ST1 どこ?
できること自分の町が国のどのあたりにあるか、日本まで何でどのくらいかかるかを言い、相手にも聞ける。
場面
日本語学校の休み時間や、アルバイト先の休憩室で、日本人の友達にふるさとの場所を聞かれる場面です。教室では学習者の国の白地図を配り、自分の町に印をつけさせてから、地図を見せ合って聞き合う形にします。
- 日本人の友達:ふるさとはどこですか。
- 留学生:ダナンです。ベトナムの真ん中です。
- 日本人の友達:そうですか。ダナンから東京までどのくらいですか。
- 留学生:飛行機で5時間です。
- 日本人の友達:ダナンから空港までバスで行きますか。
- 留学生:いいえ、タクシーで行きます。30分です。
学習項目 1 [国]の[方角・位置]
意味・はたらき
「[国]の北・南・東・西・真ん中」で、町が国の中のどのあたりにあるかを言います。第1課の「NのN」と同じ「の」で、前に広い場所(国)、後ろにその中の位置を置きます。国の名前だけでは相手に町の場所が分からないので、ふるさとを紹介するときの最初の一言になります。文法の用語で言えば、「北・南・真ん中・近く」は位置を表す名詞で、「の」で前の名詞と結ぶ名詞句の一つです。
接続
[国・地方]+の+北/南/東/西/真ん中/近く
形
ベトナムの真ん中ですタイの北ですネパールの西ですソウルの近くです
導入
- 白地図に印をつける黒板に大きな日本の白地図を描き、東西南北の矢印を書いてから、教師が「東京は日本の東です」「福岡は日本の西です」と都市に印をつけながら言う。次に学習者の国の白地図を配り、教師が学習者の名前を呼んで「〜さんの町はどこですか」と聞いて印をつけさせ、「ベトナムの真ん中です」と答えさせる。板書は「[町]は [国]の [北・南・東・西・真ん中]です」の枠にする。
板書案
[町]は [国]の [北・南・東・西・真ん中]です
チェンマイは タイの 北です。
〔図〕国の白地図に 東西南北の矢印(右=東・左=西で固定)
〔赤〕の 〔青〕北・南・東・西・真ん中
場面と発話(自作)
- 日本人の友達に、ふるさとの町の名前を言ったら「どこ?」という顔をされた。チェンマイです。タイの北です。
- ホームステイ先の家族と世界地図を見ながら、自分の町を指す。わたしの町はここです。ネパールの西です。
- アルバイト先の店長に、ふるさとが国のどこかを聞かれる。ペナンです。マレーシアの北です。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、教師が日本や学習者の国の地図で都市を指し、「〜は〜の北です」を言わせる。慣れたら方角の矢印カードだけを見せて方角の言葉を速く言わせ、最後にペアで自分の町を地図で見せながら「ふるさとはどこですか」「〜です。〜の〜です」をやり取りさせる。
- 口頭教師が日本の地図の都市を指し、全体で「札幌は日本の北です」と言わせる。キューは①地図の都市を指す ②方角の矢印カードだけを見せる(「北」「西」を速く) ③都市の名前だけを言う、の3種。全体で2〜3回、そのあと個人を指名して1人1都市ずつ。
- ペア情報差で行う。A には都市に印のついた国の地図、B には白地図を渡し、B が「〜はどこですか」と聞き、A が「〜の北です」と答え、B が白地図に印をつける。3都市で役を交替し、最後に地図を重ねて印が合っているか確かめる。
- 産出「ふるさと地図当て」。一人ずつ自分の町の名前だけを言い、ほかの学習者が「どこですか」と聞く。本人は「[国]の[方角]です」と答え、黒板の白地図に印をつける。教師は「の」の前後の順(国が先)と、東・西の取り違えだけを見て、その場で地図を指して直す。
つまずきと手当て
- 「*北のタイです」と順序を逆にする。第1課の「NのN」と同じく、前が広い場所、後ろがその中の位置だと、地図の上で国を囲んでから中の位置を指して見せる
- 「東(ひがし)」と「西(にし)」を取り違える。黒板の地図の右に「東」、左に「西」を固定して書き、毎回そこを指して言わせる
- 「*タイの北にです」と「に」を入れる。この課の答えは「〜の北です」で終わる名詞文だと、第1課の「〜はNです」の枠に重ねて見せる
既習の文型との違い
- NのN(第1課)第1課の「日本語学校の学生」は所属を表す「の」でしたが、ここでは「タイの北」のように、広い場所の中の位置を表します。形は同じ「NのN」なので、前に大きいもの、後ろにその一部、という順は共通だと見せると覚えやすくなります。混ぜると「*北のタイです」のように順が逆になります。
関連する文型
学習項目 2 [場所]から[場所]までどのくらいですか/〜時間
意味・はたらき
二つの場所のあいだにかかる時間を聞き、「〜時間です」と答えます。第3課の「[時間]から[時間]まで」の「から・まで」を、ここでは場所に使います。「どのくらい」は量や長さを聞く言葉で、ここでは時間の長さを聞いています。「〜時(じ)」は時刻、「〜時間(じかん)」は長さだと区別させるのが大事です。
接続
[場所]+から+[場所]+まで+どのくらいですか/数字+時間(〜分)+です
形
ハノイから東京までどのくらいですか6時間です2時間半です40分です
導入
- 時計の針を回して長さを見せる第3課の時計の模型で、教師が針を9時から12時まで回しながら「9時から12時まで、3時間です」と言い、「〜時」は針の位置、「〜時間」は針が動いた長さだと見せる。次に世界地図で学習者の国の都市と東京を指で結び、「ハノイから東京までどのくらいですか」と聞いて「6時間です」を引き出す。板書は「[場所]から [場所]まで どのくらいですか」「〜時間です」の2行にする。
板書案
[場所]から [場所]まで どのくらいですか
——[数]時間です。/[数]分です。
ソウルから 東京まで どのくらいですか。——2時間半です。
〔赤〕〜時=時刻(点) 〔青〕〜時間=長さ(線)
〔赤〕4時間(よじかん)・7時間(ななじかん)・9時間(くじかん)
場面と発話(自作)
- 日本人の友達に、国に帰るのにどのくらいかかるか聞かれる。マニラから東京までどのくらいですか。——4時間です。
- 引っ越したばかりの寮で、学校までの時間を寮の先輩に聞く。寮から学校までどのくらいですか。——20分です。
- 週末に出かける前に、日本人の友達に駅から海までの時間を聞く。駅から海までどのくらいですか。——バスで30分です。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、まず1〜10時間の数え方を言わせ、読みの変わる「4時間(よじかん)」「7時間(ななじかん)」「9時間(くじかん)」を多めに出す。次に二つの都市と時間を書いたカードを見せて「〜から〜までどのくらいですか」「〜時間です」をペアで言わせ、最後に自分のふるさとから東京までの時間で答えさせる。
