ST1 これからの計画
できること日本に来た目的や、学校を出たあとの予定・目標を、決まっていることと迷っていることを分けて話せる。
場面
アルバイト先の店長や学校の先生(目上)に、卒業のあとどうするかを聞かれて答える場面です。話し手は留学生、相手は目上なので「です・ます」で話します。教室では「卒業したら?」「どこで?」「いつまで?」の欄がある進路のアンケート用紙を配り、決まっている欄と空いている欄があるまま聞き合わせると、「〜かどうか、まだ決めていません」が自然に必要になります。
- 店長:日本語学校を卒業したら、どうしますか。
- 留学生:大学に進学しようと思っています。
- 店長:そうですか。どこの大学に行くか、もう決めましたか。
- 留学生:いいえ、まだです。東京の大学にするかどうか、今考えています。
- 店長:アルバイトは続けますか。
- 留学生:はい。大学に入ったら、週3日ぐらい働くつもりです。
学習項目 1 Vたら、〜(確定条件)
意味・はたらき
「Vたら、〜」で、前のことが必ず起こる、または起こると決まっていて、それが終わったあとで後ろのことをする、と言います。初級で習った「もし〜たら」(仮定条件)と形は同じですが、ここでは「卒業したら」「国へ帰ったら」「春になったら」のように、そのときが来るとわかっていることに使い、「もし」はつけません。予定を話すときは、後ろに「〜ます」「〜(よ)うと思っています」「〜つもりです」が来ます。文法の用語では条件表現の一つですが、ここでの「たら」は仮定ではなく、前のことが実現した時点を足場にして後ろを言う確定の条件で、時間の前後を表すはたらきに近くなります。
接続
Vタ形+ら(イA・ナA・N はこの課では扱わない)
形
卒業したら、大学に進学します国へ帰ったら、父の会社で働きます春になったら、引っ越します
導入
- 時の流れの線に予定を置く黒板に左から「今」「卒業(3月)」「そのあと」と線を引き、教師が「わたしは3月に学校の仕事が終わります。3月が終わったら、国へ旅行に行きます」と言いながら「そのあと」の位置に旅行の絵を貼る。「もし」とは言わないことを確かめてから、板書を「[必ず来ること]たら、[予定]」の枠にする。
板書案
[必ず来ること]Vたら、[予定]
今 ──── 卒業(3月)──── そのあと
卒業したら、大学に進学します。
〔赤〕帰ります → 帰った → 帰ったら(タ形+ら)
〔青〕「もし」はつけない(必ず来るから)
場面と発話(自作)
- 学校の面談で、先生に卒業のあとのことを聞かれる。卒業したら、日本の会社に就職したいです。
- 国の家族に電話で、夏休みの予定を話す。試験が終わったら、すぐ帰ります。
- アルバイト先で、店長に来月の働き方を相談する。大学が始まったら、土曜日と日曜日だけ働けます。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、教師が「卒業」「試験が終わります」「春になります」などの語カードを出し、学習者が「〜たら、〜」で自分の予定を続ける。慣れたら進路のアンケート用紙の「卒業したら?」の欄をペアで聞き合い、答えを書かせる。
- 口頭教師が時の流れの線の上に語カードを置き、学習者が「〜たら、〜」で予定を続ける。キューの例は ①「卒業」→卒業したら、国へ帰ります ②「試験が終わります」→試験が終わったら、旅行に行きます ③「春になります」→春になったら、引っ越します ④「大学に入ります」→大学に入ったら、アルバイトを探します。最初は全体で前半(卒業したら)だけを言わせ、次に一人ずつ後ろまで言わせる。
- ペアA は「卒業」「夏休み」「日本語の試験」などの時のカードを1枚引いて「〜たら、どうしますか」と聞き、B が自分の予定で答える。A は B の答えを進路のアンケート用紙の「〜たら?」の欄に書き込む。3枚で交替する。
- 産出「わたしの時間線」: 一人1枚の紙に「今→〜→〜」の線を引き、必ず来ること(卒業・試験・帰国・誕生日など)を3つ置いて、それぞれ「〜たら、〜」で予定を書く。それを見せながら1分で話し、聞いた人が一つ「〜たら、何をしますか」と質問する。教師はタ形の作り方と、必ず来ることに「もし」をつけていないかを見る。
つまずきと手当て
- 「*帰りたら」「*帰るたら」と、ます形や辞書形に「たら」をつける。タ形(帰った)を言ってから「ら」を足す、と2段階で言わせる
- 必ず来ることにも「もし」をつけて「もし卒業したら」と言う。誤りではないが、卒業できるかわからない意味に聞こえるので、確定のことには「もし」をつけないと時の流れの線で確かめる
- 前と後ろで話す人が違うとき、「*弟は大学に入ったら、わたしは国へ帰ります」と前の文にも「は」を使う。「たら」の前の人は「が」(弟が大学に入ったら)と、主語に印をつけて見せる
既習の文型との違い
- 〜たら(仮定条件)(初級第15課)形はまったく同じで、違うのは前のことが起こるとわかっているかどうかです。「もし雨が降ったら」は起こるかわからないこと、「卒業したら」は来ると決まっていることで、確定のほうには「もし」をつけません。学習者が「もし卒業したら」と言うと、卒業できないかもしれない話に聞こえます。
