できる日本語 初級 第14課「国・町の習慣」の教案
『できる日本語 初級 本冊 第2版』 ・ ST「初めて見た!初めて聞いた!」「ルール・マナー」「私の意見」
日本で初めて出会う機械やあいさつ、寮や町のきまりについて、知っている人が知らない人に教え、最後に自分の考えを言えるようになる課です。ST1 ではVると、〜で「こうすると、こうなる」という使い方を、「〜」と言いますで場面ごとの決まった言葉を説明し、ST2 ではしてはいけないこと・しなければならないこと・しなくてもいいことの3つに分けてルールを伝えます。ST3 では、それまでに話した習慣やルールについて〜と思いますで意見を言い合います。第10課の「Vてもいいですか」「ナイ形」と第11課の「普通形」をここで組み合わせて使うので、課の最初に形の作り方を短く確かめておくと進めやすくなります。
このページについて教科書の会話・例文・練習の文は載せていません。例文と場面、やり取りの例はすべて自作です。課・ST の題と学習項目の表記は出版社のシラバス一覧(第2版)に合わせています。
学習項目6時間90分×3コマ場面3
この課のねらい(Can-do)
- 初めて見る機械や物の使い方を、操作とその結果をつないで説明し、場面ごとに言う決まった言葉を教えられる
- 寮や町のきまり・マナーを、してはいけないこと・しなければならないこと・しなくてもいいことに分けて友達に伝えられる
- 身近な習慣やきまりについて「〜と思います」で自分の考えを言い、相手の考えも聞ける
進め方と時間配分
目安は 90分×3コマ。コマの長さと学校のカリキュラムで配分は変わります。各段で押さえることと、かける時間の目安です。
| 段 | 時間 | やること |
| 導入(前の課とのつなぎ) | 15分 | 第13課の「[名詞修飾]は〜」で「わたしが日本で初めて見た物は〜です」と一人ずつ言わせ、出てきた物(炊飯器・券売機・温水便座など)を黒板に書く。第9課の「どうやって」で「どうやって使いますか」と聞いて、ST1 に入る |
| ST1 初めて見た!初めて聞いた! | 75分 | 機械の絵や実物で「ボタンを押すと、〜」→ 操作を2つ3つつないで使い方を説明 →「いただきます」などの場面と言葉を結ぶ「〜とき、「〜」と言います」。最後に、自分の国の物の使い方か決まった言葉を一つ紹介させる |
| ST2 ルール・マナー | 100分 | 寮の案内の場面を作り、禁止の絵カードで「Vてはいけません」→ ごみの日のカレンダーで「Vなければなりません」→「Vなければなりませんか」「いいえ、Vなくてもいいです」。新しく来た人に寮のルールを説明するロールプレイ |
| ST3 私の意見 | 45分 | ST1・ST2 で出た習慣やルールを黒板に並べ、「〜と思います」で賛成・反対や感想を言う。普通形への付け方を確かめてから、ペアで「〜はどう思いますか」と聞き合う |
| 課のまとめ | 35分 | グループで「わたしの国のおもしろい習慣・ルール」を一つ選び、使い方や決まった言葉、してはいけないことを説明し、聞いた人が「〜と思います」で感想を返す発表会にする |
ST1 初めて見た!初めて聞いた!
できること初めて見る機械や物の使い方がわからない人に、操作と結果をつないで簡単に教えられる。
場面
日本に来たばかりの留学生が、シェアハウスの台所や駅の券売機の前で使い方がわからずに困っていて、日本人の友達や先に来た留学生が教える場面です。教室では炊飯器やリモコンの絵(できれば実物や写真)を配り、教える役と聞く役に分かれて、ボタンを指さしながら説明させます。
- 留学生:すみません、これは何ですか。
- 日本人の友達:炊飯器です。ご飯を作る機械です。
- 留学生:どうやって使いますか。
- 日本人の友達:お米と水を入れて、このボタンを押します。40分ぐらい待つと、ご飯ができます。
- 留学生:へえ、便利ですね。
- 日本人の友達:ご飯ができると、音楽が鳴りますよ。
- 留学生:わかりました。食べる前に、日本人は何と言いますか。
- 日本人の友達:「いただきます」と言います。
学習項目 1 Vると、〜
意味・はたらき
「AとB」で、Aをすると必ず・いつもBになる、という結びつきを表します。ボタンを押すと水が出る、まっすぐ行くと駅がある、のように、機械の使い方や道順、自然のきまりを説明するのに向いています。ST1 では操作(A)とその結果(B)をつないで、初めて見る人に使い方を教えます。後ろ(B)には、自然に起きることや、そこにある物を言い、「〜てください」「〜ましょう」のような頼みや誘いは来ません。
接続
V辞書形+と、〜(否定は Vナイ形+と)
形
このボタンを押すと、お湯が出ます右へ回すと、音が大きくなりますまっすぐ行くと、左に駅がありますスイッチを入れないと、動きません
導入
- 機械を動かしてみせる教師が電気のスイッチやリモコン(なければ絵)を持ち、黙ってボタンを押して電気がつくところを見せる。「押します。……つきます」と2文で言ってから、「押すと、つきます」と1文にまとめて言う。板書は「[辞書形]と、[結果]」の枠にし、「押す」「つく」のカードを差し替えて全員でくり返す。
