複合語を作るとき、後部要素の語頭の清音が濁音に変わる現象。「ほん+はこ→ほんばこ」「はな+ひ→はなび」「おり+かみ→おりがみ」のように、和語どうしの複合で起こりやすい。
連濁を妨げる条件として有名なのがライマンの法則で、後部要素にすでに濁音が含まれていると連濁しない(かみ+かぜ→かみかぜ、おお+とかげ→おおとかげ)。ほかに、外来語は連濁しにくい(アイスコーヒー)、前後が対等に並ぶ並列的な構造では起こりにくい(やま+かわ→やまかわ「山も川も」)といった傾向も指摘される。
連濁は必ず起こる規則ではなく、同じ語でもゆれがある(かぶしきがいしゃ/かぶしきかいしゃ)。「複合語なら必ず連濁する」と言い切る選択肢はひっかけである。
「てがみ(手紙)」「ほんだな(本棚)」「やまでら(山寺)」は、後部要素の語頭が濁って連濁している。一方、「ひとりたび(一人旅)」「あいかぎ(合い鍵)」は、後部要素の「たび」「かぎ」にすでに濁音が含まれているので連濁しない。並べて示すと、ライマンの法則の働きが見えやすい。学習者には、後ろの語に濁音があるかどうかをまず確かめさせ、連濁の起こらない理由を自分で説明させる。
学習者は「はな」と「ひ」を知っていても、「はなび」を「はなひ」と読んだり書いたりすることがある。連濁は語ごとに起こるかどうかが決まっていて、規則だけでは予測しきれないので、複合語は一語として覚えさせる。連濁で生じた「ぢ・づ」(はなぢ・みかづき)の書き方も、現代仮名遣いの規則とあわせて確認しておく。
読んだ用語を1冊で引き直す・体系で押さえ直すなら。