- Vてから、〜(初級第12課)「てから」は二つの動作の順番を言い、前が終わってから後ろをすることに焦点があります。「卒業してから、大学に進学します」も言えますが、「卒業したら」のほうが「そのときが来たら」という予定の感じが出ます。過去の出来事の順番を話すときは「てから」を使い、後ろを過去にした「〜たら、〜た」は思いがけない発見の意味に聞こえるので、この課では後ろを過去にしません。
- Vると、〜(初級第14課)「と」は前のことがあるといつも後ろが起こる、という決まった結果を言い、後ろに自分の予定や気持ちは来ません。「*卒業すると、大学に進学するつもりです」とは言えないので、予定を言うときは「たら」を使う、と二つを並べて見せます。
関連する文型
学習項目 2 意向形/V(よ)うと思っています活用
意味・はたらき
意向形は「行こう」「食べよう」のような、自分がこれからそうする気持ちを表す動詞の形です。友達には「一緒に行こう」と「〜ましょう」の代わりにも使います。「V(よ)うと思っています」は、前から考えていて、今もそのつもりでいる計画を言う言い方で、まだ細かく決まっていない予定にも使えます。「〜(よ)うと思います」はその場で決めたことや、今の気持ちを言うときに多く、自分以外の人の計画は「〜(よ)うと思っています」で言います。文法の用語では話し手の意志を表す形で、自分の意志でできる動作(意志動詞)でなければ計画の意味になりません(「雨が降ろうと思っています」とは言わない)。
接続
Vます形 → 意向形(グループごとに作り方が違う)+と思っています
形
1グループ: 行きます→行こう・飲みます→飲もう・帰ります→帰ろう・話します→話そう・待ちます→待とう2グループ: 食べます→食べよう・見ます→見よう3グループ: します→しよう・来ます→来よう(こよう)大学に進学しようと思っています
導入
- 友達言葉から形を作る教師が友達に話す設定で「ねえ、一緒に昼ご飯食べよう」「あした映画見に行こう」と言い、「食べましょう」「行きましょう」と同じ意味だと確かめる。そのあと、これまでの動詞のます形カードを黒板に貼り、1グループは「〜ます」の前の音を「お」の段に変えて「う」を足す、2グループは「ます」を「よう」に変える、と列に分けて意向形にしていく。
- 教師の計画を話す形ができたら、教師が「わたしは来年、タイ語を勉強しようと思っています」「夏に富士山に登ろうと思っています」と、まだ細かく決まっていない計画を話してみせる。板書は「[意向形]と思っています」の枠にし、学習者に「来年、何をしようと思っていますか」と聞く。
板書案
〔赤〕1グループ:行きます → 行こう(「お」の段+う)
〔青〕2グループ:食べます → 食べよう(ます → よう)
3グループ:します → しよう/来ます → 来よう(こよう)
[意向形]と思っています
来年、タイ語を勉強しようと思っています。
場面と発話(自作)
- アルバイトの面接で、店長に日本に来た目的を聞かれる。日本の大学で経済を勉強しようと思っています。
- クラスメートに、次の長い休みの計画を話す。冬休みは北海道へ旅行に行こうと思っています。
- 友達と授業のあと、何をするか決める。疲れたね。ちょっとカフェで休もう。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、教師がます形のカードを出し、学習者が意向形で返すのを、グループごとに→混ぜて→速く、の順で回す。次に「来年」「卒業したら」「夏休み」の時のカードを出し、「〜(よ)うと思っています」で自分の計画を言わせ、最後にアンケート用紙を使って計画を聞き合う。
- 口頭ます形のカードを見せて意向形で返させる。キューの例は ①行きます→行こう ②飲みます→飲もう ③食べます→食べよう ④します→しよう ⑤来ます→来よう。グループごとに全体で→グループを混ぜて個人で→速く、と3回回す。次に時のカード(来年・卒業したら・夏休み)を足して「〜(よ)うと思っています」の1文にする。
- ペア前半は友達言葉: A が「疲れた」「おなかがすいた」「あした休み」などの状況カードを読み、B が「じゃあ、〜よう」と誘い、A が「うん、〜よう」と返す。後半は丁寧な形で、A が「来年、何をしようと思っていますか」と聞き、B が計画を二つ答える。役を替えて繰り返す。
- 産出「来年の計画カード」: カードに「来年」「卒業したら」「次の休み」の3つの欄を作り、それぞれに自分の計画を「〜(よ)うと思っています」で書く。グループで読み合い、同じ計画の人を探して、ほかの人の計画を「〜さんは〜(よ)うと思っています」とクラスに伝える。教師は2グループの作り方の誤り(*食べろう)と、ほかの人の計画を「〜と思っています」で言えているかを見る。
つまずきと手当て
- 「*食べろう」「*見ろう」と、2グループに1グループの作り方を使う。2グループは「ます」を取って「よう」を足すだけ、と列ごとに色を分けて板書する