- 使い方の説明につなげる炊飯器や券売機の絵を黒板に貼り、操作の順に番号を書く。「お金を入れると、ボタンがつきます」「ボタンを押すと、切符が出ます」と、一つの操作に一つの結果を結んでいく。学習者に「どうやって使いますか」と聞かせ、教師が答える形で何回か回す。
板書案
V辞書形 + と、[結果]
このボタンを押すと、お湯が出ます。
まっすぐ行くと、左に駅があります。
〔赤〕辞書形に下線 〔青〕操作 → 結果 の矢印
×「押すと、待ってください」に斜線(後ろに頼み・誘いは来ない)
場面と発話(自作)
- シェアハウスに来たばかりの人に、お風呂のお湯の出し方を教える。この赤いボタンを押すと、お湯が出ますよ。
- 駅で道を聞かれて、近くのコンビニの場所を教える。この道をまっすぐ行くと、右にコンビニがあります。
- 友達に、日本の冬の天気を話す。12月になると、とても寒くなります。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、操作と結果の絵カードを2枚1組で見せ(「押す」と「水が出る」、「回す」と「大きくなる」など)、「〜と、〜」の1文にさせる。慣れたら機械の絵を配って、ペアで「どうやって使いますか」「〜と、〜。それから〜と、〜」と2つ3つの操作をつないで説明させる。
- 口頭キューは①操作と結果の絵カード2枚1組(押す→電気がつく、回す→音が大きくなる、お金を入れる→切符が出る)、②教師の動作(スイッチを入れるまねをして止まる)→ 学習者が結果を言う、③道の絵の矢印(まっすぐ・右へ曲がる)→「まっすぐ行くと、〜があります」の3種類。全体で言わせてから個人を指名し、途中にナイ形のカード(スイッチを入れない→動かない)を混ぜる。
- ペアA は機械の使い方カード(操作の順と結果が書いてある)を持ち、B は機械の絵だけを持つ。B が「すみません、どうやって使いますか」と聞き、A は「〜と、〜。それから〜と、〜」と2〜3文で説明し、B は絵を指さして操作をまねしながら聞く。最後に B が一度説明し直して合っているかを確かめ、機械を替えて役を交替する。
- 産出「ふしぎな機械の説明会」。学習者が家にある機械か自分の国の道具を一つ選んで絵を描き、操作と結果を3文以上で説明する。聞く人は「どうやって使いますか」「〜と、どうなりますか」と質問する。教師は、「と」の前が辞書形か、後ろに「〜てください」を入れていないか、操作と結果の順が逆になっていないかを見て、その場で言い直させる。
つまずきと手当て
- 「*押したと」とタ形に「と」をつけたり、「押しますと」とます形につけたりする(ます形+「と」は改まった話し方にはあるが、初級ではまず辞書形に決める)。枠の[辞書形]の欄を指して確かめる
- 後ろに頼みや誘いを入れて「*このボタンを押すと、待ってください」と言う。「と」の後ろは自然に起きることだけ、と結果の絵カードを並べて見せる。頼みたいときは「押してから、待ってください」(第12課)を使わせる
- 「と」を第1課の「NとN」や第5課の「[人]と」と混同して、名詞につける(「*ボタンと、出ます」)。「と」の前は動詞の辞書形だと、色を変えて板書する
- 否定の「〜ないと」を「*押さなくと」「*押すないと」と作る。ナイ形をそのまま使って「押さないと」になると、ナイ形の表で確かめる
既習の文型との違い
- Vてから、〜(第12課)「Vてから」は、まずAをして次にBをするという順番を言う形で、後ろには自分がすることや「〜てください」も来ます。「Vると」は、Aをすると決まってBが起きるという結びつきで、後ろには自然に起きることが来ます。使い方を説明しながら「*お金を入れると、ボタンを押してください」と混ぜたら、頼むときは「お金を入れてから、ボタンを押してください」に戻させます。
- 〜とき、Vます(第11課)「〜とき」はある時や場面を示し、そのときに自分が何をするかを続けます。「Vると」は、Aがきっかけになって B が起きる関係を言います。「12月になると、寒くなります」と「寒いとき、コートを着ます」を並べ、後ろが起きることか自分の行動かで分けて見せます。
関連する文型
学習項目 2 「〜」と言います
意味・はたらき
決まった言葉や、物の呼び方を紹介するときに「「〜」と言います」と言います。ご飯を食べる前の「いただきます」、家を出るときの「いってきます」のように、日本でその場面に言う言葉を教えるのによく使います。物や言葉の呼び方を聞くときは「〜は日本語で何と言いますか」と言い、答えは「「〜」と言います」です。ST1 では、使い方の説明と一緒に、その場面で言う言葉も教えられるようにします。
接続
「言葉」+と言います(場面は「〜とき、」「〜前に、」で前に置く)
形
ご飯を食べる前に、「いただきます」と言います家を出るとき、「いってきます」と言いますこれは日本語で何と言いますか「リモコン」と言います
導入
- 場面の絵とあいさつを結ぶ食事の前・食事のあと・家を出る・家に帰るの4枚の絵を黒板に貼り、教師が絵ごとに「いただきます」「ごちそうさまでした」「いってきます」「ただいま」と言ってみせる。次に絵を指して「ご飯を食べる前に、日本人は何と言いますか」と聞き、答えを「「いただきます」と言います」の形で板書する。「 」の中だけを差し替える枠にしておく。
板書案
[場面]とき、「 言葉 」と言います
ご飯を食べる前に、「いただきます」と言います。
