著作権法でいう公衆とは「不特定の者」または「特定多数の者」を指す。公衆にあたらないのは特定かつ少数の場合だけである。
この定義により、クラスの学習者は特定されていても多数にあたりうるため、教材をまとめて送る行為は公衆送信になりえる。「知っている人に送るだけだから大丈夫」という感覚は、法律上の線とはずれている。人数の閾値が条文で定められているわけではない点にも注意。
教師が担当クラスの学習者20人に、教材のPDFをメールで一斉に送ったとする。相手は名簿で特定されているが、特定多数として公衆にあたりうる。授業のためであれば、第35条などの規定の範囲で行える送信かどうかを確かめる必要がある。人数が少ないから大丈夫と自分で決めてしまわないことが大切である。
一方、同僚の教師1人に記事のPDFを送るのは、特定かつ少数への送信で、公衆送信にはあたらない。ただし、そのPDFを作るためのスキャンが複製として許される範囲かどうかは、別に考える必要がある。送信と複製は別の行為なので、一つの場面で両方を確かめることになる。
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