- 「来ます」の意向形を「*きよう」と言う。「来よう(こよう)」は特別な読みとして、「来ない(こない)」と並べて覚えさせる
- 兄や友達の計画を「*兄は医者になろうと思います」と言う。自分以外の人の計画は「〜と思っています」と、主語の人の絵を替えながら言い分けさせる
- 「進学すると思っています」と辞書形で言い、自分の計画ではなく予想のように聞こえる。自分がする計画は意向形、と板書の枠の形をそのたびに指す
既習の文型との違い
- Vませんか/Vましょう(初級第6課)「行きましょう」は相手を誘う丁寧な言い方で、意向形「行こう」はその友達言葉の形です。ただし「行こうと思っています」になると誘いではなく自分の計画で、相手を巻き込みません。目上に「先生、一緒に行こう」と言ってしまう学習者がいるので、意向形だけで言い切るのは友達どうし、と場面を分けます。
- 〜と思います(意見)(初級第14課)初級の「〜と思います」は前が普通形で、意見や判断を言います。「進学すると思います」は予想や意見に聞こえ、自分の計画を言うには前を意向形にして「進学しようと思っています」にします。前の形を替えるだけで意味が変わることを、二つの文を上下に並べて見せます。
- Vたいです(初級第5課)「行きたいです」は気持ち(願い)だけで、実際にするかどうかは言っていません。「行こうと思っています」は、するつもりで考えている計画です。夢は「〜たいです」、それに向けた計画は「〜(よ)うと思っています」と、話の流れの中で使い分けさせます。
関連する文型
学習項目 3 Vるつもりです/Vないつもりです
意味・はたらき
「Vるつもりです」は、もう心の中で決めている予定を言います。「〜(よ)うと思っています」より決め方がはっきりしていて、「卒業したら国へ帰るつもりです」と言うと、もうそう決めた感じになります。しないと決めたことは「Vないつもりです」で言います。文法の用語では話し手の意志を表す形式の一つです。「帰るつもりはありません」と言うと、そうする気持ちがまったくないことを強く打ち消す言い方になり、「帰らないつもりです」(帰らないと決めた)とは少し意味が違います。
接続
V辞書形/Vナイ形+つもりです
形
帰るつもりです帰らないつもりです大学に入ったら、働くつもりです
導入
- 決め方の強さを手で見せる時の流れの線の「そのあと」の位置に、教師が「来年、車の免許を取ろうと思っています」と言いながら手を半分の高さに、「来年の3月、国へ帰るつもりです。チケットも買いました」と言いながら手をいちばん上に上げてみせる。板書は「〜(よ)うと思っています(考えている)」「〜つもりです(決めた)」の2段にし、「しない」と決めたことは「〜ないつもりです」と下に足す。
板書案
V辞書形 + つもりです
Vない + つもりです
〔青〕〜(よ)うと思っています ……考えている(手は半分)
〔赤〕〜つもりです ……決めた(手はいちばん上)
今年は国へ帰らないつもりです。
場面と発話(自作)
- 学校の面談で、先生に進路の希望を伝える。卒業したら、日本で就職するつもりです。
- クラスメートに、冬休みは国へ帰るかと聞かれる。今年は帰らないつもりです。アルバイトをします。
- アルバイト先で、店長に大学に入ってからも働くかを聞かれる。はい、大学に入っても続けるつもりです。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、教師が「卒業したら」「来年の夏」などのカードと、決め方の強さを示す手の高さを一緒に出し、学習者が「〜(よ)うと思っています」か「〜つもりです」かを選んで言う。そのあとアンケート用紙の決まっている欄を「〜つもりです」、まだ考えている欄を「〜(よ)うと思っています」で話させる。
- 口頭教師が予定の語カードと手の高さを同時に出し、学習者が形を選んで言う。キューの例は ①「国へ帰ります」+手が上→帰るつもりです ②「免許を取ります」+手が半分→取ろうと思っています ③「アルバイトをやめます」+手が上で首を横に振る→やめないつもりです ④「大学院に行きます」+手が半分→行こうと思っています。最初は全体で、次に一人ずつ。
- ペアA は「決めた(チケットや申込書の絵つき)」か「考え中(?の印)」のどちらかが書かれた予定カードを持ち、B に見せずに予定を言う。B は聞いた言い方(つもり/と思っています)から、カードが「決めた」か「考え中」かを当てる。当たったらカードを見せて確かめ、交替する。
- 産出「決め方温度計」: 縦に目盛りのある紙(下=考えている、上=決めた)に、自分の予定を3つ書いた付せんを高さを決めて貼り、その高さに合わせて「〜つもりです」「〜(よ)うと思っています」で話す。聞いた人は「それは、もう決めましたか」と一つ質問する。教師は辞書形・ナイ形のつなぎ方と、付せんの高さと言い方が合っているかを見る。
つまずきと手当て
- 「*帰りますつもりです」「*帰るのつもりです」と、ます形や「の」をつける。辞書形のすぐあとに「つもり」と、板書の枠で見せる
