中級を学ぼう 中級前期 第6課「この日に食べなきゃ、意味がない!」の教案
『中級を学ぼう 日本語の文型と表現56 中級前期 第2版』
節分・バレンタインデー・土用のうしの日のように「この日にはこれを食べる」という習慣が、どうやって広まり定着したのかを扱う読み物の課と推測できます(語彙に「宣伝コピー」「大手コンビニチェーン」「商業主義」「跳ね上がる」が並びます)。学習項目は、題そのものにある話し言葉の縮約形から始まり、「にとって」「らしい」「としたら」「ことになる」と、情報をもとに判断を組み立てる表現が中心です。最後の「グラフの言葉」は、読んで書くための整理の項目なので、本文とは切り離して1コマ取ると落ち着きます。
このページについて教科書の本文・例文・設問は載せていません。例文と場面はすべて自作です。項目番号は教科書の「学習項目」の番号に合わせています。
学習項目7時間90分×4コマ語彙93語
この課のねらい(Can-do)
- 「なきゃ」「ちゃ」「てる」「って」などの縮約形を、書き言葉の形に戻して読める・会話で自然に使える
- 「らしい」を、自分で確かめていない情報にもとづく判断・伝聞として、「ようだ」「そうだ」と分けて使える
- 「〜としたら、〜ことになる」で、仮定から結論を導く文が書ける
- 円グラフ・折れ線グラフ・棒グラフを「占める」「次いで」「横ばい」などの語で口頭と文章で説明できる
進め方と時間配分
目安は 90分×4コマ。コマの長さと学校のカリキュラムで配分は変わります。各段で押さえることと、かける時間の目安です。
| 段 | 時間 | やること |
| 扉(話しましょう) | 20分 | 自分の国の「この日にはこれを食べる」を出し合い、日本の節分・バレンタインデー・土用のうしの日と並べる。課の題の「食べなきゃ」を取り上げて、学習項目1(話し言葉)の入口にする |
| 本文の大意 | 40分 | 通して読み、「どの食べ物が、いつ、どうして定着したか」を段落ごとに一言で。「らしい」で終わる文に印を付けさせ、筆者が確かめていない情報をどう書いているかを見る(学習項目4の導入) |
| ことばを確かめよう | 30分 | 読みと意味を別冊で確かめ、教室では「夏ばてを防止する」「食生活を見直す」「宣伝コピーが定着する」のような連語の形で言わせる |
| 学習項目 1〜6 | 140分(2コマ目と3コマ目の前半) | 本文の文に戻りながら1項目ずつ。5(としたら)と6(ことになる)は一続きの推論として板書し、☆1・☆2(ことになっている・ことにしている)は6の中で対比する |
| 内容を確かめよう・精読 | 40分 | 正誤問題→段落の大意→細かい問い。精読では「売り上げが跳ね上がる日」と「その理由」を本文から抜き出させ、「らしい」の文がどこまで確かな情報かを問う |
| 学習項目 7・練習・チェックシート・作文・漢字 | 90分(4コマ目) | 7(グラフの言葉)は別コマでグラフを見ながら。練習は基本→応用→読もう・聞こう・書こう。チェックシートは小テストに。作文は「自分の国の行事と食べ物」でグラフか数字を1つ入れさせる |
学習項目 1 話し言葉
意味・はたらき学習項目 1
課の題「食べなきゃ」のように、話すときに音が縮まった形を整理する項目です。「なければ→なきゃ」「ては→ちゃ」「では→じゃ」「ている→てる」「ておく→とく」「というのは/は→って」が代表で、意味は変わらず、くだけた話し言葉になります。読むときは元の形に戻し、作文では元の形で書く、という往復ができることが目標です。試験の用語では「縮約形」と呼ばれ、音の脱落や融合で語形が短くなる現象として扱われます。
接続
(文型ではない)縮約の対応表として扱う
形
〜なければ → 〜なきゃ(食べなければ → 食べなきゃ)〜ては/〜では → 〜ちゃ/〜じゃ(食べては → 食べちゃ)〜ている/〜ておく → 〜てる/〜とく〜というのは/〜は → 〜って
導入
- 題の文を書き言葉に戻す課の題を板書し、「この文を先生に言うとしたら、どう言いますか」と聞く。「食べなければ意味がありません」が出たら、「なきゃ」と「なければ」を矢印で結ぶ。同じ要領で「ちゃ」「てる」「って」の例を1つずつ足し、対応表を黒板に残す。
- 聞き取りで慣れる教師が縮約形で短い文を5つ言い、学生は書き言葉の形で書き取る。音を聞いて元の形が分かることを先に確かめてから、会話で言う練習に移る。
板書案
話し言葉(縮約形)← 書き言葉
食べなきゃ ← 食べなければ
食べちゃ/飲んじゃ ← 食べては/飲んでは
見てる ← 見ている 買っとく ← 買っておく
恵方巻きって ← 恵方巻きというのは
〔赤〕縮まった部分に下線 〔青〕← は書き言葉へ戻す向き
