どものころの習い事の話をする。
    「母はわたしにピアノを習わせました。」
  • 掃除します(そうじします) 部屋や場所をきれいにします。 部屋を〜・教室を〜
    厳しい寮のきまりを友達に話す。
    「寮では毎朝学生に部屋を掃除させます。」
  • 片づけます(かたづけます) 出ている物を、元の場所に戻してきれいにします。 おもちゃを〜・机の上を〜
    遊んだあとの子どもを見ている親。
    「遊んだあとは、子どもにおもちゃを片づけさせます。」
  • 運びます(はこびます) 物を持って、ほかの場所へ動かします。 荷物を〜・いすを〜
    引っ越しの日、先輩が後輩に頼んだことを話す。
    「先輩は後輩に重い荷物を運ばせました。」
  • 待ちます(まちます) 人や物が来るまで、その場所にいます。 友達を〜・バスを〜
    約束の時間に遅れて着いた。
    「遅くなってすみません。待たせてしまいました。」
  • 心配します(しんぱいします) 悪いことにならないかと気になって、落ち着かなくなります。 家族を〜・病気を〜
    留学してから、しばらく家に連絡しなかった。
    「電話しなかったので、両親を心配させてしまいました。」
  • 出張します(しゅっちょうします) 仕事で、ほかの町や国へ行きます。 大阪へ〜・海外に〜
    会社で、来週の予定を同僚と話す。
    「部長は来週わたしを大阪へ出張させるそうです。」
  • 休みます(やすみます) 仕事や学校に行かないで、うちにいます。 仕事を〜・学校を〜
    アルバイト先で、店長に試験の日のことを頼む。
    「あしたは試験があるので、休ませていただけませんか。」
  • 自由に(じゆうに) ほかの人に決められないで、自分の好きなようにする様子です。 〜使う・〜選ぶ
    子どものころの父の話をする(許可の使役)。
    「父はわたしに、ノートに自由に絵をかかせてくれました。」
  • 店長(てんちょう) 店でいちばん上の立場の人で、働く人の仕事を決めます。 〜に頼む・コンビニの〜
    アルバイトの留学生が、店長について友達に話す。
    「店長はアルバイトに毎日お店の前を掃除させます。」
  • 撮ります(とります) カメラで写真やビデオを作ります。 写真を〜・ビデオを〜
    お祭りで、着物の人に写真を頼む。
    「すみません、写真を撮らせていただけませんか。」

宿題と次のコマ

宿題は、①動詞20個(グループを混ぜる)の使役形を書くこと、②子どものころに親がさせたこと・させてくれたことを「父/母はわたしに〜させました」「〜させてくれました」で1文ずつ書くこと、③アルバイト先や学校で頼みたいことを「〜ので、〜させていただけませんか」で1文書くこと。次のコマの最初に、宿題の②の「母はわたしに〜させました」を、させられた「わたし」のほうから言うとどうなるかを教師が投げかけ、受身と使役を合わせた形が要ることを確かめてから、第40課の使役受身(〜せられます/〜させられます)に入ります。

よくある質問

  • 第39課の使役形はどの順で教えればいいですか?

    ない形から作るのがいちばん早く、グループⅠ(ない→せます)、グループⅡ(ない→させます)、グループⅢ(させます・こさせます)の順にします。第30課の受身形の表の隣に使役形の列を足すと、一字の違いが目で見えて混ざりにくくなります。作った使役形はグループⅡの動詞として活用するので、て形まで言わせてから文型に入ると、課の後半の「〜させてください」が楽になります。

  • 使役の「人に」と「人を」はどう教え分けますか?

    もとの文に「〜を」があるかで分けます。「作文を書く」のように「を」をとる動詞は、する人を「に」(学生に作文を書かせる)、「帰る・行く」のように「を」をとらない動詞は、する人を「を」(学生をうちへ帰らせる)にします。「一つの文に『を』は一つ」と覚えさせ、「公園を散歩する」のような場所の「を」がある文でも、する人は「に」になると確かめます。自動詞の使役で「に」を使う文も実際にはあるので、この課ではまず「を」で練習すると伝えておきます。

  • 「〜させてください」と「〜てもいいですか」の違いは何ですか?

    どちらも自分がしたいことの許可にかかわりますが、「〜てもいいですか」は許可があるかどうかを聞く言い方、「〜させてください」は自分の希望をはっきり言って許してほしいと頼む言い方です。「その仕事はわたしにさせてください」のように、自分から引き受けたいときは「〜させてください」が合います。目上の人には理由を添えて「〜させていただけませんか」にすると、強く聞こえません。

  • 学習者が先生や上司に使役を使ってしまったら、どう直しますか?

    「先生に資料を読ませました」は文の形は正しいので、文法の誤りとしてではなく、使う相手の誤りとして直します。使役は上の立場の人が下の立場の人にさせる言い方なので、目上の人がしてくれたことは第35課の「〜ていただきました」で言うと、その場で言い換えさせます。させる人とする人のカードを上下に並べて貼っておくと、使える関係が目で確かめられます。

  • この課は何コマで終わりますか?

    90分×2コマが目安です。1コマ目は導入・使役形の作り方・学習項目1まで、2コマ目は学習項目2と「〜させてください/〜ていただけませんか」、まとめのロールプレイにします。使役形が定着していないと後半の文型練習が止まるので、2コマ目の最初に使役形の小テストを5分入れ、作り方が怪しいクラスでは学習項目3とまとめを3コマ目に回します。

この課に関係する用語・解説・練習問題

この課の文型を、日本語教員試験の用語でいうと何にあたるか。授業の説明に迷ったときの確認と、試験対策に。