- しないつもりを「帰るつもりじゃありません」と言う。形としてはあるが、「そういう気持ちで言ったのではない」という打ち消しに聞こえやすいので、しないと決めたことは「帰らないつもりです」と、ナイ形を前に置く形で練習する
- 目上の人に「先生は来年も日本にいるつもりですか」と聞く。誤りではないが、相手の決めたことに踏み込む感じになりやすいので、目上には「来年もこちらにいらっしゃいますか」のように聞くとよいと添える
既習の文型との違い
- 意向形/V(よ)うと思っています(この課)どちらも自分の予定を言いますが、「〜(よ)うと思っています」は考えている段階、「〜つもりです」は心の中でもう決めた段階です。迷っていることに「つもり」を使うと、決まった話に聞こえて相手がそのまま受け取ってしまいます。
- Vます(予定)(初級第3課)「Vます」は時間割や決まった日程のように事実として決まっている予定を言い、「つもりです」は自分の気持ちで決めたことを言います。「来週、試験があります」は事実、「試験が終わったら、国へ帰るつもりです」は自分の決めた予定です。
関連する文型
学習項目 4 〈疑問詞〉か、〜
意味・はたらき
「何」「どこ」「いつ」などの疑問詞を使った質問を、文の中に入れる言い方です。「どこの大学に行くか、まだ決めていません」「何を勉強するか、考えています」のように、まだ答えが決まっていないこと・知らないことを言うときに使います。後ろには「決めます」「考えます」「わかりません」「教えてください」などが来ます。文法の用語では、疑問文を文の一部として中に入れる間接疑問文(埋め込み疑問文)で、疑問詞のある疑問文を入れる形です。
接続
疑問詞を含む文の普通形+か(ナA・N は「だ」をつけない:どこが便利か/何の仕事か)
形
どこの大学に行くか、まだ決めていません何を勉強するか、考えていますいつ国へ帰るか、教えてください
導入
- アンケート用紙の空いている欄教師が自分のアンケート用紙を見せ、「卒業したら?」の欄には「旅行」と書いてあるが、「どこへ?」の欄は空いている状態で「どこへ行くか、まだ決めていません」と言う。板書は、質問の文「どこへ行きますか」の下に「どこへ行くか、[決めていません]」と書き、「ますか」が「普通形+か」に変わるところを赤で示す。
板書案
どこへ 行きますか。
↓〔赤〕ますか → 普通形+か
どこへ 行くか、まだ 決めていません。
〔青〕後ろ:決めていません/考えています/わかりません/教えてください
ナA・N:どこが 便利か(「だ」は取る)
場面と発話(自作)
- 先生に進学先を聞かれて、まだ決めていないと答える。どの大学を受けるか、今考えています。
- アルバイト先で、次の休みの日をまだ店長に言っていない。来月、いつ休むか、あした言います。
- 引っ越しを考えていて、日本人の友達に相談する。どこが住みやすいか、教えてください。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、教師が「どこへ行きますか」のような質問の文を言い、学習者が「どこへ行くか、まだ決めていません」に言い換える。次にアンケート用紙の空いている欄をペアで聞き合い、「〜か、まだ決めていません」「〜か、今考えています」で答えさせる。
- 口頭教師が質問の文を言い、学習者が「〜か、まだ決めていません」に言い換える。キューの例は ①「どこへ行きますか」→どこへ行くか ②「何を勉強しますか」→何を勉強するか ③「いつ帰りますか」→いつ帰るか ④「どこが便利ですか」→どこが便利か。慣れたら後ろを「考えています」「わかりません」「教えてください」のカードに替える。
- ペア進路のアンケート用紙を、欄の埋まり方が違う2種類にして配る(A は大学名が空欄、B は住む町が空欄など)。互いに「〜は決めましたか」と聞き、空いている欄は「〜か、まだ決めていません」、埋まっている欄は「〜つもりです」で答える。聞いた答えを相手の分の用紙に書き写す。
- 産出「進路アンケート」: クラスの3人に、用意した5つの質問(どこに住むか・何を勉強するか・いつ国へ帰るか など)で聞き取りをし、決まっていることとまだ決まっていないことを表にまとめて報告する(「〜さんは、どこの大学に行くか、まだ決めていません」)。教師は中に入れた文が普通形になっているかと、「か」で上げ調子にしていないかを見る。
つまずきと手当て
- 「*どこの大学に行きますか、まだ決めていません」と、ていねいな形のまま中に入れる。文の中に入れるときは普通形、と質問の文と並べて書き替える
- 「か」で文が終わったと思い、上げ調子にして相手の答えを待ってしまう。文の途中なので上げないで後ろまで言う、と教師が手で平らな線を示しながら言う
- 「何の仕事だか」「どこが便利だか」のように「だ」を残す。くだけた話では聞くこともあるが、この課ではナA と N のときは「だ」を取って「か」をつける形にそろえて練習する
既習の文型との違い