これは日本語で何と言いますか。——「リモコン」と言います。
〔赤〕「 」と「と」を同じ色で囲む
〔青〕言葉の紹介は「と」に統一(「を」より「と」)
場面と発話(自作)
- 初めて日本の家に遊びに行く友達に、玄関で言う言葉を教える。家に入るとき、「おじゃまします」と言います。
- 日本語学校の友達に、自分の国の言葉で「ありがとう」を何と言うか聞かれる。タイ語で「コープクン」と言います。
- 部屋にある物の名前がわからず、ルームメイトに聞く。これは日本語で何と言いますか。——「リモコン」と言います。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、場面の絵カードを見せて「〜とき、「〜」と言います」を言わせ、次に教師が言葉を言って学習者が場面の絵を選ぶ、の両方向で回す。そのあと各自の国の決まった言葉(食事の前、人に会ったときなど)を一つずつ紹介させ、聞いた人に「〜語で何と言いますか」と聞き返させる。
- 口頭キューは①場面の絵(食事の前・食事のあと・家を出る・家に帰る・人の家に入る)→「〜とき、「〜」と言います」、②教師が言葉だけを言う(「ただいま」)→ 学習者が場面を言う(「家に帰ったとき、言います」)、③教室の物を指さす(黒板消し・リモコン・コンセント)→ 一人が「これは日本語で何と言いますか」、別の人が「「〜」と言います」。全体で言わせてから、③は個人で速く回す。
- ペアA は言葉の書いていない場面カード、B は場面と言葉の答えの表を持つ。A が「〜とき、日本人は何と言いますか」と聞き、B が答え、A が言葉をまねして言う。次に B が自分の国の言葉について「〜語で何と言いますか」と聞かれる側になり、役を交替する。答えを知っているのが片方だけなので、聞く必要が本当に生まれる。
- 産出「わたしの国のひとこと辞典」。学習者が自分の国で決まった場面に言う言葉を3つ選び、カードに場面・その言葉・日本語での言い方を書いて、「〜とき、〜語で「〜」と言います。日本語では「〜」と言います」と発表する。聞いた人は一度まねして言う。教師は「と」が「を」になっていないか、「 」の中が口に出す言葉だけになっているか、場面の「〜前に」「〜とき」の形を見る。
つまずきと手当て
- 「「いただきます」を言います」と「を」にする。文としては成り立つが、場面で決まって口にする言葉を紹介するときは「と言います」に統一すると決め、「 」と「と」を同じ色で板書する
- 聞くときに「日本語で何を言いますか」と言う。「何と言いますか」で一つの形として覚えさせる(「何を言いますか」は、話の中身を聞くときの言い方)
- 「と言います」の前に場面の説明まで入れてしまい、「「ご飯を食べる前にいただきます」と言います」となる。場面は「〜前に、」「〜とき、」で前に置き、「 」の中は実際に口に出す言葉だけと確かめる
既習の文型との違い
- NというN(第13課)「NというN」は「さくらという店」のように、相手が知らない名前を名詞の前に置いて説明する形です。「「〜」と言います」は、文の終わりで言葉そのものや呼び方を紹介します。名前を出してその物の話を続けたいときは第13課の形、言葉を教えたいときはこの課の形と、目的で分けます。
- [言語]で(第2課)「日本語で何と言いますか」の「で」は、第2課の「[言語]で」と同じく、どの言葉で言うかを表します。学習者は「*日本語の何と言いますか」と助詞を替えがちなので、「〜語で何と言いますか」を一つの塊として板書に残しておきます。
関連する文型
ST2 ルール・マナー
できること困ったことが起きないように、寮や町のきまりやマナーを友達に伝えられる。
場面
寮やシェアハウスに新しく入った人に、前から住んでいる人が台所・ごみ・お風呂のきまりを案内する場面です。教室では「寮のルール」の紙を一人に持たせて案内役にし、ほかの学習者は新しく来た人として質問します。禁止のマーク、ごみの日のカレンダー、時間の書いてある貼り紙などの絵を黒板に貼っておきます。
- 寮の先輩:ここが台所です。夜11時から朝6時まで、使ってはいけません。
- 留学生:わかりました。ごみはいつ出しますか。
- 寮の先輩:燃えるごみは月曜日と木曜日です。朝8時前に出さなければなりません。
- 留学生:袋は何でもいいですか。
- 寮の先輩:いいえ、この町の袋を使わなければなりません。コンビニで売っていますよ。
- 留学生:部屋のそうじは毎日しなければなりませんか。
- 寮の先輩:いいえ、毎日しなくてもいいです。でも、1週間に1回はしてください。
学習項目 1 Vてはいけません
意味・はたらき
「Vてはいけません」は、してはいけないこと(禁止)をきまりとして伝える形です。寮・電車・図書館などのルールを、まだ知らない人に教えるときに使います。きまりを言う形なので、目の前の相手に直接お願いするときは第10課の「Vないでください」のほうがやわらかく聞こえます。「Vてもいいですか」と聞かれて「いいえ、Vてはいけません」と答えることもできますが、強く聞こえるので、場面によっては「すみません、ちょっと…」と答えさせます。
接続
Vテ形+はいけません(「は」は「わ」と読む)
形
ここでたばこを吸ってはいけません夜11時から、台所を使ってはいけません電車の中で電話をしてはいけません
導入