- 口頭キューは①時計の模型で針を動かす(9時→12時で「3時間です」)②二つの都市と時間を書いたカード(「ハノイ/東京/6」)③数字だけのカード(4・7・9 を多めに)。全体で数え方を言ってから、カードを見せて個人に「〜から〜までどのくらいですか」「〜時間です」の両方を言わせる。
- ペアA には都市から東京までの時間が書いてある表、B には都市の名前だけの表を渡す。B が聞き、A が答え、B が表に書き込む。半分終わったら表を交換して役を替える。最後に二人の表を見比べる。
- 産出「ふるさとまでの道のりカード」。自分の家から空港まで、空港から東京まで、の二つの区間を「〜で〜時間です」まで含めてカードに書き、隣の人に話す。教師は「〜時」と「〜時間」の取り違えと、4・7・9 の読みだけを見る。
つまずきと手当て
- 「*6時です」と長さに「時」を使う。時計の模型で、針の位置(〜時)と針が動いた長さ(〜時間)を毎回並べて言わせる
- 「*よんじかん」「*きゅうじかん」と読む。第3課の「4時(よじ)・9時(くじ)」と同じ読みだと思い出させる
- 「ハノイまで東京から」と、から・までの順番がぶれる。誤りではないが、この課は「〜から〜まで」の順に固定して練習する
- かかる長さを聞くのに「*何時ですか」と、第3課の時刻の質問を使う。時刻は「何時」、長さは「どのくらい」と、時計の模型で針の位置と動いた長さを指し分けて確かめる
既習の文型との違い
- [時間]から[時間]までです(第3課)第3課の「から・まで」は時刻の始まりと終わりで、ここでは同じ「から・まで」を場所に使います。助詞は変わらず、前に来る語が時刻から場所に替わるだけだと見せます。ただし答えは時刻(〜時)ではなく長さ(〜時間)になるので、「*6時です」が出やすくなります。
- 今、何時ですか(時間の言い方)(第3課)「何時ですか」は時計の針の位置を聞き、「どのくらいですか」は針が動いた長さを聞きます。かかる時間を聞くのに「*何時ですか」と言う誤りは、この二つが混ざったものです。時計の模型で針を指すか、針の動きを指でなぞるかで区別させます。
関連する文型
学習項目 3 [交通手段]で
意味・はたらき
「で」を乗り物の後ろにつけて、何を使って移動するかを言います。第2課の「[言語]で(日本語で)」と同じく、手段を表す「で」です。日本までの時間を言うときに「飛行機で5時間です」のように時間とセットで使うほか、第3課の「〜へ行きます」と組み合わせて「バスで学校へ行きます」とも言えます。格助詞「で」の用法で言えば「手段・方法」にあたり、第3課の動作の場所の「で」とは同じ形で働きが違います。
接続
[乗り物]+で(+時間です/〜へ行きます)
形
飛行機で5時間です電車で学校へ行きますバスで30分です自転車で行きます
導入
- 乗り物の絵カードを地図に置く飛行機・新幹線・電車・バス・タクシー・自転車の絵カードを見せて名前を確かめる。教師が世界地図の上に飛行機のカードを置いて「ハノイから東京まで、飛行機で6時間です」、町の地図の上にバスのカードを置いて「家から学校まで、バスで20分です」と言う。板書は「[乗り物]で [〜時間]です」「[乗り物]で [場所]へ 行きます」にし、「で」を赤くする。
板書案
[乗り物]〔赤〕で [〜時間]です
[乗り物]〔赤〕で [場所]へ 行きます
バスで 学校へ 行きます。
〔絵〕乗り物カードの下に「で」の札を貼る 〔注〕「歩いて」は別の札
場面と発話(自作)
- 学校の先生に、毎朝どうやって学校に来るか聞かれる。電車で来ます。家から学校まで電車で40分です。
- 日本人の友達に、国から日本までの行き方を話す。バンコクから東京まで飛行機で6時間です。
- 寮の先輩に、空港から寮まで何で行くか聞かれる。電車で行きます。1時間です。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、乗り物の絵カードと時間のカードを組み合わせて「〜で〜時間です」を言わせ、次に場所のカードを足して「〜で〜へ行きます」に広げる。最後に ST1 のやり取りの最後に「何で行きますか」の代わりに「バスで行きますか」と聞き、「いいえ、〜で行きます」と答える形を入れる。
- 口頭キューは①乗り物の絵カード(飛行機・電車・バス・タクシー・自転車)②乗り物+時間のカード ③乗り物+場所のカード。①で「〜で行きます」、②で「〜で〜分です」、③で「〜で〜へ行きます」と、文を少しずつ長くしながら全体→個人の順に言わせる。
- ペア「いつもの通学調べ」。A が「学校へバスで行きますか」と乗り物を挙げて聞き、B は「はい、〜で行きます」か「いいえ、〜で行きます。〜分です」と答える。A は表に乗り物と時間を書く。3人分を聞いたら役を替える。
- 産出「通学ルート紹介」。自分の家から学校(または職場)までを「家から駅まで〜で〜分です。駅から学校まで〜で〜分です」の2〜3文で話す。歩く区間は「歩いて」を一言だけ使ってよい。教師は「で」が「に」「を」になっていないかを見る。
つまずきと手当て
- 「*飛行機に東京へ行きます」「*バスを行きます」と助詞を取り違える。乗り物の後ろは「で」と、絵カードの下に「で」のカードを貼りつけて見せる
- 「*歩くで」「*足で行きます」と、歩くことにも「で」を使う。「歩いて」は形が違うので、この課では言葉として一つだけ教え、乗り物のカードとは別に置く
- 手段を聞くのに「何で」を使うと、「なにで」と「なんで(どうして)」で聞き手が迷うことがある。この課では「バスで行きますか」のように乗り物を挙げて聞く形を先に練習する
既習の文型との違い
- [言語]で(第2課)「日本語で話します」の「で」も、ここの「バスで行きます」の「で」も、何を使ってするかを表す同じ働きです。第2課の板書を横に貼り、言葉も乗り物も「使うもの」だと一つにまとめると、新しい助詞を覚える負担が減ります。
- [場所]で(第3課)「図書館で勉強します」の「で」は動作の場所で、乗り物の「で」とは働きが違います。「電車で本を読みます」の「で」はふつう場所(電車の中)と読まれ、乗り物の「で」と形が同じで紛れやすいので、この課では乗り物の「で」を「行きます」「〜時間です」と一緒に使う形に絞ります。
関連する文型
ST2 どんなところ?