- どこ/〜はどこですか(初級第2課)初級では疑問詞の文を「〜ですか」「〜ますか」で終えて、相手に直接聞きました。この課ではその質問を文の一部として中に入れるので、質問が文の終わりではなく真ん中に来て、丁寧な形をやめて普通形にします。元の質問の文と、中に入れた文を上下に並べて、変わるのは文の終わりだけだと見せます。
- 〜かどうか、〜(この課)元の質問に疑問詞があるときは「か」、ないときは「かどうか」です。「どこに住むか」と「東京に住むかどうか」を並べ、疑問詞のあるなしで決まることを色で示します。
関連する文型
学習項目 5 〜かどうか、〜
意味・はたらき
「はい・いいえ」で答える質問を文の中に入れる言い方です。「進学するかどうか、まだわかりません」のように、するかしないか・そうかそうでないかがまだ決まっていないことを言います。疑問詞のある質問は「〈疑問詞〉か」、疑問詞のない質問は「〜かどうか」と分けて使います。文法の用語では「〈疑問詞〉か」と同じ間接疑問文で、「はい・いいえ」で答える疑問文(真偽疑問文)を中に入れる形です。
接続
普通形+かどうか(ナA・N は「だ」をつけない:便利かどうか/学生かどうか)
形
進学するかどうか、まだわかりません東京の大学にするかどうか、考えていますその店が駅から近いかどうか、調べます
導入
- 二つの質問を並べる板書に「どこへ行きますか」と「国へ帰りますか」を並べ、教師が前の質問には「どこへ行くか、決めていません」、後ろの質問には「国へ帰るかどうか、決めていません」と言ってみせる。「はい・いいえ」で答える質問のときだけ「どうか」がつくことを、二つの文の下に色を分けて書く。
板書案
〔赤〕疑問詞あり:どこへ 行くか
〔青〕疑問詞なし:国へ 帰るかどうか
普通形 + かどうか、まだ わかりません。
ナA・N:便利かどうか/学生かどうか(「だ」は取る)
場面と発話(自作)
- 先生に、国へ帰るか日本に残るかを聞かれる。日本で働くかどうか、まだ決めていません。
- アルバイトを探していて、店に電話で聞く。週2日でもいいかどうか、聞いてもいいですか。
- 友達に、週末のバーベキューに来られるかを聞かれる。行けるかどうか、あした連絡します。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、教師が疑問詞のある質問とない質問をまぜて言い、学習者が「〜か、まだ決めていません」と「〜かどうか、まだ決めていません」に言い分ける。そのあと ST1 のやり取りで、店長役の質問に「〜かどうか、今考えています」を使って答えさせる。
- 口頭教師が「はい・いいえ」で答える質問と疑問詞の質問をまぜて言い、学習者が「か」か「かどうか」を選んで言い換える。キューの例は ①「国へ帰りますか」→国へ帰るかどうか ②「どこに住みますか」→どこに住むか ③「その店は安いですか」→安いかどうか ④「あしたは休みですか」→休みかどうか。言い換えたあと「まだわかりません」「調べます」まで言わせる。
- ペアST1 の場面で、A は店長役、B は留学生役。A は「卒業したら日本に残りますか」「大学に進学しますか」のような「はい・いいえ」の質問カードを順に読み、B は決めていることは「〜つもりです」、迷っていることは「〜かどうか、今考えています」で答える。A は B の答えをアンケート用紙に書き、交替する。
- 産出「迷っていること相談会」: 一人ずつ、今迷っていることを二つ「〜かどうか、迷っています」「〜か、まだ決めていません」で話し、グループのほかの人が初級の「Vたほうがいいです」で一言ずつ助言する。最後に、もらった助言の中から一つ選んで、決めたことを「〜(よ)うと思っています」で言う。教師は「かどうか」と疑問詞が一緒に出ていないか、「だ」「ます」が残っていないかを見る。
つまずきと手当て
- 「*どこに住むかどうか、決めていません」と、疑問詞と「かどうか」を一緒に使う。疑問詞があれば「か」だけ、と二つの文を並べた板書で確かめる
- 「*学生だかどうか」「*進学しますかどうか」のように、「だ」や「ます」を残す。普通形にして、ナA・N は「だ」を取る、と形の欄を毎回指す
- 「進学するか、わかりません」のように「どうか」のない形も使えるが、この課では疑問詞のないときは「かどうか」にそろえて練習する
既習の文型との違い
- 〈疑問詞〉か、〜(この課)どちらも答えがまだ決まっていないことを文の中に入れる形で、違いは元の質問に疑問詞があるかどうかだけです。「*どこに住むかどうか」は、疑問詞の「か」と「かどうか」を重ねてしまった誤りなので、元の質問の文に戻して確かめさせます。
- 〜と思います(推量)(初級第15課)「進学すると思います」は話し手が予想していることで、「進学するかどうか、わかりません」はまだ決まっていない、予想もつかないことです。学習者は自信がないときに「〜と思います」で済ませがちなので、決まっていないことを言いたいときは「かどうか」、と ST1 の面談の場面で使い分けを練習します。
関連する文型
ST2 夢に向かって
できること将来やってみたいことについて話し、周りの人にもその夢や準備のことを質問できる。