- 禁止のマークを見せるたばこ・電話・飲み物・写真などに斜線を引いた禁止のマークを黒板に貼り、教師が首を振りながら「ここでたばこを吸ってはいけません」と言う。板書は「[テ形]はいけません」の枠にし、「は」の上に小さく「わ」と書く。第10課の「Vてもいいです」(〇)と並べて書き、〇と×の対になっていることを見せる。
板書案
Vて + は(わ)いけません
ここでたばこを吸ってはいけません。
〇 Vてもいいです × Vてはいけません
〔赤〕「は」を太く(「も」と入れ替わる位置)
〔青〕横に第7課のテ形の表
場面と発話(自作)
- 図書館で、新しく来た留学生に館内のきまりを教える。ここで食べ物を食べてはいけません。
- 寮に入ったばかりの人に、夜のきまりを伝える。夜10時から、大きい声で話してはいけません。
- 電車の中で、国から来た家族にマナーを教える。この席の近くでは、電話をしてはいけません。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、禁止のマークを見せて「〜てはいけません」を言わせる。慣れたら場所の絵(図書館・電車・寮の台所)と行為のカードを組み合わせ、「〜で〜てもいいですか」「いいえ、〜てはいけません」をペアでやり取りさせ、ST2 の寮案内のロールプレイに入れる。
- 口頭キューは①禁止のマーク(たばこ・電話・写真・飲み物・大きい声)→「〜てはいけません」、②場所の絵と行為のカードの組み合わせ(図書館+食べる、電車+電話をする)→「図書館で食べ物を食べてはいけません」、③教師が「ここで写真を撮ってもいいですか」と聞く → 学習者が〇×カードを見て「はい、いいです」か「いいえ、〜てはいけません」。グループの違う動詞を混ぜ、テ形の誤りが出たら表に戻る。
- ペアA は「図書館のきまり」、B は「プールのきまり」のカードを持ち、相手には見せない。相手の場所について「〜で〜てもいいですか」と聞き合い、答えを〇×で書き取る。終わったらカードを見せ合って合っていたか確かめ、場所のカードを替えて続ける。
- 産出「禁止マーク当てクイズ」。学習者が自分の国や町で見たマーク(なければ自分で考えたマーク)を描いて見せ、ほかの人が「〜てはいけませんか」と意味を当てる。描いた人は「はい、そうです」「いいえ、〜てはいけません」と答え、「どこにありますか」と聞かれたら場所を言う。教師はテ形、「は」の脱落、目上の人に向けて言っていないかを見る。
つまずきと手当て
- テ形を間違えて「*吸いてはいけません」「*話てはいけません」と言う。第7課のテ形の表を横に貼り、グループごとに作り方を確かめてから「はいけません」をつける
- 先生や目上の人に向かって「ここで電話をしてはいけません」と言い、命令のように聞こえる。この形はきまりを説明するときに使い、相手に頼むなら「〜ないでください」、ていねいに断るなら「すみません、ちょっと…」と使い分けを見せる
- 「は」を落として「*吸ってもいけません」「*吸っていけません」と言う。枠の「は」を赤で書き、「〜てもいいです」の「も」と入れ替わる位置だと示す
既習の文型との違い
- Vないでください(第10課)「Vないでください」は話している相手に直接やめてほしいと頼む言い方で、言う人のお願いとして聞こえます。「Vてはいけません」は、だれが決めたかに関係なく、そこにあるきまりを説明する言い方です。目の前でたばこを吸おうとした友達には「ここで吸わないでください」、来たばかりの人に寮のきまりを教えるときは「ここで吸ってはいけません」と、場面で分けて練習します。
- Vてもいいですか(第10課)「Vてもいいですか」は許可を求める形で、この課の「Vてはいけません」はその「いいえ」の側にあたります。形は「ても」が「ては」に変わるだけなので、「*吸ってもいけません」と混ざりやすくなります。〇と×の表で「も」と「は」の位置をそろえて見せます。
関連する文型
学習項目 2 Vなければなりません活用
意味・はたらき
「Vなければなりません」は、きまりや事情があって、しなければならないこと(義務)を言う形です。ごみの出し方、書類の出し方、寮のきまりなど、生活のルールを伝えるときによく使います。ナイ形の「ない」を「なければなりません」に変えて作ります。形が長いので、最初は「なければ」と「なりません」に分けてゆっくり言わせます。
接続
Vナイ形(〜ない)の「ない」→「なければなりません」
形
1グループ: 出す→出さない→出さなければなりません2グループ: 見せる→見せない→見せなければなりません3グループ: する→しない→しなければなりません/来る→来(こ)ない→来なければなりません
導入
- ごみの日のカレンダーで月曜から日曜までのカレンダーに「燃えるごみ」「びん・かん」などの絵を書き込んで黒板に貼る。教師が「燃えるごみは月曜日と木曜日に出さなければなりません」と言い、「出さない」から「出さなければなりません」を作る過程をナイ形の表の横に書く。最後に「ない→なければなりません」の矢印だけを残して、ほかの動詞で全員に作らせる。
板書案
Vない → Vなければなりません
出さない → 出さなければなりません
ごみは朝8時前に出さなければなりません。
〔赤〕「ない」を消して「なければ」 〔青〕なけれ・ば/なり・ません の区切り
来る → 来(こ)ない → 来なければなりません