できること自分の町がどんなところか、町の様子や名所を挙げて話し、相手の町についても聞ける。
場面
日本人の友達やホームステイ先の家族に、ふるさとの町の写真を見せながら話す場面です。教室では学習者に自分の町の写真を1〜2枚持ってこさせ(無ければ教師が用意した町の写真カードを使う)、写真を見せて説明し合います。
- 日本人の友達:ダナンはどんな町ですか。
- 留学生:きれいな町です。
- 日本人の友達:大きい町ですか。
- 留学生:いいえ、大きくないです。小さいですが、にぎやかです。
- 留学生:ダナンに有名な橋があります。そして、きれいな海もあります。
- 日本人の友達:そうですか。
学習項目 1 〜はAです
意味・はたらき
「AはBです」のBに形容詞を入れ、町や物の様子を言います。形容詞には「大きい・小さい・新しい」のように「い」で終わるイ形容詞と、「にぎやか・静か・きれい・有名」のように名詞の前で「な」がつくナ形容詞の2種類があります。肯定の文の形はどちらも「〜です」で同じですが、次の否定の形や名詞の前の形で違いが出るので、ここで2種類に分けて覚えさせます。この課では辞書の見出しの形に合わせて、ナ形容詞は「な」をつけない形(にぎやか・静か)で板書し、名詞の前に出たときだけ「な」がつく、と順に見せます。
接続
N+は+イA(〜い)+です/N+は+ナA+です
形
東京は大きいですこの町は新しいですハノイはにぎやかですこの公園は静かです
導入
- 町の写真を2枚比べる大きな都会と小さな村の写真を並べ、教師が「東京は大きいです」「この村は小さいです」と言う。続けて、人の多い市場と人のいない公園の写真で「この市場はにぎやかです」「この公園は静かです」と言う。板書は左にイ形容詞(大きい・小さい・新しい・古い)、右にナ形容詞(にぎやか・静か・きれい・有名)の2列を作り、どちらも「〜は [ ]です」の枠に入ることを見せる。
板書案
〔左〕イA:大きい・小さい・新しい・古い
〔右〕ナA:にぎやか・静か・きれい・有名
[N]は [A]です
東京は 大きいです。/この公園は 静かです。
〔赤〕きれい・有名=ナA(「い」で終わるが、ナの列)
場面と発話(自作)
- ホームステイ先の家族に、ふるさとの町の写真を見せる。わたしの町は小さいです。静かです。
- 日本に来て初めて東京の駅に行き、日本人の友達に感想を言う。東京駅は大きいです。
- 新しい寮に引っ越した日、日本人の友達に寮の感想を言う。この寮は新しいです。静かです。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、町や建物の写真カードを見せて「〜はAです」を言わせ、言った形容詞を黒板のイ・ナの2列のどちらかに学習者自身に貼らせる。最後に自分の町の写真を見せながら、形容詞を一つ使って町の様子を言わせる。
- 口頭キューは①町や建物の写真(都会・村・市場・公園・古い寺)②反対の組のカード(大きい⇔小さい、新しい⇔古い、にぎやか⇔静か)③教師が言う形容詞。①②で「〜は〜です」を全体→個人で言わせ、③では学習者に黒板のイ・ナどちらの列の語かを指させてから文にさせる。
- ペア写真カード6枚を二人の前に並べ、A が1枚を心の中で選んで「〜は〜です」と2文言い、B がどの写真かを当てる。当たったら交替。形容詞が足りないときは黒板の2列から選ばせる。
- 産出「ふるさと写真ひとこと」。自分の町の写真(無ければ教師の写真カード)を見せて、形容詞を二つ使って「わたしの町は〜です。〜です」と言う。教師は「*大きいだです」のような重ね方と、言った語がイ・ナどちらの列かを本人に言わせて確かめる。
つまずきと手当て
- 「きれい」「有名」を「い」で終わるのでイ形容詞だと思い込む。2列の板書で「きれい」「有名」をナ形容詞の列に赤で書き、次の否定の練習で特に確かめる
- 「*東京は大きいだです」「*ハノイはにぎやかだです」と「だ」と「です」を重ねる。「です」の前は形容詞だけと、枠の板書で見せる
- 「*東京は大きいの町」のように、文の終わりと名詞の前の形を混ぜる。文の終わりは「〜です」で、名詞の前の形は次の項目で別に練習すると分けて伝える
既習の文型との違い
- 〜はNです(第1課)第1課の「わたしは学生です」の名詞の場所に形容詞が入っただけで、文の枠は同じです。ただし否定にすると、名詞とナ形容詞は「じゃありません」、イ形容詞だけ「〜くないです」と分かれます。ここで2列に分けておかないと、次の項目で「*学生くないです」「*大きいじゃありません」が出ます。
関連する文型
学習項目 2 イAくないです/ナAじゃありません活用
意味・はたらき
形容詞の否定の形です。イ形容詞は最後の「い」を「くない」に変えて「〜くないです」、ナ形容詞は名詞と同じく「〜じゃありません」です。相手の「〜ですか」に「いいえ」で答えるときや、ふるさとの町が大きくない、有名じゃない、と正直に伝えるときに使います。文法の用語では活用の一つで、イ形容詞は語の終わりが変わり、ナ形容詞は名詞と同じく後ろにつく形が変わる、という違いとしてまとめられます。
接続
イA:〜い → 〜くないです/ナA:〜 → 〜じゃありません
形
大きい → 大きくないですいい → よくないです静か → 静かじゃありませんきれい → きれいじゃありません
導入
- 「〜ですか」に首を振る教師が小さな村の写真を見せて「この村は大きいですか」と聞き、首を振らせてから「いいえ、大きくないです」と答えの形を言ってみせる。人のいない公園の写真では「にぎやかですか」「いいえ、にぎやかじゃありません」。板書のイ・ナの2列の横に否定の列を足し、イ形容詞は「い」を消して「くない」を書き足す動作を、ナ形容詞は第1課の「Nじゃありません」と同じだと線で結んで見せる。
板書案
イA:大き〔赤〕い → 大き〔赤〕くないです
ナA:静か → 静か〔青〕じゃありません
〔赤で囲む〕いい → よくないです
この村は 大きくないです。/この公園は にぎやかじゃありません。
場面と発話(自作)
- 日本人の友達に「大きい町?」と聞かれ、違うと答える。いいえ、大きくないです。小さい町です。
- ホームステイ先の家族に、ふるさとが観光地か聞かれる。いいえ、有名じゃありません。
- 日本人の友達に、ふるさとの料理は高いかと聞かれる。いいえ、高くないです。安いです。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、教師が形容詞を言い、学習者が否定の形にする代入を速く回す(イとナを混ぜる、「いい」「きれい」「有名」を多めに)。次に写真カードを見せて「〜はAですか」と聞き、写真と合っていれば「はい」、違えば「いいえ、〜くないです/〜じゃありません」と答えさせる。
- 口頭キューは①教師が言う形容詞(イとナを混ぜ、「いい・きれい・有名」を多めに)②写真カードと「〜ですか」の質問 ③首を振る動作。①で否定の形だけを速く、②③で「いいえ、〜くないです」の文で答えさせる。全体で言ってから、列ごとに当てていく。
- ペア「はい・いいえ当て」。A は写真カードを伏せて持ち、B が「大きいですか」「にぎやかですか」と3回まで質問する。A は写真を見て「はい、〜です」か「いいえ、〜くないです/〜じゃありません」と答え、B は何の写真か当てる。当たったら交替。