場面
日本語学校の卒業生で、今は日本の大学に通っている先輩に、進路の参考に話を聞く場面です。先輩は少し目上なので留学生は「です・ます」で話し、興味を持って理由を聞くときに「〜んですか」を使います。教室では夢の絵カードを一人1枚引かせて「先輩役」にし、ほかの学習者がインタビューする形にします。
- 留学生:先輩は、将来何になりたいんですか。
- 先輩:通訳になりたいんです。
- 留学生:そうなんですか。通訳になるために、どんなことをしていますか。
- 先輩:毎日英語と日本語のニュースを聞いています。それから、来年試験を受けなければなりません。
- 留学生:大変ですね。わたしも国にある日本の会社で働くために、日本語の試験を受けようと思っています。
- 先輩:そうですか。がんばってください。
学習項目 1 Vるために、〜/Nのために、〜(目的)
意味・はたらき
「〜ために」で、後ろのことを何のためにするか、目的を言います。夢や目標を話したあとに「そのために何をしているか」を続けると、話がはっきりします。「ために」の前の動詞は、自分の気持ちでする動作(行く・入る・なる・勉強する など)で、前と後ろは同じ人の動作です。初級の「〜に行きます」も目的を言いますが、そちらは「行く・来る」の前だけで使い、「ために」は後ろの動詞を選びません。文法の用語では目的を表す従属節で、前の動詞が意志動詞であることがこの形の条件です。自分で決められないこと(話せるようになる・忘れない など)を目的にするときは、初中級の後の課で出る「〜ように」を使い、第15課では同じ「ために」が原因の意味でも出るので、この課では目的だけに絞ります。
接続
V辞書形+ために/N+の+ために
形
通訳になるために、毎日ニュースを聞いています大学に入るために、試験の勉強をしています進学のために、お金をためています
導入
- 夢の絵と準備の絵をつなぐ黒板の右に夢の絵(医者)、左に準備の絵(本・病院・試験)を貼り、教師が「わたしの弟は医者になりたいです。医者になるために、毎日勉強しています」と、右から左へ矢印を引きながら言う。板書は「[夢・目的]ために、[今すること]」の枠にし、名詞のときは「進学のために」と「の」が入ることを赤で書く。
板書案
[夢・目的]V辞書形 + ために、[今すること]
N +〔赤〕の + ために
医者に なる ために、毎日 勉強して います。
〔青〕夢(右)← 矢印 ← 準備(左)
前と後ろは同じ人/前は自分で決められる動作
場面と発話(自作)
- 先輩に、どうして早く起きているのかと聞かれる。通訳の試験を受けるために、朝ニュースを聞いています。
- アルバイトの面接で、働く理由を話す。大学の勉強のために、お金をためています。
- クラスで、日本に来た目的を話す。アニメの仕事をするために、日本に来ました。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、教師が夢の絵カードを出し、学習者が「〜になるために、〜」で準備を続ける。次に「進学」「就職」「試験」の名詞カードで「〜のために、〜」を言わせ、最後に ST2 のインタビューで「〜ために、どんなことをしていますか」と聞き合う。
- 口頭教師が夢の絵カードを出し、学習者が「〜になるために、〜」で準備を続ける。キューの例は ①医者の絵→医者になるために、大学で勉強しています ②料理人の絵→料理人になるために、レストランで働いています ③通訳の絵→通訳になるために、毎日ニュースを聞いています ④「進学」「就職」の名詞カード→進学のために、お金をためています。動詞カードと名詞カードを色で分けて出し、名詞のときは「の」を入れさせる。
- ペアA は夢のカード、B は準備のカード(試験の勉強・アルバイト・免許・留学など)を5枚ずつ持つ。A が「〜になりたいです。何をしたほうがいいですか」と聞き、B が自分のカードから合うものを選んで「〜ために、〜たほうがいいです」と答える。組み合わせが合っているか二人で確かめ、交替する。
- 産出「夢への階段」: 紙のいちばん上に自分の夢を書き、その下に階段を3段描いて、一段ずつ「〜ために、〜ています」「〜ために、〜(よ)うと思っています」で準備を書く。グループで発表し、聞いた人は階段の一段について質問する。教師は前の動詞が自分で決められる動作になっているか(可能動詞を入れていないか)と、名詞の「の」のあるなしを見る。
つまずきと手当て
- 「*日本語が話せるために、毎日練習しています」と、可能動詞など自分の気持ちで決められない動詞を前に置く。この課では、前の動詞は「話す・入る・なる・勉強する」のような動作だけで練習し、可能動詞は使わないと決めておく
- 「*進学ために」「*大学に入るのために」と「の」を落としたり、動詞にもつけたりする。名詞のときだけ「の」と、名詞と動詞のカードを色分けして並べる
- 「*大学に入りに勉強しています」と、「〜に行きます」の「に」をほかの動詞にも使う。「Vますに」は「行く・来る・帰る」の前だけ、ほかは「ために」と、矢印の板書で分ける