場面と発話(自作)
- 寮に入ったばかりの人に、ごみの出し方を伝える。ごみは朝8時前に出さなければなりません。
- 友達に遊びに誘われたが、宿題がある。すみません。今日は宿題をしなければなりません。
- アルバイトの先輩が、新しく入った留学生に店のきまりを教える。店に入る前に、手を洗わなければなりません。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、動詞カードを見せて「ナイ形→なければなりません」を作らせ、グループの違う動詞を混ぜて速く回す。慣れたら寮・アルバイト先・学校のきまりカードを配り、案内役が「〜なければなりません」、新しく来た人が「〜てもいいですか」と聞くやり取りにする。
- 口頭キューは①動詞カード(出す・書く・見せる・する・来る)→ ナイ形 →「なければなりません」の2段で、②ごみの日のカレンダーの絵(燃えるごみ・びん・かん)→「〜は〜曜日に出さなければなりません」、③状況カード(明日テスト・アルバイトが朝6時から)→「今日は〜なければなりません」。最初は全員で「なけれ・ば・なり・ません」と手をたたいてリズムで言い、次に個人を指名する。
- ペアごみのカレンダーで情報差を作る。A は月〜水曜、B は木〜日曜だけが書いてあるカレンダーを持ち、「びんはいつ出さなければなりませんか」と聞き合って空いているところを埋める。全部埋まったら相手のカレンダーと見比べ、合っていなかった曜日をもう一度やり取りする。
- 産出「新しい人のためのルールブック」。自分の寮・アパート・アルバイト先・学校のきまりを3つ選び、「〜なければなりません」で書いて、ペアに説明する。聞く人は「どうしてですか」と聞き、説明する人は「〜から」で理由を足す。教師は、ナイ形からの作り方、「なりません」の崩れ、理由の「から」のつなぎ方を見る。
つまずきと手当て
- 辞書形につけて「*出すなければなりません」と言う。必ずナイ形を一度言ってから「ない」を取り替える手順を、声に出してくり返させる
- 「*出さないければなりません」「*出さなけらばなりません」と途中が崩れる。「なけれ・ば」「なり・ません」と区切ってリズムで言わせる
- 「来る」を「*きなければなりません」と言う。「来ない(こない)」から作ると確かめ、3グループの2語だけ別のカードにしておく
- 「*〜なければありません」と「なります」を「あります」と混同する。「なりません」の部分を板書で太くし、最初はここだけを全員で言わせる
既習の文型との違い
- Vたほうがいいです/Vないほうがいいです(第12課)「Vたほうがいいです」は相手のためを思った助言で、するかどうかは相手が決めます。「Vなければなりません」は、きまりや事情があって、しないと困る、選べないことを言います。「薬を飲んだほうがいいです」と「この紙は明日までに出さなければなりません」を並べ、選べるか選べないかで分けさせます。
- Vてください(第7課)「Vてください」は話し手が相手に頼む・指示する言い方で、目の前の一回の行動に向きます。「Vなければなりません」は、いつもそうするというきまりを伝えます。寮の案内で「ごみは月曜日に出してください」と言っても通じますが、きまりとして説明するときは「出さなければなりません」のほうが、だれにとっても同じルールだとはっきりします。
関連する文型
学習項目 3 Vなくてもいいです活用
意味・はたらき
「Vなくてもいいです」は、しなくてもかまわない、する必要がない、ということを表します。「Vなければなりませんか」と聞かれて、必要がないときに「いいえ、Vなくてもいいです」と答えます。ルールを説明するとき、しなければならないことと、しなくてもいいことを分けて言えると、聞く人が安心します。ナイ形の「ない」を「なくてもいいです」に変えて作ります。
接続
Vナイ形(〜ない)の「ない」→「なくてもいいです」
形
1グループ: 脱ぐ→脱がない→脱がなくてもいいです2グループ: 見せる→見せない→見せなくてもいいです3グループ: する→しなくてもいいです/来る→来(こ)なくてもいいですVなければなりませんか——いいえ、Vなくてもいいです
導入
- 質問と答えの対で出す教師が学習者に「明日、辞書を持って来なければなりませんか」と聞かせ、首を振って「いいえ、持って来なくてもいいです」と答えてみせる。板書は「〜なければなりませんか」「はい、〜なければなりません」「いいえ、〜なくてもいいです」の3行にし、ナイ形の「ない」がどちらにもあることを色で示す。
板書案
Vない → Vなくてもいいです
〜なければなりませんか。
はい、〜なければなりません。/いいえ、〜なくてもいいです。
× してはいけない ◎ しなければならない △ しなくてもいい(3つの表)
〔赤〕ない → なくて(イAの「〜くて」と同じ)
場面と発話(自作)
- 日本の家に初めて遊びに来た友達に、スリッパのことを聞かれる。ここでは、スリッパをはかなくてもいいですよ。
- 寮の先輩に、そうじのきまりを聞く。部屋のそうじは毎日しなければなりませんか。——いいえ、毎日しなくてもいいです。