- 産出「ふるさとの本当のところ」。自分の町について、否定の文を二つと肯定の文を一つ言う(例: 大きくないです。有名じゃありません。きれいです)。教師はナ形容詞に「くない」がついていないか、「いい」が「よくない」になっているかだけを見る。
つまずきと手当て
- 「*きれくないです」「*有名くないです」と、ナ形容詞に「くない」をつける。2列の板書のどちらの列の言葉かを先に言わせてから否定にする
- 「*いくないです」と言う。「いい」の否定は「よくないです」だけ形が変わると、板書で赤く囲む
- 「*大きいじゃありません」「*大きいくないです」と、イ形容詞の「い」を残す。「い」を消してから「くない」を書く動作をくり返し見せる
- 「大きくありません」「静かではありません」という言い方も誤りではないが、この課は「〜くないです」「〜じゃありません」にそろえて練習する
既習の文型との違い
- Nですか/はい、(〜は)Nです/いいえ、(〜は)Nじゃありません(第1課)ナ形容詞の否定は、第1課の名詞の否定と同じ「じゃありません」なので、新しく覚えるのはイ形容詞の「〜くないです」だけです。第1課の板書の横に並べ、ナの列を名詞と線で結ぶと負担が見えます。混ぜると「*きれくないです」「*大きいじゃありません」になります。
関連する文型
学習項目 3 〜はA+Nです
意味・はたらき
形容詞を名詞の前に置いて、その名詞がどんなものかを言います。イ形容詞はそのまま(大きい町)、ナ形容詞は「な」をつけます(にぎやかな町)。「ハノイはにぎやかです」よりも「ハノイはにぎやかな町です」のほうが、何について話しているかがはっきりするので、ふるさとを紹介する文によく使います。文法の用語では連体修飾の一番簡単な形で、第13課の「[名詞修飾]」で動詞を名詞の前に置く形の土台になります。
接続
イA(〜い)+N/ナA+な+N
形
大きい町です新しい駅ですにぎやかな町です有名なお寺です
導入
- 写真の下に名前の札をつける町・駅・お寺の写真を貼り、教師が「ここは町です」と言ってから、「大きい町です」「有名なお寺です」と形容詞を足して言い直す。板書は「[イA]+N」「[ナA]な+N」の2行にし、ナ形容詞の「な」を赤くする。ST2 の前の項目の2列の板書を残しておき、ナの列の言葉にだけ「な」がつくことを見せる。
板書案
[イA]〜い + N
[ナA]〔赤〕な + N
大きい 町です。/にぎやか〔赤〕な 町です。
〔表〕N の N/ナA な N/イA い N(何もつけない)
場面と発話(自作)
- 日本人の友達に、ふるさとを一言で紹介する。わたしの町はにぎやかな町です。
- 観光の写真を見せながら、町の名所を説明する。これは古いお寺です。有名なお寺です。
- 日本人の友達に、ふるさとの駅の写真を見せる。ここは新しい駅です。きれいな駅です。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、形容詞のカードと名詞のカード(町・駅・お寺・公園・海・山)を1枚ずつ引いて「〜なN/〜いN」を言わせる。慣れたら「〜はA+Nです」の文にし、自分の町の写真で「〜はAなNです」と言わせる。
- 口頭キューは①形容詞カードと名詞カード(町・駅・お寺・公園・海・山)を1枚ずつ引く ②写真を見せて「ここは町です」と言い、学習者が形容詞を足して言い直す ③教師が「にぎやか」「大きい」と言い、学習者が「〜な町」「〜い町」と返す。全体→個人の順。
- ペア「名所カード合わせ」。A は名所の写真カード、B は「古いお寺」「新しい駅」のような名札カードを持つ。A が写真を見せずに「〜は〜な〜です」と言い、B が合う名札を出す。5枚で役を替える。
- 産出「ふるさとの一言キャッチコピー」。自分の町を「〜は〜な町です」または「〜は〜い町です」の一文にし、名所を一つ「〜は有名な〜です」で足して、紙に書いて掲示する。教師は「な」の有無と「の」の誤りを見る。
つまずきと手当て
- 「*にぎやか町」と「な」を落とす。ナ形容詞の列の言葉は名詞の前で「な」が要ると、赤い「な」を指して確かめる
- 「*大きいな町」と、イ形容詞にも「な」をつける。2列の板書で、イの列には「な」の場所が無いことを見せる
- 「*有名の町」と「の」を使う。第1課の「NのN」の「の」は名詞と名詞のあいだで、形容詞と名詞のあいだには入らないと区別する
既習の文型との違い
- NのN(第1課)名詞の前に置くとき、名詞は「の」、ナ形容詞は「な」、イ形容詞は何もつけずに続けます。第1課の「日本語の先生」と並べて3行の表にすると、「*有名の町」「*日本な料理」「*大きいな町」の3つの誤りが一度に見えます。
関連する文型
学習項目 4 どんなN
意味・はたらき
「どんな」は名詞の前について、その名詞の様子や性質を聞きます。「どんな町ですか」と聞かれたら、「にぎやかな町です」のように前の項目の「A+N」で答えます。相手のふるさとについて話を広げる質問として使います。文法の用語では、名詞の性質を聞く連体の疑問詞で、後ろに必ず名詞が来ます。
接続
どんな+N+ですか/答えは A+N+です
形
どんな町ですかにぎやかな町ですどんな料理ですか
導入
- 写真を隠して聞く町の写真を裏返して黒板に貼り、教師が「わたしの町はどんな町ですか」と聞いて学習者に当てさせる(「大きい町ですか」「にぎやかな町ですか」)。表にして「静かな町です」と答える。板書は「どんな N ですか」「[A]N です」の2行にし、「どんな」の場所に形容詞が入ることを重ねて見せる。
板書案
どんな [N]ですか
——[A] [N]です。
チェンマイは どんな 町ですか。——静かな 町です。
〔表〕どこ→場所 何→もの どんな→ようす
場面と発話(自作)
- 交流会で、相手のふるさとについてもっと知りたいとき。チェンマイはどんな町ですか。——きれいな町です。
- 日本人の友達に、国の料理を聞く。どんな料理ですか。——辛い料理です。
- アルバイト先で、店長が休みに行く町の名前を言った。どんな町ですか。——古い町です。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、町・料理・お寺などの写真を見せて「どんなNですか」を学習者に聞かせ、別の学習者が「A+Nです」で答える。最後にペアで相手のふるさとについて「どんな町ですか」と聞き、答えを一つメモさせる。
- 口頭キューは①伏せた写真(教師の町・料理・お寺)②教師が答えだけを言う逆のキュー(「にぎやかな町です」→学習者が「どんな町ですか」)③名詞カード(町・料理・お寺・公園)。①で教師に質問させ、②で質問の形を作らせ、③で全体→個人に「どんな〜ですか」を言わせる。
- ペア「インタビューメモ」。A が B のふるさとについて「どんな町ですか」「どんな料理がありますか」と2つ聞き、B は「〜な町です」「〜い料理があります」で答える。A は答えをメモし、交替する。
- 産出「わたしの町クイズ」。一人が自分の町を「〜な町です。〜い料理があります。〜があります」の3つのヒントで話し、ほかの学習者は「どんな〜ですか」で一つ質問してから町の名前を当てる。教師は「どんな」のあとに名詞が来ているかと、答えに形容詞があるかを見る。
つまずきと手当て
- 「*どんなですか」と名詞を落とす。「どんな」のあとには必ず名詞が来ると、カードを「どんな」と「町」の2枚に分けて並べる