場面と発話(自作)
- 寮で友だちが夜中にラーメンを作っている。明日は健康診断だと知っている。明日、健康診断でしょ? 今食べちゃだめだよ。
- アルバイトの帰り、同僚に明日の予定を聞かれた。明日はレポート出さなきゃいけないから、朝から図書館にいると思う。
- 友だちに「恵方巻きって何?」と聞かれた。恵方巻きって、節分の日に食べる太巻きずしのことだよ。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
書き言葉の短い会話文を配り、ペアで縮約形に直して読み合わせる。次に逆向きに、縮約形だらけのメッセージを書き言葉の文に戻させる。両方向を1回ずつ。
- 口頭教師が書き言葉の短い文をカードで見せ(「宿題をしなければ」「窓を開けておく」「ここで写真を撮っては」「駅で待っている」)、全体で縮約形にして言う。次に個人で。慣れたら逆向きに、縮約形のカード(「飲んじゃだめ」「言っとく」)を書き言葉に戻して言わせる。
- ペア寮の先輩と後輩の役。先輩役だけが寮の決まりを書き言葉で書いたメモを持ち、後輩に友だち口調で伝える(「ゴミは前の晩に出しちゃだめだって」)。後輩は聞いた内容を書き言葉のメモに戻して書き、最後にメモを見比べる。役を交替して別のメモで。
- 産出「メッセージとレポートの書き分け」。同じ出来事(週末の予定や行事の体験)を、友だちへのメッセージ(縮約形を使う)とレポート調の文(元の形)の2通りで書く。教師は書き言葉の側に縮約形が残っていないか、メッセージの側で「ちゃ/じゃ」「てる/でる」の濁りが動詞に合っているかを見る。
つまずきと手当て
- 作文や敬体の文に「なきゃ」「てる」を書く。書くときは元の形、と対応表を見せて直させる
- 目上の人に「〜ちゃだめです」のような縮約形を使う。丁寧体でも縮約形はくだけた印象になることを言う
- 「なきゃ」を「〜なければならない」の意味だと思い込み、「食べなきゃ」だけで「食べなければならない」のつもりで使う。後ろが省かれている場合もあると示す
既習の文型との違い
- 動詞の省略(第1課)第1課の動詞の省略は、動詞そのものを言わずに文を止める形でした。この課の縮約形は、語は残したまま音だけが縮む形です。「食べなきゃ」のあとに「いけない」が言われないのは、縮約と省略が重なった形だと分けて見せると整理しやすくなります。
- 〜ちゃう(〜てしまう)(初級)「食べちゃ」は「食べては」、「食べちゃう」は「食べてしまう」の縮約で、形が似ていても元の形が違います。「食べちゃだめ」と「食べちゃった」を並べて、後ろに続く語で見分けさせます。混ぜると「*食べちゃっただめ」のような文が出ることがあります。
- 〜というN(第2課)第2課の「〜っていうN」は名前や内容を名詞にかぶせる形で、この課の「〜って」は「〜というのは」の縮約として話題を出す形です。「恵方巻きって何?」は話題、「恵方巻きっていう食べ物」は名前を示す、と後ろが名詞かどうかで分けます。
関連する文型
学習項目 2 Nにとって
意味・はたらき学習項目 2
「その人・その立場から見れば」という意味で、後ろには「大切だ」「難しい」「意味がある」のような評価や判断が続きます。「私にとって家族は一番大切だ」のように、誰の目で見た評価かをはっきりさせる言い方です。後ろに「賛成だ」「反対だ」のような意見・態度や、「行きたい」のような希望は置きにくく、そこは「〜としては」「〜は」で言います。
接続
N+にとって(「にとっては」「にとっても」、名詞を修飾するときは「にとっての+N」)
形
Nにとって 〜(評価・判断)Nにとっては/NにとってもNにとってのN
導入
- 同じものを立場を変えて評価する「漢字」と板書し、「留学生にとって」「日本の小学生にとって」「漢字の先生にとって」と立場を3つ並べて、それぞれどう評価するかを言わせる。「難しい」「普通」「面白い」のように評価が立場で変わることを見せ、「にとって」は評価の前に置く、と押さえる。
- 後ろに来る言葉を限定する「私にとって日本語は大切だ」と「私にとって日本へ行きたい」を並べて、後ろが評価なら使えるが希望や意見では使いにくいことを確かめる。後者は「私は日本へ行きたい」に直させる。
板書案
N + にとって + 評価(大切だ・難しい・意味がある)
留学生にとって、漢字は難しい。
私にとって、節分は初めての体験だった。
×私にとって、この案に賛成だ。→ 私は/私としては(意見は別の形で)
名詞の前:私にとっての日本語
〔赤〕「にとって」を四角で囲む 〔青〕後ろの評価の語に波線
場面と発話(自作)
- 作文で、日本に来てからの自分にとっての日本語を書く。私にとって日本語は、仕事の道具であると同時に、友だちを作るための言葉でもある。