既習の文型との違い
- 〜へ〜に行きます(初級第5課)「買い物に行きます」の「に」も目的を言いますが、後ろは「行く・来る・帰る」に限られ、前はます形から「ます」を取った形です。「ために」は後ろの動詞を選ばず、前は辞書形です。「*大学に入りに勉強します」は二つを混ぜた誤りなので、後ろの動詞が移動かどうかで分けます。
- どうして/〜から(初級第5課)「どうして日本語を勉強していますか」には「日本の会社で働きたいからです」と理由で答えることも、「日本の会社で働くために勉強しています」と目的で答えることもできます。「から」は理由(気持ちや事情)、「ために」はこれから実現したいこと(目的)を言う、と矢印の向きで見せます。
関連する文型
学習項目 2 〜んですか/〈疑問詞〉〜んですか/〜んです
意味・はたらき
「〜んですか」は、相手の話を聞いて興味を持ち、理由や事情をもっと知りたいときの聞き方です。「何になりたいんですか」「どうして日本の大学に行きたいんですか」のように疑問詞といっしょによく使います。答えるときや自分の事情を説明するときは「〜んです」を使います。初級で習った「どうしたんですか/〜んです」と同じ形で、ここでは相手の夢や計画について話を広げるのに使います。文法の用語ではノダ文(のだ・んです)で、話の背景にある事情について説明を求めたり、説明を与えたりする形です。
接続
V・イA の普通形+んです/ナA・N+な+んです(好きなんです/学生なんです)
形
将来何になりたいんですかどうして日本の大学に行きたいんですか通訳になりたいんです料理が好きなんです
導入
- 驚いて聞き返す教師が「わたしの友達は、40歳で大学に入りました」と言い、学習者から「えっ」という反応を引き出してから、教師が自分で「どうして大学に入ったんですか」と聞き返し、「医者になりたかったんです」と答えてみせる。「どうしてですか」より、話に興味を持っている感じが出ることを確かめ、板書は「〜んですか(もっと知りたい)」「〜んです(説明する)」の2行にする。
板書案
〔赤〕〜んですか ……もっと知りたい(聞く)
〔青〕〜んです ……事情を説明する(答える)
V・イA 普通形+んです/ナA・N+な+んです
どうして 料理の 学校に 行くんですか。
——国で レストランを 始めたいんです。
場面と発話(自作)
- クラスメートが料理の学校に行くと聞いて、理由を聞く。どうして料理の学校に行くんですか。——国でレストランを始めたいんです。
- 先輩が夜遅くまで勉強していると聞いて、聞く。何の試験を受けるんですか。
- 先生に、なぜその大学を選んだのかと聞かれる。その大学に、勉強したい先生がいるんです。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、教師が「わたしの兄は日本の会社をやめました」のような少し驚く情報のカードを出し、学習者が「どうして〜んですか」「何を〜んですか」で聞き返す。次に夢の絵カードで先輩役を決め、ST2 のインタビューで「〜んですか」で聞き、先輩役が「〜んです」で答える。
- 口頭教師が少し驚く情報のカードを読み、学習者が「えっ、〜んですか」で聞き返す。キューの例は ①「兄は会社をやめました」→どうしてやめたんですか ②「友達は毎朝4時に起きます」→どうして4時に起きるんですか ③「先輩は来年アフリカへ行きます」→何をしに行くんですか ④「わたしは料理が好きです」→どんな料理が好きなんですか。次に役を替え、教師の質問にカードの事情で「〜んです」と答える練習もする。
- ペア夢の絵カードを1枚ずつ引いて先輩役を決める。B(後輩)は A(先輩)に「将来何になりたいんですか」「どうして〜んですか」「〜ために、どんなことをしているんですか」の三つを必ず聞き、A はカードの裏に書いた事情(国の家族・好きなこと・きっかけ)を使って「〜んです」で答える。3往復で交替する。
- 産出「先輩インタビュー」: 上のクラスの学生や教師を先輩役として教室に呼び、グループで質問を5つ用意してインタビューする。聞いたことを「〜さんは〜になりたいそうです。〜ために、〜ているそうです」とまとめてクラスに報告する。教師は「んですか」で聞くときの興味の示し方と、ナA・N に「な」が入っているかを見る。
つまずきと手当て
- 「*好きだんです」「*学生んです」と、ナA・N の形を間違える。ナA・N のときは「な」が入る、と形の欄の「な」を赤で書く
- 「*行きますんですか」と、ます形に「んです」をつける。前は普通形、と ST1 で使った普通形のカードを並べて言い直させる
- 自己紹介や面接で、文をすべて「〜んです」で終える。誤りではないが、言い訳や押しつけのように聞こえることがあるので、事実を言うときは「〜です・ます」、理由や事情を説明するときだけ「〜んです」と場面で分ける
既習の文型との違い
- どうしたんですか/〜んです(初級第12課)初級では相手の様子を見て「どうしたんですか」と聞き、体の調子などを「〜んです」で説明しました。この課では目の前の様子ではなく、相手から聞いた話に興味を持って理由や中身を聞く使い方です。形は同じなので、初級の病院の場面と並べて、聞くきっかけが「見たこと」か「聞いたこと」かを示します。