- 「*どこな町ですか」「*何な町ですか」と疑問詞を混ぜる。場所を聞く「どこ」、物を聞く「何」、様子を聞く「どんな」を、それぞれの答えと並べて板書する
- 「どんな町ですか」に「ダナンです」と町の名前で答える。文は正しいが、質問に合っていない。答えには形容詞が要ると、答えの枠を「[A]町です」と板書する
既習の文型との違い
- 何のN(第2課)「何の本ですか」は種類を聞き、「日本語の本です」と名詞で答えます。「どんな本ですか」はようすを聞き、この課では「新しい本です」のように形容詞で答える形で練習します。疑問詞の後ろに名詞が来る点は同じなので、答えの形の違いを並べて見せます。
- どこのN(第2課)「どこの料理ですか」は国や場所(タイの料理です)を聞き、「どんな料理ですか」は味やようす(辛い料理です)を聞きます。料理の写真一枚で両方を聞いてみせると違いが分かります。
関連する文型
学習項目 5 [場所]に〜があります
意味・はたらき
ある場所に何があるかを言う文です。場所に「に」、ある物に「が」をつけ、「あります」で終えます。ふるさとの名所(海・山・お寺・市場など)を挙げて町の紹介を具体的にするのに使います。この課では物や場所の名前だけを扱い、人や動物の「います」は第7課以降に回します。
接続
[場所]+に+N+が+あります/ありません
形
ダナンに有名な橋がありますわたしの町に大きい市場がありますわたしの町に海はありません
導入
- 町の地図に名所の絵を貼る教師が自分のふるさとの簡単な地図を黒板に描き、海・お寺・市場の絵を貼りながら「わたしの町に海があります」「大きい市場があります」と言う。学習者に「〜さんの町に何がありますか」と聞いて答えさせる。板書は「[場所]に [N]が あります」にし、「に」と「が」を色分けする。
板書案
[場所]〔青〕に [N]〔赤〕が あります
わたしの町に 大きい市場が あります。
わたしの町に 海は ありません。
〔絵〕町の地図に 海・山・お寺・市場の絵を貼る
場面と発話(自作)
- 日本人の友達に、ふるさとの名所を紹介する。わたしの町に有名なお寺があります。
- ホームステイ先の家族に、ふるさとに海があるか聞かれる。いいえ、わたしの町に海はありません。山があります。
- 日本人の友達に、ふるさとに大きい店があるか聞かれる。はい、駅の近くに大きいデパートがあります。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、町の地図に名所の絵を貼っては外しながら「〜に〜があります」を言わせ、絵を外した場所で「〜はありません」も言わせる。次に ST2 の前の項目の「A+N」と組み合わせて「〜に有名な〜があります」に広げ、最後に自分の町の名所を二つ挙げさせる。
- 口頭キューは①町の地図に名所の絵を貼る(貼ったら「あります」、外したら「ありません」)②町の名前カード+名所の絵カード ③「〜さんの町に何がありますか」という教師の質問。全体で文を言ってから、個人に自分の町で答えさせる。
- ペア情報差。A と B に、名所の絵が3つだけ違う町の地図を配る。見せ合わずに「〜に〜がありますか」「はい、あります/いいえ、ありません」で聞き合い、違いを3つ見つける。
- 産出「ふるさとの名所ベスト2」。自分の町の名所を二つ、「わたしの町に〜な〜があります」の文で言い、写真か簡単な絵を見せる。教師は場所の「に」が「で」になっていないか、ある物に「が」がついているかを見る。
つまずきと手当て
- 「*ダナンで橋があります」と場所に「で」を使う。第3課の「[場所]で」は何かをする場所、「あります」の場所は「に」と、動作の絵と名所の絵を並べて区別する
- 「*橋をあります」と、ある物に「を」をつける。この文の形では「が」に固定して練習する(「橋はあります」は対比の「は」で言える文で、「ありません」のときは「は」になることが多いと、答えの例で一度だけ見せる)
- 物にも「*お寺がいます」と「います」を使う。この課は物や場所だけなので「あります」に統一する
既習の文型との違い
- [場所]で(第3課)第3課の「図書館で勉強します」の「で」は何かをする場所で、「あります」の場所は「に」です。学習者は場所なら「で」と覚えていることが多く、「*町で海があります」が出ます。動作の絵(食べる・勉強する)と名所の絵を並べ、動作なら「で」、あるなら「に」と分けます。
関連する文型
学習項目 6 そして
意味・はたらき
二つの文をつないで、前の文に同じ方向のことを付け足します。「ダナンはきれいです。そして、にぎやかです」のように、町のよいところを二つ続けて言うときに使います。前の文と反対のことをつなぐときは、次の項目の「〜が、〜」を使います。文法の用語では、前の文に後ろの文を付け加える接続詞(添加・累加)で、文と文の結束を作る語の一つです。
接続
文。+そして、+文。
形
ダナンはきれいです。そして、にぎやかです海があります。そして、山もあります
導入
- よいところを二つ言う教師がふるさとの写真を見せて「わたしの町はきれいです」と言い、もう1枚見せて「そして、静かです」と付け足す。板書は「文。そして、文。」にし、二つの文の上に同じ向きの矢印を描いて、同じ方向のことを付け足すつなぎ方だと見せる。
板書案
[文]。そして、[文]。
〔→ →〕同じ向きの矢印
わたしの町は 静かです。そして、きれいです。
〔表〕名詞と名詞=と 文と文=そして
場面と発話(自作)
- 日本人の友達に、ふるさとのよいところを話す。わたしの町は静かです。そして、きれいです。
- 国の料理を紹介する。フォーはおいしいです。そして、安いです。
- アルバイト先の店長に、ふるさとの町のことを聞かれる。わたしの町は古いです。そして、有名です。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、教師が一文言い、学習者が「そして、〜」で同じ方向の文を足す。最後に自分の町について「〜は〜です。そして、〜」の2文を言わせる。
- 口頭キューは①教師が一文言う(「わたしの町は静かです」)②よいところの写真2枚 ③同じ向きの矢印カード。①で学習者が「そして、〜」で同じ方向の文を足し、②で2文を続けて言わせる。全体→個人。
- ペア「いいところリレー」。A がふるさとについて一文言い、B が「そして、〜」で一文足す。次は B が新しい文を言い、A が足す。3往復したら相手を替える。
- 産出「ふるさと推薦文」。自分の町のよいところを「〜は〜です。そして、〜」の2文で紙に書き、隣の人と読み合う。教師は同じ向きのことをつないでいるかと、名詞を「そして」でつないでいないかを見る。
つまずきと手当て
- 「わたしの町は小さいです。そして、にぎやかです」と、反対の印象の文をつなぐ。言えなくはないが、反対のことは「〜が、〜」でつなぐほうが自然だと、矢印の向きで見せる
- 「*海そして山があります」と、名詞をつなぐのに使う。名詞を並べるのは第1課の「NとN」、文と文をつなぐのが「そして」と分ける
- 一つの紹介の中で、どの文の頭にも「そして」をつけて続けすぎる。誤りではないが聞きにくいので、この課では「そして」は紹介の中で一回、と決めて練習する
既習の文型との違い