- 会社の会議で、外国人の社員の立場から社内の案内文について意見を言う。この案内は、外国人の社員にとって少し分かりにくいと思います。
- 節分の話をしていて、友だちに「恵方巻きは特別?」と聞かれた。日本の人にとっては毎年の習慣でも、私にとっては初めての体験だったよ。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
「〜にとって、〜は〜だ」の型で、立場を変えた文を3つ作らせる(自分・家族・会社の人)。後ろが評価の言葉になっているかをペアで確かめさせる。
- 口頭物のカード(「漢字」「スマホ」「休みの日」「満員電車」)と立場のカード(「留学生」「お年寄り」「子ども」「会社員」)を組み合わせて見せ、「〜にとって、〜は〜」で評価を言う。全体で1組、個人で2〜3組。後ろに「行きたい」「賛成だ」が出たら、その場で「私は〜」に言い直させる。
- ペア「大切なものインタビュー」。Aが「〜さんにとって、一番大切なものは何ですか」と聞き、Bが理由を1つ付けて答える。Aは聞いた答えを「〜さんにとって〜は〜だそうです」とクラスに報告する。交替して、次は「難しいこと」「楽しい時間」で聞く。
- 産出「三つの目で書く」。1つの行事(節分・バレンタインデー・自分の国の祭り)を、自分・店の人・子どもの3つの立場から1文ずつ評価して書き、グループで読み合う。教師は後ろが評価の語になっているか、名詞に続けるときに「にとっての」になっているかを見る。
つまずきと手当て
- 後ろに意見や態度を置く(「私にとって、この案に賛成だ」)。意見は「私としては」「私は」に直す
- 「にとって」を「に対して」と混同する(「先生にとって質問する」)。相手に向かう動作は「に対して」「に」で、「にとって」は評価の視点だと分ける
- 「にとっての」の「の」を落として名詞を直接修飾する(「私にとって問題」)。名詞に続けるときは「にとっての」と板書に残す
既習の文型との違い
- Nからすると(第2課)「からすると」も立場を示しますが、「話し方からすると関西の人だろう」のように根拠から判断する使い方があり、後ろに推量も来ます。「にとって」は後ろが評価に寄り、根拠の意味では使いにくい形です。「*話し方にとって、関西の人だろう」のような混同が出たら、根拠は「からすると」と分けます。
- Nに対して(初級〜中級)「に対して」は相手に向かう動作や態度(先生に対して質問する・客に対して丁寧だ)を言います。「にとって」はその人の目で見た評価です。「*先生にとって質問する」は動作なので「に対して」か「に」に直します。
関連する文型
学習項目 3 Vナイずに(は)いられない(=〜ないではいられない)
意味・はたらき学習項目 3
気持ちや体が自然に動いてしまって、しないでいることができない、という意味です。「涙を流さずにはいられない」なら、我慢しようとしても涙が出てしまう、という感じです。「ずに」は「ないで」の書き言葉の形で、「〜ないではいられない」は同じ意味で話し言葉にも使いやすい形です。自分の意志で止められることではなく、気持ちが抑えられない場面で使います。
接続
Vナイ(ない形の「ない」を取った形)+ずにはいられない。「する」は「せずにはいられない」、「来る」は「来(こ)ずにはいられない」
形
Vナイ+ずにはいられない(笑わずにはいられない)する → せずにはいられないVない+ではいられない(笑わないではいられない)Vナイ+ずにいられない(「は」を省いた書き言葉)
導入
- 「思わず〜してしまった」から「おかしい動画を見て、思わず笑ってしまった」のような経験を学生に言わせる。「我慢できましたか」と聞き、「できない」という答えから「笑わずにはいられなかった」と板書する。「〜てしまう」との違いは、気持ちが抑えられないことを強く言う点だと添える。
- 「する」の形を先に固定する「心配する」「勉強する」のようなする動詞で「せずには」の形を板書し、「しずに」「するずに」にならないことを最初に確かめる。本文で使われる動詞から1つ選んで形を作らせる。
板書案
Vナイ + ずにはいられない(我慢しようとしても、してしまう)
笑う → 笑わ + ずにはいられない
する → せずにはいられない
おかしくて、笑わずにはいられなかった。
話し言葉:笑わないではいられない
〔赤〕「せず」を丸で囲む 〔青〕気持ち → 行動 の矢印
場面と発話(自作)
- 故郷の家族が病気だと聞いた。仕事中も気になってしまうことを、同僚に話す。母のことが気になって、何度も電話せずにはいられないんです。
