文末に付いて、聞き手に対する話し手の態度を表す助詞。ね・よ・よね・な・ぞ・ぜ・わ・かしら・かなど。対人的モダリティを担う要素の一つである。
基本の対立は、「ね」=情報や気持ちの共有・同意の確認(いい天気ですね)と「よ」=聞き手が知らないと話し手が判断した情報の提示・注意喚起(財布、落としましたよ)。「よね」は自分の記憶を相手に確かめる(会議は3時でしたよね)。神尾昭雄の情報のなわ張り理論は、情報がだれに近いかで使い分けを説明する枠組みとしてよく引かれる。
「ね」を付けるべき場面で付けないとそっけなく、「よ」を多用すると押しつけがましく響く。文法的に正しくても対人関係を損なうため、会話指導の重要項目であり、応用試験の事例問題でも扱われる。「ね」と「よ」の説明を入れ替えた選択肢に注意。
同僚に「きょうは暑いですね」と言えば、相手も同じように感じているだろうという共有を求める言い方になる。道を聞かれて「あの角を右ですよ」と答える場面では、相手が知らない情報を伝えるので「よ」がふさわしい。ここで「右ですね」と言うと、相手がすでに知っていることを確かめるように響く。同じ情報でも、相手との知識の差によって選ぶ終助詞が変わることを、場面を変えて練習させる。
学習者が先生に「先生、レポートは金曜日ですよ」と言うと、先生が忘れているのを注意するように聞こえ、失礼に感じられることがある。締め切りを確かめたいなら「金曜日ですよね」と言うほうが、自分の記憶を相手に確かめる言い方になる。文法の誤りではないため本人は気づきにくく、教師が場面とあわせて指摘する必要がある。
読んだ用語を1冊で引き直す・体系で押さえ直すなら。