- NとN(第1課)「海と山があります」のように名詞を並べるのは第1課の「と」、文と文をつなぐのが「そして」です。混ぜると「*海そして山があります」になります。黒板に「名詞+と+名詞」「文。そして、文。」を上下に並べて見せます。
関連する文型
学習項目 7 〜が、〜
意味・はたらき
文の後ろに「が」をつけて、後ろに反対の内容や違う面を続けます。「小さいですが、にぎやかです」のように、よくない点とよい点を一文で言うと、紹介に正直さが出ます。主語につく「が」とは働きが違い、「です」「ます」の後ろについて文をつなぎます。文法の用語では逆接の接続助詞で、二つの文を一つの複文にします。
接続
文(〜です/〜ます)+が、+文
形
小さいですが、にぎやかです有名じゃありませんが、きれいです冬は寒いですが、雪は降りません
導入
- よい点とよくない点を並べる教師がふるさとの写真を見せて「わたしの町は小さいです」と言い、少し残念そうな顔をしてから、にっこりして「でも…」と言いかけ、「小さいですが、きれいです」と言い直す。板書は「[文]が、[文]」にし、二つの文の上に反対の向きの矢印を描いて「そして」の矢印と並べる。
板書案
[文]です〔赤〕が、[文]です。
小さいですが、にぎやかです。
〔→ ←〕反対の向きの矢印(「そして」の → → と並べる)
〔注〕この「が」は「です」のあと(「Nが あります」の が とは場所が違う)
場面と発話(自作)
- 日本人の友達に、ふるさとは大きい町かと聞かれる。いいえ、大きくないです。小さいですが、にぎやかです。
- 国の料理を勧めながら、正直に言う。辛いですが、おいしいです。
- ホームステイ先の家族に、日本の冬の感想を言う。寒いですが、きれいです。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、反対の印象の形容詞を2枚組みにしたカード(小さい/にぎやか、古い/きれい、辛い/おいしい)を見せて「〜ですが、〜です」を言わせる。次に「そして」と「〜が」のどちらでつなぐかを学習者に選ばせ、最後に自分の町を「〜が、〜」で一文言わせる。
- 口頭キューは①反対の印象の2枚組カード(小さい/にぎやか、古い/きれい、辛い/おいしい)②教師が前半だけ言う(「わたしの町は小さいですが、…」)③矢印カード(同じ向きか反対か)。①で全文、②で後半を学習者が補い、③で「そして」か「が」かを選んで言わせる。
- ペア「いいえ、〜ですが」のやり取り。A が「〜は大きいですか」のように聞き、B は「いいえ、大きくないです。小さいですが、〜です」と、否定のあとに「〜が、〜」でよい点を足して答える。3問で交替。
- 産出「ふるさと正直紹介」。自分の町のよくない点とよい点を一つずつ選び、「〜ですが、〜です」の一文にしてクラスで言う。教師は「が」の前の「です」と、同じ向きのことを「が」でつないでいないかを見る。
つまずきと手当て
- 「小さいが、にぎやかです」と前だけ「です」を落とす。文法の誤りではないが、ふつうの形とていねいな形が混ざる。この課ではていねいな話し方なので、「が」の前も「〜です」にそろえる
- 同じ方向のことを「きれいですが、静かです」とつなぐ。反対の向きのときだけ「が」と、矢印の板書で確かめる
- 主語の「が」と混同して、「が」の位置を誤る(「*町がですが」)。この「が」は文の終わりの「です」のあとにつくと、枠の板書で位置を固定する
既習の文型との違い
- そして(第4課)「そして」は同じ向きのことを足し、「〜が、〜」は反対の向きのことをつなぎます。形も違い、「そして」は二つの文の間に立つ語、「が」は前の文の終わりにつきます。矢印の向きのカードで選ばせると、使い分けが目で分かります。
- [場所]に〜があります(第4課)「海があります」の「が」はある物を示す助詞で名詞につき、「小さいですが」の「が」は文の終わりの「です」につきます。同じ音でも位置が違うので、板書で「N+が」と「です+が」を色を変えて書き分けます。
関連する文型
ST3 季節・料理
できることふるさとの季節ごとの天気や料理の味を話し、相手に聞いたり相手の話に気持ちを合わせて返したりできる。
場面
食堂やパーティーで、日本人の友達とふるさとの天気や食べ物の話をする場面です。教室では季節の絵カードと、学習者の国の料理の写真を用意し、天気と料理の話を一続きにして聞き合います。
- 日本人の友達:ダナンは夏、暑いですか。
- 留学生:はい、とても暑いです。冬は少し寒いですが、雪は降りません。
- 日本人の友達:いいですね。ベトナムの料理はどうですか。
- 留学生:おいしいです。あまり辛くないです。
- 日本人の友達:そうですか。東京の冬はどうですか。
- 留学生:とても寒いです。
- 日本人の友達:寒いですね。
学習項目 1 〜ね(共感)
意味・はたらき
文の終わりの「ね」で、相手と同じ気持ちや感じ方であることを表します。相手が「寒いです」と言ったときに「寒いですね」と返したり、一緒に食べた料理に「おいしいですね」と言ったりします。相手の話を受け止めて会話をやわらかくつなぐ働きがあり、ふるさとの話を聞いたあとの一言として使います。
接続
文(〜です)+ね
形
暑いですねおいしいですねいいですねきれいな町ですね
導入
- 同じものを見て一緒に言う教師が窓の外を見て(または暑い日の絵を見せて)「暑いですね」と言い、学習者にも「暑いですね」と返させる。次に学習者がふるさとの写真を見せたら、教師が「きれいな町ですね」と返す。板書は「〜です」と「〜ですね」を並べ、「ね」の横に二人が同じものを見ている簡単な絵を描く。
板書案
〜です → 〜です〔赤〕ね ↘
寒いですね。——そうですね。
〔絵〕二人が同じ窓の外を見ている
〔注〕「ね」は軽く下げる(「〜ですか ↗」と比べる)
場面と発話(自作)
- バス停で、近所の人と一緒にバスを待っている寒い朝。寒いですね。——そうですね。
- 日本人の友達が、ふるさとの海の写真を見せてくれた。きれいな海ですね。
- 日本人の友達と、駅前の店でラーメンを食べている。おいしいですね。——そうですね。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、教師が天気や料理の写真を見せて「〜です」と言い、学習者が「〜ですね」で返す。次にペアでふるさとの写真を見せ合い、聞き手は必ず「〜ですね」を一言返してから質問を続ける。
- 口頭キューは①天気や料理の写真(教師が「暑いです」と言う)②教師の「〜ですね」(学習者は「そうですね」)③音の上げ下げの手の動き。①で学習者が「〜ですね」で返し、②で返す一言を、③で下げる言い方を全体でくり返してから個人に。
- ペア「ひとこと返し」。A が写真を見せて「これはわたしの町の海です」と言い、B は必ず「きれいな海ですね」のように「ね」で返してから、「どんな町ですか」と一つ質問する。写真を替えて交替。
- 産出「写真見せ合い会」。全員が自分の写真を1枚持って教室を歩き、出会った相手と見せ合う。聞き手は「〜ですね」を必ず一言返す。教師は「ね」の音が上がって質問に聞こえていないか、自分しか知らないことにつけていないかを見る。
つまずきと手当て
- 自分しか知らないことにも「わたしの町は小さいですね」と「ね」をつけて、押しつけるように聞こえる(文としては言えるが、場面に合わない)。「ね」は相手も同じように感じていることに使うと、二人が同じものを見る絵で確かめる