- 作文で、卒業式のことを書く。先生の最後の言葉を聞いて、涙を流さずにはいられなかった。
- セールの日、必要ないのに買ってしまった理由を友だちに言う。半額って書いてあったら、買わないではいられないよ。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
「〜を見ると/〜を聞くと」で状況を与え、「〜ずにはいられない」で気持ちの反応を言わせる。「宿題をせずにはいられない」を「宿題をしなければならない」の意味で言う文が出たら、義務の言い方との違いを学生に考えさせる。
- 口頭まず形だけを全体で。動詞カード(笑う・言う・泣く・心配する・来る)を見せて「ずにはいられない」の形にする。次に状況のカード(「かわいい子犬を見た」「好きな歌が流れた」「悲しい映画の最後」「友だちが困っている」)を見せ、個人で「〜て、〜ずにはいられない」と気持ちの反応を言わせる。
- ペアAが状況のカード(「半額の看板」「夜中のラーメンの広告」「試験の結果の発表」)を引いて読み、Bが「〜と、〜ずにはいられない」で答える。Aは「どうして?」と聞き返し、Bが理由を1文足す。交替。意志で決める行動の答えが出たら、2人で言い換えを考えさせる。
- 産出「我慢できない話 1分スピーチ」。自分が我慢できずにしてしまうことを、きっかけ→気持ち→行動の3文で話す(「新しい文房具を見ると、買わずにはいられない」)。教師は「せずに」の形、「ない」と「ずに」の重ね、意志で決められる行動に使っていないかを見る。
つまずきと手当て
- 「する」を「しずに」「するずに」にする。「せずに」と板書に残し、する動詞で3つ言わせる
- 「〜ないずにはいられない」のように「ない」と「ずに」を重ねる。「ない」を取ってから「ずに」を付ける手順を見せる
- 「〜しなければならない」(義務)の意味で使う(「明日が締め切りなので、レポートを書かずにはいられない」→「書かなければならない」)。義務ではなく、気持ちが抑えられずについしてしまうことを言う形だと示す
既習の文型との違い
- 〜てしまう(初級)「笑ってしまった」は、してしまった結果や残念な気持ちに焦点があり、1回の出来事にも使えます。「笑わずにはいられない」は、気持ちが強くて止められないことに焦点があります。混ぜて「*笑わずにはいられなかってしまった」と重ねる誤りが出ることがあります。
- 〜ないわけにはいかない(参考)「行かないわけにはいかない」は、立場や義理があるので、しないことができないという意味です。「ずにはいられない」は、自分の気持ちが抑えられないことが理由です。理由が「まわりの事情」か「自分の気持ち」かで分けると混同が減ります。
学習項目 4 〜らしい
意味・はたらき学習項目 4
見たり聞いたりした情報をもとに、「どうやらそうのようだ」と判断したり、人から聞いた話として伝えたりする言い方です。自分で確かめたわけではなく、話し手が少し離れたところから言っている感じがあります。読み物では、筆者が断定できない情報をこの形で書くことが多く、読むときは「筆者が確かめていない部分」の目印になります。試験の用語ではモダリティ(話し手の判断や態度を表す形)のうち、伝聞・推量を表す形として扱われます。
接続
普通形+らしい(な形容詞・名詞は「だ」を取って「便利らしい」「休みらしい」)
形
Vる/Vた らしいい形 らしいな形/N らしい(「だ」を取る)
導入
- うわさの形で「駅前に新しいラーメン屋ができるらしいよ」と教師が言い、「先生は見ましたか」と学生に聞かせる。「聞いただけ」「まだ見ていない」という答えから、自分で確かめていない情報だと説明する。次に学生に、最近聞いた話を「〜らしい」で言わせる。
- 「ようだ」「そうだ」と並べる「雨が降るそうだ(聞いたまま伝える)」「雨が降るようだ(空を見て自分で判断)」「雨が降るらしい(聞いた話や様子から判断)」を上下に板書し、確かさと情報のもとが違うことを見せる。細かい使い分けより、「らしい」は聞いた情報が多いことを押さえる。
板書案
普通形 + らしい(聞いた話・様子 → 判断)
来月、駅前に新しい店ができるらしい。
N/な形:休み(だ)らしい → 「だ」は取る
そうだ(聞いたまま)/ようだ(自分で見て)/らしい(聞いた話から)
〔赤〕「だ」に斜線 〔青〕情報のもと(耳・目)の印を文の横に
場面と発話(自作)
- アルバイト先で、先輩から聞いた店の予定を同僚に伝える。来月から、この店もうなぎの弁当を出すらしいよ。
- 作文で、自分の国の行事について調べたことを書く。この習慣は、もともとは商店が宣伝のために始めたものらしい。
- 休みの日に図書館へ行こうとして、友だちに確かめる。今日、図書館は休みらしいけど、本当?