- 病院の受付で、予約をしていない人が心配そうに聞く。予約をしなければなりませんか。——いいえ、予約しなくてもいいですよ。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、教師が「〜なければなりませんか」と聞き、きまりカードの〇×を見て「はい、〜なければなりません」「いいえ、〜なくてもいいです」と答えさせる。最後に ST2 の寮案内のロールプレイで、案内役が3つの形(〜てはいけません・〜なければなりません・〜なくてもいいです)を全部使って説明するようにする。
- 口頭キューは①きまりカードの〇×(スリッパをはく・名前を書く・予約をする・お金を払う)→ 教師が「〜なければなりませんか」と聞き、学習者が「いいえ、〜なくてもいいです」、②ナイ形のカード →「なくてもいいです」への作り替えを速く、③3つの表の印(×・◎・△)を指す → 学習者が3つの形のどれかで言う。②で「*ないても」が出たら、イ形容詞の「〜くて」の表を横に出して確かめる。
- ペアA は「日本の家に初めて行く人」、B は「日本に長く住んでいる人」。A は心配なことを「〜なければなりませんか」と聞き(くつを脱ぐ・スリッパをはく・おみやげを持って行く)、B は手元のカードの印を見て3つの形のどれかで答える。A は答えを聞いて、自分のメモに×・◎・△を書く。カードを替えて役を交替する。
- 産出「新入生の寮案内ロールプレイ」。案内役は台所・ごみ置き場・お風呂・部屋の4か所を回りながら、3つの形(〜てはいけません・〜なければなりません・〜なくてもいいです)を少なくとも1回ずつ使って説明し、新しく来た人は必ず2つ質問する。教師は「なくても」の形、許可の「てもいい」と不要の「なくてもいい」の取り違え、「いいえ、〜てはいけません」と答えてしまう取り違えを見る。
つまずきと手当て
- 「*脱がないてもいいです」と「ない」にそのまま「ても」をつける。「なくて」は「ない」の「い」を「くて」に変える、とイ形容詞の「〜くて」(第8課)と並べて見せる。なお「脱がなくていいです」も話し言葉では使うが、この課は「なくてもいいです」に統一する
- 「Vてもいいです」(許可)と混同し、しなくてもいいかを聞きたいのに「スリッパをはいてもいいですか」と聞いてしまう。「してもいい」と「しなくてもいい」の絵を並べ、どちらを聞きたいかを確かめてから言わせる
- 必要がないと言いたいのに「いいえ、脱いではいけません」と答える。「してはいけない」と「しなくてもいい」は意味が違うことを、3つの形の表(×・必ず・どちらでもいい)で示す
既習の文型との違い
- Vてもいいですか(第10課)「Vてもいいです」はしてもかまわない(許可)、「Vなくてもいいです」はしなくてもかまわない(必要がない)を表します。形は「ない」が入るかどうかだけなので、聞きたいことと逆の形で聞いてしまうことがあります。「スリッパをはいてもいいですか」は、はきたい人の質問、「はかなくてもいいですか」は、はきたくない人の質問だと、絵で見せます。
- Vてはいけません(この課の ST2)「Vなければなりませんか」と聞かれて必要がないときの答えは「なくてもいいです」で、「てはいけません」は「してはだめ」という別の意味になります。「脱がなければなりませんか」に「いいえ、脱いではいけません」と答えると、脱ぐことが禁止だと伝わってしまいます。3つの表の◎・△・×で、質問と答えの組み合わせを確かめます。
関連する文型
ST3 私の意見
できること身近なことについて、自分の考えを短く言い、相手の考えも聞ける。
場面
日本に来て数か月たった留学生が、日本人の友達や先生に「日本の生活はどうですか」と聞かれ、良いと思うことや大変だと思うことを話す場面です。教室では ST1・ST2 で出た習慣やルールのカードを黒板に並べ、一枚ずつ「どう思いますか」と聞いて、理由を「〜から」で足させます。
- 日本人の友達:日本に来て半年ですね。日本の生活、どう思いますか。
- 留学生A:電車がとても便利だと思います。時間どおりに来ますから。
- 日本人の友達:そうですね。大変なことはありますか。
- 留学生A:ごみの出し方が難しいと思います。わたしの国では、ごみを分けませんから。
- 日本人の友達:そうですか。でも、慣れると、簡単ですよ。
- 留学生A:そうですね。(留学生Bに)どう思いますか。
- 留学生B:わたしも少し難しいと思います。でも、町がきれいですから、いいルールだと思います。
学習項目 1 〜と思います(意見)
意味・はたらき
「〜と思います」は、自分の意見や感想を、言い切らずにやわらかく伝える形です。「電車が便利です」と言うより「電車が便利だと思います」のほうが、自分の考えとして言っていることがはっきりします。前には普通形が来て、ナ形容詞と名詞は「だ」をつけます。相手の意見を聞くときは「〜はどう思いますか」と言い、理由は第5課の「〜から」で足すと話が続きます。
接続
普通形+と思います(ナA・N は「〜だ」+と思います)
形
日本の電車は便利だと思いますごみの出し方は難しいと思いますいいルールだと思います〜はどう思いますか
導入
- 教師が自分の意見を言ってみせるST2 で出たきまり(ごみを分ける・夜は台所を使わない など)のカードを黒板に貼り、教師がカードを一枚指して「これはいいルールだと思います。町がきれいになりますから」と言う。もう一枚で「これは少し大変だと思います」。板書は「[普通形]と思います」の枠にし、イ形容詞・ナ形容詞・名詞・動詞の4行で、ナ形容詞と名詞にだけ「だ」が入ることを赤で示す。