- 「ね」を強く上げ調子にして、質問や念押しに聞こえる。共感の「ね」は軽く下げるように言う、と教師が何度か言ってみせる
- 相手の「〜ですね」に黙ってしまう。「そうですね」と返す一言をセットで練習する
既習の文型との違い
- Nですか/はい、(〜は)Nです/いいえ、(〜は)Nじゃありません(第1課)「〜ですか」は相手に答えを求めて上げて言い、「〜ですね」は相手と同じ気持ちだと伝えて軽く下げて言います。「ね」を上げると、確かめる質問のように聞こえます。同じ写真で「寒いですか↗」「寒いですね↘」を言い比べてみせます。
関連する文型
学習項目 2 〜は[春・○月・一年中……]、Aです
意味・はたらき
場所を話題にしてから、季節や月を置き、そのころの天気を形容詞で言う文です。「ダナンは夏、暑いです」「東京は1月、寒いです」のように、季節や月の言葉は助詞をつけずにそのまま入れます(「ダナンは夏は暑いです」「ダナンの夏は暑いです」も自然な言い方です)。「一年中」を使うと、季節によって変わらないことを言えます。「〜は」で場所を話題にしてから時期を言い添える文で、時期を表す語は助詞なしで後ろの形容詞にかかっています。
接続
[場所]+は+[季節・〜月・一年中]、+A+です
形
ダナンは夏、暑いです東京は1月、寒いですバンコクは一年中暑いですソウルは秋、涼しいです
導入
- 季節の絵を並べる春・夏・秋・冬の絵カードを並べ、暑い・寒い・暖かい・涼しいの言葉を絵と結ぶ。教師が「東京は夏、暑いです。冬、寒いです」と言いながら季節の絵を指し、次に「バンコクは一年中暑いです」と4枚全部を囲む。板書は「[場所]は [季節・〜月]、[A]です」にし、季節の言葉のあとに助詞が無いことを見せる。
板書案
[場所]は [季節・〜月・一年中]、[A]です
東京は 1月、寒いです。
バンコクは 一年中 暑いです。
〔×〕季節・月のあとに「に」を入れない
〔絵〕温度計:暑い・暖かい・涼しい・寒い
場面と発話(自作)
- 日本人の友達に、ふるさとの天気を聞かれる。わたしの町は一年中暑いです。
- 来年ふるさとに遊びに行きたいという友達に、いい季節を教える。チェンマイは12月、涼しいです。
- 日本人の友達に、ふるさとの春の天気を聞かれる。ソウルは4月、暖かいです。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、都市名カードと季節・月のカードを組み合わせて「〜は〜、〜です」を言わせる。次に ST3 の後ろの項目の「とても・少し」を足して言い、最後に自分のふるさとの季節を二つ言わせる。
- 口頭キューは①都市名カード+季節・月のカード ②温度計の絵の目盛り ③季節の絵4枚(全部を囲むと「一年中」)。①で全体→個人に「〜は〜、〜です」を言わせ、②で暑い・暖かい・涼しい・寒いを選ばせ、③で「一年中」を入れた文を言わせる。
- ペア「旅行相談」。A は B のふるさとに遊びに行きたい人の役で、「〜は〜月、寒いですか」と2つ聞く。B は「いいえ、〜月、暖かいです」のように答え、最後に「〜月がいいです」と一言勧める。交替する。
- 産出「ふるさとの一年カレンダー」。12か月の帯を配り、自分の町の季節と天気を書き込ませ、二つの季節を文にして発表する。教師は季節・月のあとの「に」と、暖かい/暑い・涼しい/寒いの選び方を見る。
つまずきと手当て
- 「ダナンは夏に暑いです」「1月に寒いです」と「に」を入れる。誤りとまでは言えないが、天気を言う文では不自然に聞こえる。第3課の「[時間]に」は何かをする時を言う形で、天気を言うこの文では季節や月の言葉をそのまま置くと分けて伝える
- 「暖かい」と「暑い」、「涼しい」と「寒い」の違いが分からない。季節の絵の上に温度計の絵を描き、気持ちのよい暖かさ・涼しさと、つらい暑さ・寒さを分けて見せる
- 「一年中」を「*いちねんちゅう」と読む。「じゅう」と読むことを、板書の上に小さく書いて確かめる
既習の文型との違い
- [時間]に(第3課)第3課の「7時に起きます」の「に」は、動作をする時を一点で示します。この課の「1月、寒いです」はその時期の様子を言う文で、季節や月の言葉をそのまま置いて練習します。第3課の癖で「*1月に寒いです」が出たら、動作の文か様子の文かを先に言わせます。
関連する文型
学習項目 3 とても・少し/あまり〜ない
意味・はたらき
形容詞の前について、程度を表します。「とても」は程度が大きいこと、「少し」は程度が小さいことを表し、どちらも肯定の文で使います。「あまり」は否定の形と一緒に使い、「あまり寒くないです」で、寒さの程度が大きくないことを表します。ふるさとの天気や料理の味を、もう少し正確に伝えるのに使います。
接続
とても/少し+A+です/あまり+イAくないです・ナAじゃありません
形
とても暑いです少し寒いですあまり辛くないですあまり有名じゃありません
導入
- 温度計の目盛りで見せる黒板に温度計を描き、教師が目盛りの高いところを指して「とても暑いです」、少し高いところで「少し暑いです」と言う。次に低いところを指して、首を振りながら「あまり暑くないです」と言う。板書は「とても +A です」「少し +A です」「あまり +A(否定)」の3行にし、「あまり」の行の否定の形を赤くする。
板書案
とても + A です
少し + A です
あまり + A〔赤〕くないです/〔赤〕じゃありません
〔絵〕温度計の目盛り・唐辛子の数(3本・1本・0本)
この料理は あまり 辛くないです。
場面と発話(自作)
- 日本人の友達に、ふるさとの冬は寒いか聞かれる。いいえ、あまり寒くないです。
- 辛いものが苦手な友達に、国の料理を勧める。この料理は少し辛いです。
- 日本人の友達に、ふるさとの夏は暑いか聞かれる。はい、とても暑いです。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、温度計や辛さの目盛り(唐辛子の数)の絵を見せて、「とても・少し・あまり〜ない」のどれを使うか学習者に選ばせて言わせる。次に「〜は〜ですか」の質問に、程度の言葉を入れて答えさせ、最後に自分のふるさとの天気と料理を程度の言葉つきで言わせる。
- 口頭キューは①温度計の目盛りを指す(高い→とても、少し高い→少し、低い→あまり〜ない)②唐辛子の数のカード(3本・1本・0本)③教師の「〜は〜ですか」という質問。①②で程度の語を選んで言わせ、③で「はい、とても〜です」「いいえ、あまり〜くないです」と答えさせる。全体→個人。
- ペア「辛さ当て」。A は唐辛子の数が書いてある料理カードを持ち、B が「辛いですか」と聞く。A は「とても辛いです/少し辛いです/あまり辛くないです」で答え、B が唐辛子の数を当てる。甘さ・すっぱさのカードでもくり返し、交替する。
- 産出「わたしの国の料理メニュー」。ふるさとの料理を一つ選び、名前と味を程度の語つきで2文書いて、教室のメニュー板に貼る。ほかの学習者はメニューを見て「〜はどうですか」と一つ聞く。教師は「あまり」のあとが否定になっているかを見る。
つまずきと手当て
- 「*あまり寒いです」と、「あまり」を肯定の形と使う。「あまり」のあとは否定の形と、3行の板書の赤い部分を指して確かめる