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
新聞やネットの見出しを3つ配り、「〜らしい」を使って友だちに伝える練習をする。次に本文の「らしい」の文を見つけさせ、「筆者はどこからこの情報を得たと思うか」を言わせる。
- 口頭「うわさの伝言リレー」。教師が短いうわさを読み上げ(「駅前に新しいラーメン屋ができる」「来週のテストは難しい」「図書館は月曜日が休みだ」)、最初の学習者が「〜らしいよ」と次の人に伝え、列の最後まで回す。名詞・な形容詞の「だ」を取る文を必ず混ぜ、全体で形を確かめてから個人で。
- ペア「ニュース伝言」。Aだけが架空のニュースの見出しカード3つを持ち、Bに「〜らしいよ」で伝える。Bは「へえ、どこで聞いたの?」と情報のもとを聞き、Aが答える(「先輩が言ってた」「ネットで見た」)。交替して別のカードで。
- 産出「確かな話・聞いた話 紹介文」。自分の国の行事と食べ物について、自分が確かに知っていることは言い切りで、聞いた・読んだだけのことは「らしい」で書き分け、5文の紹介文にする。教師は自分で確かめたことに「らしい」を付けていないか、「だ」の扱い、本文の「らしい」の使い方と比べてどうかを見る。
つまずきと手当て
- 名詞・な形容詞に「だ」を残す(「休みだらしい」)。「だ」を取ると板書に残す
- 自分で見て確かめたことに使う(目の前で雨が降っているのに「雨が降っているらしい」)。確かめたことは「らしい」を付けない
- 「Nらしい(いかにも〜という感じ)」と混同する(「学生らしい服」)。第5課の「Nらしい」と並べて、意味が違うことを確かめる
既習の文型との違い
- Nらしい・Nらしさ・Nらしく(第5課)第5課の「Nらしい」は「いかにもNという感じだ」という典型の意味で、「学生らしい服装」のように名詞を修飾します。この課の「らしい」は聞いた話からの判断で、「あの人は学生らしい」は「学生のようだ」の意味になります。同じ文が2通りに読めるときは、前後の文脈で決まることを見せます。
- 〜そうだ(伝聞)・〜ようだ(初級)「そうだ」は聞いたことをそのまま伝える形で、「〜によると」とよく一緒に使います。「ようだ」は自分で見たり感じたりしたことからの判断です。「らしい」はその間にあって、聞いた話にもとづくことが多く、話し手の距離が感じられる、と説明すると混同が減ります。
関連する文型
学習項目 5 〜としたら
意味・はたらき学習項目 5
「もし〜だと考えると」と、ある状況をいったん本当だと仮定して、その場合の判断や結論、質問を続ける言い方です。実際にそうかどうかは問いません。「〜とすれば」「〜とすると」もほぼ同じ意味で、書き言葉に多く使われます。後ろには「〜だろう」「〜ことになる」「〜たい」「どうしますか」のような、仮定の上での判断が続きます。試験の用語では、条件表現のうちの仮定条件(まだ起きていない・本当か分からないことを仮に置く条件)にあたります。
接続
普通形+としたら(名詞・な形容詞は「〜だとしたら」)
形
Vる/Vた としたらい形 としたらN/な形 だとしたら〜とすれば/〜とすると(書き言葉寄り)
導入
- 「もし〜なら」から言い換える「もし1週間休みがもらえたら、何をしますか」と聞き、答えを集めてから、質問文を「1週間休みがもらえるとしたら、何をしますか」に書き換える。「本当にもらえるかどうかは分からない。もらえる場合を考えて言う」と説明する。
- 本文の推論につなぐ本文で、筆者が「〜としたら」で仮定を置き、その結論を「〜ことになる」で結んでいる文があれば、2つを矢印でつないで板書する。学習項目6への橋にする。
板書案
普通形 + としたら(N/な形は だとしたら)
(仮に)〜としたら、〜(判断・質問・意志)
1週間休めるとしたら、何をしますか。
この話が本当だとしたら、大変なことだ。
〔赤〕「としたら」の前に「仮に」と小さく添える 〔青〕→ 後ろは判断
場面と発話(自作)
- 友だちと将来の話。今の会社で働き続ける場合を考えて言う。この会社でずっと働くとしたら、日本語の資格を取っておいたほうがいいと思う。
- レポートで、資料の数字が正しい場合の結論を書く。この調査の結果が正しいとしたら、若い人の魚の消費は今後も減っていくことになる。
- 引っ越しを考えている同僚に、条件を聞く。引っ越すとしたら、会社の近くと駅の近くと、どちらがいいですか。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
「〜としたら、〜」の前半だけを配り、後半を学生に書かせる。後半が「判断・結論・質問」になっているかをペアで確かめる。仮定の内容は、宝くじ・転職・引っ越しのような学生の生活に近いものにする。
- 口頭仮定のカード(「宝くじが当たる」「100歳まで生きる」「明日から1か月休みだ」「自分の店を開く」)を見せ、全体で「〜としたら、何をしますか」という質問文を作り、個人が「〜としたら、〜たいです」で答える。名詞のカード(「明日が休みだ」)で「だとしたら」も言わせる。