- どうして/〜から(初級第5課)「どうしてですか」「どうして〜ますか」でも理由は聞けますが、場面によっては問いただすように聞こえることがあります。「どうして〜んですか」は相手の話を受けて興味を持って聞く感じが出ます。答えも「〜からです」より「〜んです」のほうが、自分の事情を打ち明ける感じになります。
関連する文型
学習項目 3 Vなければなりません
意味・はたらき
「Vなければなりません」は、しないといけないこと・する必要があることを言います。初級では学校や町の決まりで使いましたが、ここでは「通訳になるために、試験を受けなければなりません」のように、夢や目標のために必要なことを言うのに使います。する必要がないことは、初級で習った「Vなくてもいいです」で言います。文法の用語では義務・必要を表すモダリティの形で、話し言葉では「〜なければいけません」もよく使われます。
接続
Vナイ形の「ない」→「なければなりません」
形
試験を受けなければなりませんお金をためなければなりません毎日練習しなければなりません
導入
- 夢のためにすることを並べるST2 で貼った夢の絵(医者)と準備の絵の横で、教師が「医者になるために、大学で6年勉強しなければなりません」「試験を受けなければなりません」と言う。ナイ形のカード「受けない」の「ない」を消して「なければなりません」に書き替えて見せ、板書を「[目的]ために、[ナイ形]なければなりません」の枠にする。
板書案
受けない →〔赤〕「ない」を消す → 受けなければ なりません
[目的]ために、[ナイ形]なければなりません
通訳に なる ために、試験を 受けなければ なりません。
〔青〕「いいえ」のとき:受けなくても いいです
場面と発話(自作)
- 先輩に、大学に入るために何が必要かを教えてもらう。日本語の試験を受けなければなりません。
- 友達に遊びに誘われたが、試験が近い。すみません、あしたは勉強しなければならないんです。
- 日本語学校の先生に、大学の願書のことを聞く。願書は、どこに出さなければなりませんか。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、教師がます形のカードを出し、学習者がナイ形を経て「なければなりません」で返す。次に夢の絵カードを引かせて「〜になるために、〜なければなりません」を二つ言わせ、ST2 のインタビューで先輩役が答える形に入れる。
- 口頭教師がます形のカードを出し、学習者がナイ形を言ってから「なければなりません」にする。キューの例は ①受けます→受けない→受けなければなりません ②ためます→ためなければなりません ③行きます→行かなければなりません ④します→しなければなりません ⑤来ます→来なければなりません(こなければ)。手を打ちながら「なければ・なりません」のリズムで全体→個人と回す。
- ペアA が夢の絵カードを引いて「〜になるために、何をしなければなりませんか」と聞き、B が二つ答える。A は「〜も〜なければなりませんか」と一つ確かめ、B は必要なら「はい」、必要でなければ「いいえ、〜なくてもいいです」で答える。役を替えて3枚。
- 産出「夢の準備チェックリスト」: 自分の夢について「しなければならないこと」と「しなくてもいいこと」を表に三つずつ書き、それを見せながら「〜ために、〜なければなりません。でも、〜なくてもいいです」と1分で話す。聞いた人は「どうして〜なくてもいいんですか」と一つ聞く。教師は「ない」の形の作り方と、「ために」と組み合わせたときの語順を見る。
つまずきと手当て
- 「*受けないければなりません」「*受けなくければなりません」と、「ない」の形を残したり変えすぎたりする。「ない」を消して「なければ」と書き替える板書を毎回見せる
- 「*受けなければありません」と、後ろを「ありません」にする。「なりません」までひとまとまりで、手を打ちながらリズムで言わせる
- 「受けなければなりませんか」と聞かれて、必要がないのに「いいえ」のあとに何を言うかわからない。答えは「いいえ、受けなくてもいいです」と、初級の形と対にして練習する
既習の文型との違い
- Vなければなりません(初級第14課)初級では学校や町の決まり(規則)として「〜なければなりません」を使いました。この課では外の決まりではなく、自分の夢や目標のために必要なことを言うので、前に「〜ために」が来る形を多く練習します。形は同じなので新しく教え直さず、使う場面が広がったことだけを見せます。
- Vたほうがいいです/Vないほうがいいです(初級第12課)「〜たほうがいいです」は助言で、しなくても目的がだめになるとは限らないことに使います。「〜なければなりません」は、しないと目的が実現しない、必要なことです。夢の準備を話すときに二つを並べ、「必ず要ること」と「したほうがいいこと」を分けて言わせます。
関連する文型