- 学習者に聞いて意見を引き出す同じカードを指して学習者に「〜さんはどう思いますか」と聞き、「いいと思います」「大変だと思います」の一言から始めさせる。答えたあとに「どうしてですか」と聞き、「〜から」で理由を足させる。
板書案
[普通形]+ と思います
イA:ごみの出し方は難しいと思います。
ナA:電車は便利〔赤〕だと思います N:いいルール〔赤〕だと思います
〜はどう思いますか。——〜と思います。〜から。
〔青〕×便利ですと思います に斜線
場面と発話(自作)
- 日本語学校の先生に、日本の生活について聞かれる。日本の町はとても静かだと思います。
- 友達と、寮のきまりについて話す。寮の台所のルールは、ちょっと不便だと思います。夜11時から使ってはいけませんから。
- 日本語の勉強の方法について、クラスメートの意見を聞く。日本語は毎日話したほうがいいと思います。〜さんはどう思いますか。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、形容詞・名詞・動詞のカードを見せて普通形にしてから「〜と思います」をつけさせ、ナ形容詞と名詞の「だ」を落とさないように速く回す。慣れたら ST1・ST2 で出た習慣やルールのカードを一枚ずつ引き、ペアで「〜はどう思いますか」「〜と思います。〜から」とやり取りさせ、最後に何人かにクラス全体へ意見を言わせる。
- 口頭キューは①形容詞・名詞のカード(便利・静か・難しい・大変・いいルール)→ 普通形にして「〜と思います」、②習慣・ルールのカード(ごみを分ける・家でくつを脱ぐ・電車で電話をしない)→ 教師が「〜はどう思いますか」と聞き、学習者が「〜と思います」、③学習者の答えに教師が「どうしてですか」と返す →「〜から」で理由を足す。①はナ形容詞と名詞を多めに混ぜ、「だ」を落とさないか全体で確かめてから個人に移る。
- ペア同じテーマのカードで、A は「いいと思う」、B は「大変だと思う」の役のカードを引いてから意見を言い合う(自分の本当の考えでなくてよい)。相手の意見を聞いたら「そうですね」で受けてから「でも、わたしは〜と思います。〜から」と返す。テーマを替え、役のカードも入れ替える。
- 産出「意見リレー」。教師が日本の生活のテーマ(コンビニ・ごみの分け方・電車のマナーなど)を一つ出し、最初の人が「〜と思います。〜から」と言って、次の人に「〜さんはどう思いますか」と回す。前の人と違う理由を一つ足すことを決まりにする。教師は「だ」の有無、ていねい形に「と思います」をつけていないか、理由の「から」、確かな事実に使っていないかを見る。
つまずきと手当て
- ナ形容詞・名詞で「だ」を落として「*便利と思います」「*いいルールと思います」と言う。くだけた話し言葉では「だ」を落とした言い方も聞かれるが、初級では「だ」を入れた形で覚えさせる。枠の「だ」を赤で書き、イ形容詞の行には「だ」がないことと並べて見せる
- イ形容詞にも「だ」をつけて「*難しいだと思います」と言う。イ形容詞はそのまま「と思います」と、4行の表で確かめる
- ていねい形につけて「*便利ですと思います」「*難しいですと思います」と言う。「と思います」の前は普通形(第11課)だと、ていねい形と普通形の表を横に並べる
- 自分のはっきりした事実にも使い「わたしは学生だと思います」と言って、自信がないように聞こえる。この形は意見や感想に使い、事実は「〜です」で言うと確かめる
既習の文型との違い
- Vたほうがいいです/Vないほうがいいです(第12課)「Vたほうがいいです」は相手への助言で、「〜と思います」は自分の考えを述べる形です。二つをつないで「早く寝たほうがいいと思います」と言うと、助言が自分の考えとして一段やわらかく伝わります。意見を言い合う ST3 では、この組み合わせを一つ入れておくと使える文の幅が広がります。
- 〜はAです(第4課)「〜はAです」は、見たこと・知っていることをそのまま言い切る形です。「〜と思います」をつけると、それが自分の考えだと示すことになり、相手と意見が違ってもぶつかりにくくなります。逆に、名前や国のように確かなことにつけると自信がないように聞こえることも、あわせて見せます。
関連する文型
語彙の扱い
この課の語は、機械の操作(押す・回す・入れる・出る・つく・ボタン・スイッチ)、場面ごとの決まった言葉(いただきます・ごちそうさまでした・いってきます・ただいま・おじゃまします)、生活のきまり(ごみ・燃えるごみ・袋・たばこ・スリッパ・マナー)、意見を言うときの形容詞(便利・不便・大変・静か)の4つのかたまりに分かれます。操作の語は実物や絵で動作を見せながら「〜と、〜」の文の中で、きまりの語は寮のルールの紙や禁止のマークの中で使わせます。決まった言葉は学習者の国にも似た言葉があることが多いので、国の言葉と並べて紹介させると覚えやすくなります。
この課の練習で使う語(12語・意味・連語・例文)
- 押します(おします) 指でボタンなどに力を入れることです。 ボタンを〜・スイッチを〜
駅の券売機の前で困っている人に、使い方を教える。このボタンを押すと、切符が出ます。
- 回します(まわします) 丸い物を、ぐるっと動かすことです。 右へ〜・左へ〜