- ペア「もしもインタビュー」。Aが仮定のカードを引いて「〜としたら、どうしますか」と聞き、Bが「〜としたら、〜と思います」と答えて理由を1つ足す。Aは相手の答えを1文でメモする。交替して、最後に一番意外だった答えをクラスで紹介する。
- 産出「もしも作文 3文の推論」。自分の生活に関わる仮定を1つ立て(「国に帰って働くとしたら」)、「〜としたら、〜。だから、〜。」の3文で結論まで書く。学習項目6の「ことになる」で結べた学習者には発表させる。教師は実際に起きたことに使っていないか、名詞・な形容詞の「だとしたら」を見る。
つまずきと手当て
- 「〜たら」との違いが分からず、実際に起きたことに使う(「駅に着いたとしたら、電話した」)。「としたら」は仮に考える場面だけと言う
- 名詞・な形容詞の「だ」が落ちる(「休みとしたら」)。「だとしたら」の形を板書に残す
- 後ろに事実だけを続けて仮定の意味が消える(「雨だとしたら、傘を持っています」)。後ろは判断や意志に
既習の文型との違い
- 〜たら・〜ば(初級)「たら」は「駅に着いたら電話する」のように実際に起きることにも使えますが、「としたら」は仮に考える場面に限られます。「駅に着いたとしたら、電話してね」は予定の話なら不自然で、「着いたら」に直します。
- 〜なら(初級)「なら」は「京都に行くなら秋がいい」のように、相手の話や予定を受けて助言することが多い形です。「としたら」は話し手が自分で仮定を立てて考えを進める感じが強く、本当かどうか分からないことによく使われます。
関連する文型
学習項目 6 Vル/Vナイない(という)ことになる
意味・はたらき学習項目 6・☆1・☆2
ある前提や条件から考えると、結果としてそう言える、という推論の結びです。「1日2時間勉強すると、1週間で14時間勉強することになる」のように、計算や論理の結果を言い、「つまり〜ということだ」と言い換えられます。前に「〜としたら」「〜なら」が来ることが多い形です。あわせて☆の2つを扱います。「〜ことになっている」は、規則や予定のように他の人や組織が決めて今そうなっていることを表し、「〜ことにしている」は、自分で決めて続けている個人の習慣を表します。
接続
Vる/Vない+(という)ことになる。☆は Vる/Vない+ことになっている/ことにしている
形
Vる(という)ことになるVない(という)ことになる〜ことになっている(規則・予定として決まっている)〜ことにしている(自分で決めた習慣)
導入
- 計算で結論を出させる「毎日コンビニで500円使うと、1か月でいくらですか」と聞き、「15,000円」が出たら「1か月で15,000円使うことになりますね」と板書する。前提(毎日500円)から結果(1か月15,000円)が出る流れを矢印で示し、「ことになる」は結果を言う形だと押さえる。
- ☆の2つを対比する「うちの会社では9時に始まることになっている」と「私は毎朝8時に出ることにしている」を上下に板書し、「誰が決めましたか」と聞く。上は会社、下は自分。決めた人が違うことで2つを分け、本文に関係する行事の習慣(この日に食べることになっている)にも当てはめる。
板書案
前提 → 〜(という)ことになる(結果・結論)
毎日500円 → 1か月で15,000円使うことになる。
☆1 規則:この店では9時に開けることになっている。(決めたのは店)
☆2 習慣:私は毎朝8時に家を出ることにしている。(決めたのは自分)
〔赤〕「決めたのは誰?」を枠で囲む 〔青〕前提 → 結果 の矢印
場面と発話(自作)
- 引っ越しを迷っている同僚に、家賃の計算をして言う。家賃が1万円高いと、1年で12万円多く払うことになりますよ。
- レポートで、資料から導いた結論を書く。この数字が正しいとしたら、国内で食べるうなぎの多くは輸入に頼っていることになる。
- 新しいアルバイト先で、規則と自分の習慣を店長に話す。この店では開店前に全員で掃除することになっていると聞きました。私は前の店でも、早めに来て準備することにしていました。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
「毎日〜すると」「〜としたら」の前提を与え、「〜ことになる」で結果を言わせる。☆は、学生に「学校の規則」を「ことになっている」で、「自分の習慣」を「ことにしている」で1つずつ言わせ、決めた人の違いを口で言わせる。
- 口頭数字のカード(「1日2時間×7日」「1回300円×週3回」「1日1万歩×30日」)を見せ、全体で「〜と、〜ことになる」で結果を言う。次に規則のカード(寮は22時に門が閉まる・会議は月曜日)と習慣のカード(毎朝走る・寝る前に日記を書く)を混ぜて出し、個人に「ことになっている」と「ことにしている」を選んで言わせる。
