アメリカで1940〜60年代に確立した教授法。構造言語学(ブルームフィールドら)と行動主義心理学(スキナー)を理論的な支柱とし、言語習得を刺激・反応・強化による習慣形成と捉える。ミシガン・メソッド、アーミー・メソッドとも関係が深い。
口頭を優先し「聞く→話す→読む→書く」の順で扱う、モデル文の模倣と暗記(ミムメム練習)、パターン・プラクティスによる文型の自動化、誤用は悪い習慣になる前にその場で訂正する、といった原則をもつ。文型の定着という点では効果が高い。
犠牲にしたのは意味と文脈である。機械的な反復に終始し、教室の外の場面で自分の言いたいことを言う力に結びつきにくい。チョムスキーの言語生得説による行動主義批判を受けて力を失い、認知学習理論やコミュニカティブ・アプローチへの転換を招いた。
教師が「これは本です」とモデル文を言い、学習者が全員で繰り返す。次に教師が「ノート」と合図を出すと、学習者は「これはノートです」と言い換える。誤った形が出ればその場で正しい形を示し、もう一度言わせる。会話文は暗記するまで繰り返し、文字を見せるのは口頭で十分に言えるようになってからにする。
この方法で学んだ学習者は、教室では文型を正確に素早く言えるのに、店で予想外のことを聞かれると言葉が出てこない、ということが起こりうる。決まった刺激に決まった反応を返す練習が中心で、自分で言いたいことを組み立てる機会が少ないためである。教室で練習した形と、教室の外での使用との間に距離が残りやすい。
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