ストーブを強くしたい友達に、使い方を教える。これを右へ回すと、火が大きくなります。
- 出ます(でます) 中から外に、水やお湯、物などが来ることです。 お湯が〜・切符が〜・音が〜
シャワーの使い方がわからない友達に教える。ここを押すと、お湯が出ます。
- つきます(つきます) 電気や機械が動き始めることです。 電気が〜・テレビが〜
部屋の電気のスイッチの場所を、新しく来た人に教える。このスイッチを押すと、電気がつきます。
- 燃えるごみ(もえるごみ) 台所の生ごみや紙など、燃やして片付けるごみです。 〜の日・〜を出す
寮に入ったばかりの人に、ごみの出し方を伝える。燃えるごみは、月曜日と木曜日に出さなければなりません。
- 分けます(わけます) いくつかの種類に、別々にすることです。 ごみを〜・二つに〜
台所にごみ箱が三つある理由を、友達に聞かれる。日本では、ごみを分けなければなりません。
- 吸います(すいます) たばこの煙を口から入れることです。 たばこを〜
駅の前で、たばこを持っている人に場所を教える。ここでたばこを吸ってはいけません。あそこで吸ってください。
- 脱ぎます(ぬぎます) くつや服などを、体からとることです。 くつを〜・コートを〜
日本の家の玄関で、初めて来た友達に教える。家に入るとき、くつを脱がなければなりません。
- 守ります(まもります) 決まっていることのとおりにすることです。 ルールを〜・時間を〜・約束を〜
寮の先輩が、新しく来た人にきまりの紙を渡す。寮のルールを守らなければなりません。
- マナー(まなー) みんなが気持ちよく過ごすために、してはいけないことや、したほうがいいことです。 電車の〜・〜を守る
国から来た家族に、電車の中のことを話す。電車の中で電話をしてはいけません。日本のマナーです。
- 慣れます(なれます) 初めは難しいことも、何回もすると、難しくなくなることです。 生活に〜・日本の食べ物に〜
日本に来たばかりの友達が、ごみの出し方が難しいと言う。大丈夫ですよ。慣れると、簡単ですよ。
- 便利(な)(べんり) 使うと楽だったり時間がかからなかったりして、役に立つことです。 〜な機械・交通が〜だ
日本の生活について、先生に聞かれる。日本のコンビニはとても便利だと思います。
宿題と次のコマ
宿題は、自分の国や町の習慣・きまりを一つ選び、「〜と、〜」か「「〜」と言います」で説明する文と、「〜てはいけません」「〜なければなりません」「〜なくてもいいです」を一つずつ入れた短い紹介文を書き、最後に「〜と思います」で自分の考えを一文足してくること。次のコマの最初に何人かに読んでもらい、聞いた人に「どう思いますか」と聞き返させてから、第15課の ST1「これ、知ってる?」に入ります(この課で人に教えた情報を、第15課では人から聞いた情報として伝える形に進みます)。
よくある質問
『できる日本語』第14課は何コマで終わりますか?
90分×3コマが目安です。1コマ目で導入と ST1(Vると・「〜」と言います)、2コマ目で ST2 の3つの形、3コマ目で寮案内ロールプレイの続きと ST3 の「〜と思います」、課のまとめの発表会を行います。ナイ形があいまいなクラスは、2コマ目の初めに第10課のナイ形を短く確かめてから入ると、ST2 が速く進みます。
「Vてはいけません」と「Vないでください」はどう使い分けさせればいいですか?
「Vないでください」は目の前の相手へのお願い、「Vてはいけません」はそこにあるきまりの説明、と分けます。寮のきまりを新しく来た人に教える場面では「〜てはいけません」、目の前でやめてほしい場面では「〜ないでください」を使わせます。目上の人に「〜てはいけません」と言うと命令のように聞こえるので、断るときは「すみません、ちょっと…」も一緒に練習します。
「Vなければなりません」が長くて言えない学習者にはどうしますか?
ナイ形を一度言わせてから「ない」を「なければなりません」に取り替える、という手順を声に出して固定します。そのうえで「なけれ・ば」「なり・ません」と区切り、手をたたいてリズムで言わせると崩れにくくなります。話し言葉の短い言い方はこの課では扱わず、まずこの形を正確に言えることを目標にします。
「Vると」と「Vたら」の違いは第14課で教えますか?
「〜たら(仮定条件)」は第15課の ST2 で出るので、この課では「と」だけを扱います。「と」は操作と結果・道順・季節の変化のように、Aをすると決まってBになることに絞り、後ろに頼みや誘いが来ないことを押さえておきます。違いは第15課で「たら」が出たときに、後ろに「〜てください」が来られるかどうかで比べると整理しやすくなります。
第14課の「〜と思います(意見)」と第15課の「〜と思います(推量)」はどう区別しますか?
形はどちらも普通形+「と思います」ですが、この課の意見は「便利だ」「いいルールだ」のような自分の評価を言い、第15課の推量はまだわからないことの見込みを言います。この課では評価の形容詞や名詞、「〜たほうがいい」を中心に練習し、「明日は〜と思います」のような先のことの見込みは第15課に回すと混ざりにくくなります。
この課に関係する用語・解説・練習問題
この課の文型を、日本語教員試験の用語でいうと何にあたるか。授業の説明に迷ったときの確認と、試験対策に。