- ペア「規則と習慣の仕分けインタビュー」。Aが「〜さんの学校(会社)では、どんなことになっていますか」「〜さんは毎日、何をすることにしていますか」と聞き、Bが2つずつ答える。Aは答えを「規則」と「本人の習慣」の表に書き分け、Bに確かめる。交替。
- 産出「数字で結ぶ行事レポート」。ある行事の日に、ある食べ物がどれだけ売れるかを自分で数字を置いて計算し、「〜としたら、〜ことになる」で2〜3文の結論を書く。さらに自分の国のその日の決まりを「ことになっている」で1文足す。教師は前提が書かれているか、「ことになっている/ことにしている」の決めた人が合っているかを見る。
つまずきと手当て
- 「ことになった」(会社や周りの事情で決まった)と「ことにした」(自分で決めた)を混同する(会社の命令で決まった転勤を「転勤することにした」と言う)。決めたのは誰かで分ける
- ☆1「ことになっている」を自分の決定に使う(「私は毎朝走ることになっている」)。自分で決めた習慣は「ことにしている」
- 推論の「ことになる」と、決定の結果を言う「ことになった」(転勤することになった)を同じ意味だと思う。前に前提や条件があるかどうかで見分けさせる
既習の文型との違い
- 〜ことにする・〜ことになった(初級)「ことにする」は自分で決めること、「ことになった」は自分以外が決めたり自然に決まったりしたことを言います。この課の推論の「ことになる」は決定ではなく、前提から出てくる結果です。「来月転勤することになった」は決定、「毎日500円なら1か月で15,000円使うことになる」は計算の結果、と並べて見せます。
- 普通形ということだ(第3課)第3課の「ということだ」は、前に述べた事実を「つまり〜ということだ」とまとめ直す形でした。「ことになる」は前提から計算や論理で先の結果を導く感じが強く、数字の換算によく合います。どちらも「つまり」と言い換えられるので、学生が区別に困ったら、前提から先へ進むか、言い直してまとめるかで分けます。
関連する文型
学習項目 7 グラフの言葉
意味・はたらき学習項目 7
円グラフ・折れ線グラフ・棒グラフを読んで説明するための語と言い方を整理する項目です。円グラフでは「〜が全体の〜%を占める」、棒グラフでは「〜が最大で、次いで〜」、折れ線グラフでは「伸びている」「横ばいだ」「減り続けている」「うなぎ上りだ」のように、グラフの種類ごとに使う言葉が決まっています。文型ではなく、発表やレポートで使う表現のまとまりとして扱います。
接続
(文型ではない)グラフの種類ごとの決まった言い方
形
〔円〕AがX%を占める/AがX%で最も多い〔棒〕Aが最大で、次いでB、Cの順だ〔折れ線〕伸びている・伸びが目立つ・横ばいだ・減り続けている・うなぎ上りだ
導入
- グラフを見て言わせてから語を与える3種類のグラフを1枚ずつ見せ、まず学生に自分の言葉で説明させる。「多い・少ない・増える・減る」しか出てこないところへ、「占める」「次いで」「横ばい」を1つずつ足し、グラフの種類と語を対応させて板書する。
- 発表の型にする「このグラフは〜を表しています。〜が最大で、次いで〜です。〜年から〜は横ばいです」という3文の型を示し、別のグラフで同じ型を言わせる。レポートでは「です・ます」を「だ・である」に替えることも確かめる。
板書案
〔円〕Aが全体のX%を占める
〔棒〕Aが最も多く、次いでB、Cの順だ
〔折れ線〕増え続けている・横ばいだ・減少に転じた
このグラフは〜を表しています。〜が最大で、次いで〜です。
〔赤〕グラフの種類ごとに枠を分ける 〔青〕「が」「を」に丸
場面と発話(自作)
- 授業の発表で、留学生の出身地の円グラフを説明する。このクラスでは、ベトナム出身の学生が全体の40%を占めています。
- レポートで、ある食品の国内の生産量の変化を折れ線グラフから書く。生産量は2000年ごろから減り続け、ここ数年は横ばいである。
- 会社で、商品の売り上げを棒グラフで報告する。売り上げは東京の店が最大で、次いで大阪、名古屋の順です。
練習の進め方(口頭 → ペア → 産出)
簡単なグラフを3枚配り、1枚につき3文で説明する文章を書かせる。書いたあとに口頭で発表させ、聞いている学生は数字と順位をメモして合っているかを確かめる。
- 口頭教師が簡単なグラフを1枚ずつ見せ(円・棒・折れ線)、指した部分を言わせる(「ここは?」→「〜が全体の30%を占めています」「〜年から横ばいです」)。まず全体で語を言い、次に個人で1文ずつ。数字の読み(18.3%・2倍・約半分)も同じ流れで混ぜる。
- ペア「グラフ伝言」。Aだけが棒グラフか折れ線グラフを持ち、Bは軸と枠だけの紙を持つ。Aがグラフの言葉で説明し、Bは聞いてグラフを描く。描き終わったら見比べ、違うところを言葉で確かめる。交替して別のグラフで。
- 産出「1分グラフ発表」。クラスで集めた数字(出身地・好きな食べ物・1週間の勉強時間)か教師が渡したグラフを、「表しています→最大は→次いで→変化」の型で1分間発表し、同じ内容を「だ・である」のレポートの文でも書く。教師は「占める」の助詞、グラフの種類と語の対応、数字の読みを見る。