- 「*とても寒くないです」と、「とても」を否定と使う。この課では「とても」「少し」は肯定、「あまり」は否定と分けて練習する
- 「少し」を「ちょっと」と言い換えて使い分けに迷う。「ちょっと」は話し言葉でよく使うと一言添え、この課は「少し」で練習する
既習の文型との違い
- 何もVません(第3課)第3課の「何も食べません」と同じく、「あまり」も後ろに否定が来る形です。前に出た語が後ろの形を決める、という点をまとめて見せると、「*あまり寒いです」が減ります。ただし「何も」は全部を打ち消し、「あまり」は程度が大きくないことを言う、と意味の違いも添えます。
関連する文型
学習項目 4 〜はどうですか
意味・はたらき
相手に物や場所の印象・様子を聞く質問です。「日本の料理はどうですか」「東京の冬はどうですか」のように聞き、相手は形容詞で答えます。「どんなN」が名詞の性質を聞くのに対し、「どうですか」は相手の感じ方や評価を聞く言い方です。日本での生活の感想を聞かれたときに答えられるようにもしておきます。
接続
N+は+どうですか/答えは 〜はAです・Aです
形
日本の料理はどうですか東京の冬はどうですかおいしいですとても寒いです
導入
- 日本の食べ物を見せて感想を聞く教師がすし・ラーメン・納豆などの写真を順に見せ、学習者に「すしはどうですか」と聞いて「おいしいです」「少し…」を引き出す。答えに「どんな料理ですか」を並べて、「どうですか」は相手の感じ方を聞く質問だと区別する。板書は「〜は どうですか」「[A]です」の2行にする。
板書案
[N]は どうですか
——[A]です。
日本の生活は どうですか。——楽しいです。
〔表〕どんな+N(性質を聞く)/どう+ですか(感じ方を聞く)
〔×〕はい、〜です(「どうですか」には「はい」をつけない)
場面と発話(自作)
- アルバイト先の店長に、日本の生活の感想を聞かれる。日本の生活はどうですか。——楽しいです。
- 日本人の友達に、ふるさとの夏の様子を聞く。大阪の夏はどうですか。——とても暑いです。
- ホームステイ先の家族が作った料理を食べているときに聞かれる。この料理はどうですか。——とてもおいしいです。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、日本の物・場所・季節の写真を見せて「〜はどうですか」と聞き、学習者が形容詞と程度の言葉で答える。次にペアで相手のふるさとの天気・料理について聞き合い、答えに「〜ですね」と返す。
- 口頭キューは①日本の物や場所の写真(すし・寮・東京の夏)②教師の答え(「とても寒いです」→学習者が「〜はどうですか」と質問を作る)③「どんな」と「どう」のカード。①で答え、②で質問を作り、③でどちらの質問かを選ばせる。全体→個人。
- ペア「日本の生活インタビュー」。質問カード(日本の料理・寮・学校・東京の冬)を1枚ずつ引き、A が「〜はどうですか」と聞き、B が形容詞と程度の語で答える。A は「〜ですね」と返す。4枚で交替。
- 産出課のまとめの「ふるさと紹介」のあとの「質問タイム」。聞き手は紹介した人に「〜の冬はどうですか」「料理はどうですか」と一つずつ聞き、話し手は答える。教師は「はい」をつけていないか、「*どんなですか」が出ていないかを見る。
つまずきと手当て
- 「*日本の料理はどんなですか」と「どんな」と混ぜる。「どんな」は後ろに名詞が要り、「どう」は「ですか」に直接つくと、二つの質問を並べて板書する
- 「どうですか」に「はい、おいしいです」と「はい」をつける。「どうですか」は「はい/いいえ」の質問ではないので、形容詞だけで答えると確かめる
- 目上の人の料理などに「まずいです」と正直に答えすぎる。合わないときは「あまり〜ない」でやわらかく言えると、次の味の言葉の項目とあわせて伝える
既習の文型との違い
- どんなN(第4課)「どんな町ですか」は町の性質を聞き、「静かな町です」と形容詞+名詞で答えます。「東京はどうですか」は相手の感じ方を聞き、「楽しいです」と形容詞だけで答えます。「どんな」は後ろに名詞が要り、「どう」は「ですか」に直接つく、と形の違いで見分けさせます。
関連する文型
学習項目 5 味覚の語彙語彙
意味・はたらき
料理の味を言う形容詞のまとまりです。「甘い・辛い・しょっぱい・すっぱい・苦い」に、「おいしい・まずい」を加えて扱います。ふるさとの料理を紹介したり、日本の料理の感想を言ったりするときに、「〜はAです」「とても・少し/あまり〜ない」と組み合わせて使います。味の語はどれもイ形容詞なので、この課の否定の形と名詞の前の形の練習にそのまま使えます。
接続
どれもイ形容詞(〜い/〜くないです)
形
甘い・辛い・しょっぱい・すっぱい・苦いおいしい・まずいこの料理は少し辛いですあまり甘くないです
導入
- 実物や写真で味を結ぶ砂糖・唐辛子・塩・レモン・コーヒーの実物か写真を見せ、教師が顔の表情をつけながら「甘いです」「辛いです」「しょっぱいです」「すっぱいです」「苦いです」と言う。学習者に自分の国の料理を一つ思い浮かべさせ、どの味かを言わせる。板書は味の言葉の横にそれぞれの実物の絵を描く。
板書案
甘い〔絵:砂糖〕 辛い〔唐辛子〕 しょっぱい〔塩〕
すっぱい〔レモン〕 苦い〔コーヒー〕
おいしい ⇔ まずい(強い言い方)
トムヤムクンは 辛いです。そして、少し すっぱいです。
場面と発話(自作)
- ふるさとの料理をクラスで紹介する。トムヤムクンは辛いです。そして、少しすっぱいです。
- 日本人の友達に、日本の梅干しの感想を聞かれる。とてもすっぱいですね。
- 日本人の友達に、国のお菓子の味を聞かれる。国のお菓子はとても甘いです。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
口頭では、料理の写真を見せて味の言葉を言わせ、次に程度の言葉を足して「とても辛いです」「あまり甘くないです」と言わせる。最後に ST3 のやり取りで、自分のふるさとの料理の味を二つ言わせる。
- 口頭キューは①実物か写真(砂糖・唐辛子・塩・レモン・コーヒー)②教師の顔の表情 ③料理の写真。①②で味の語を全体でくり返し、③で「〜は〜です」と個人に言わせ、程度の語を足させる。
- ペア「味の当てっこ」。A が料理カードを見て「甘いです。そして、少しすっぱいです」と味だけを言い、B が料理を当てる。B は当てたら「〜ですね」と返す。交替する。
- 産出「ふるさと料理の味マップ」。黒板の大きな表(甘い・辛い・しょっぱい・すっぱい・苦い)に、学習者が自分の国の料理の名前を書き込み、一人一文で「〜は少し〜です」と説明する。教師は塩の味と唐辛子の味の言い分けと、「まずい」を避けているかを見る。
つまずきと手当て
- 人の作った料理に「まずいです」と言ってしまう。「まずい」はとても強い言い方なので、合わないときは「あまりおいしくないです」「少し辛いです」のように言うと伝える
- 塩の味と唐辛子の味を同じ「からい」で言う。地域によっては塩の味も「からい」と言うことがあるが、この課では唐辛子は「辛い」、塩は「しょっぱい」と分けて覚えさせる
- 「苦い(にがい)」と「辛い(からい)」の読みや意味を取り違える。コーヒーと唐辛子の写真を左右に分けて貼り、読みを写真の下に書いて確かめる
関連する文型