つまずきと手当て
- 「占める」の助詞(「40%が占める」「40%に占める」)。「〜が〜%を占める」と型で板書に残す
- 折れ線の語と棒の語を混ぜる(「東京は横ばいで最大だ」)。グラフの種類ごとに語を分けた表を見せる
- 数字の読み(「18.3%」の小数点・「数倍」「年平均」)で止まる。発表の前に数字だけ読む練習を1回入れる
既習の文型との違い
- 「数字」について読む・書く(第2課)第2課では大きな数・小数・割合など数字そのものの読み書きを扱いました。この課では、その数字が全体のどれだけか、どう変わったか、何番目かを、グラフの種類に合った語で言うことが中心です。数字の読みで止まる学生には、第2課の表に戻ってから発表させます。
関連する文型
語彙の扱い
この課の新出語は 93 語(本文を読むための語 33・練習などの語 60)。1語ずつの意味・いっしょに使う助詞と連語・例文は語彙のページにあります。
新出語は扉・本文・ことばを確かめよう・学習項目・練習・作文・プラスアルファに分かれて出ます。扉と本文の語は行事と食べ物の名前(節分・土用のうしの日・太巻きずし・お節料理)と、広まり方を言う語(宣伝コピー・持ち込む・広める・定着する・跳ね上がる)の2つの束に分けて導入すると、本文の大意と結びつきます。学習項目の語の多くはグラフの説明(占める・横ばい・次いで)に使うので、学習項目7のコマで扱うと無理がありません。
第6課の語彙リスト(93語)新出語の意味・いっしょに使う助詞と連語・例文(自作)を五十音順に
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本文の扱い
語彙から見ると、土用のうしの日のうなぎ・節分の太巻きずし(恵方巻き)・バレンタインデーのような「この日に食べる」習慣が、宣伝コピーや大手コンビニチェーンの売り込みによって広まり定着した、という話題の課と推測できます(本文の文はここに載せていないので、手元の教科書で確かめてください)。大意の段階では、食べ物ごとに「いつから・誰が・どう広めたか」を一言で言わせます。精読では、売り上げが跳ね上がる日とその理由を本文から抜き出させ、「らしい」で書かれた文は筆者が確かめていない情報だとして、確かな部分と区別させると、学習項目4と本文理解が一度に進みます。最後に「商業主義」という語を取り上げ、筆者がこうした習慣をどう見ているかを学生に考えさせると、作文につながります。
宿題と次のコマ
チェックシートを宿題にして、次のコマの最初に答え合わせ。漢字練習は「ルビなし本文」を声に出して読めるところまで。作文は「自分の国の行事と食べ物」で、「〜にとって」と「〜らしい」を1回ずつ使い、できれば数字かグラフの説明を1つ入れる。学習項目7は別コマなので、作文の提出は7のコマのあとにしてもよい。
よくある質問
第6課「話し言葉」の縮約形は、中級でどこまで教えればいいですか?
読んで元の形に戻せることと、会話で自然に使えることを目標に、「なきゃ」「ちゃ・じゃ」「てる・とく」「って」の4つに絞ると扱いやすくなります。「ちゃ(ては)」と「ちゃう(てしまう)」は混ぜやすいので並べて見せます。作文では元の形で書く、という往復までを練習させます。
「らしい」と「ようだ」「そうだ」の違いはどう説明しますか?
「そうだ」は聞いたことをそのまま伝える形、「ようだ」は自分で見たり感じたりしたことからの判断です。「らしい」は聞いた話や様子にもとづく判断で、話し手が少し離れた立場から言う感じがあります。細かい使い分けより、情報のもとが「耳」か「目」かを板書で示すと分かりやすくなります。
「ことになっている」と「ことにしている」はどう教え分けますか?
「誰が決めましたか」と聞くのが一番早い分け方です。学校や会社、まわりの人が決めた規則や予定は「ことになっている」、自分で決めて続けている習慣は「ことにしている」です。学生に自分の学校の規則と自分の習慣を1つずつ言わせ、表に分けさせると定着します。
「としたら」と「たら」「なら」の違いは何ですか?
「たら」は実際に起きることにも使えますが、「としたら」は本当かどうか分からないことを仮に置く場面に限られます。「なら」は相手の話を受けて助言することが多い形です。「駅に着いたら電話して」を「着いたとしたら」にすると不自然になる例を見せると、違いがつかみやすくなります。
第6課は何コマで終わりますか?
90分×4コマが目安です。1コマ目に扉・本文の大意・ことば、2コマ目に学習項目1〜4、3コマ目に学習項目5・6と精読、4コマ目にグラフの言葉と練習・作文を当てると無理がありません。グラフの言葉は本文と切り離して1コマ取ると落ち着きます。
この課に関係する用語・解説・練習問題
この課の文型を、日本語教員試験の用語でいうと何にあたるか。授業の説明に迷ったときの確認と、試験対策に。