法令・公用文書・新聞・雑誌・放送など、一般の社会生活で漢字を使う際の目安を示した内閣告示。1981年に当用漢字表に代わって告示され、2010年の改定で2136字となった。
性格は「制限」ではなく「目安」である点が最重要。専門分野や個人の表記にまで及ぶものではなく、表にない漢字を使ってはいけないという規格ではない。2010年の改定では情報機器の普及を踏まえ、手書きできなくても読めればよい漢字が加えられた。
似た表との役割の違いを取り違えやすい。小学校で学ぶのは学年別漢字配当表(教育漢字1026字)、人名に使えるのは常用漢字に人名用漢字を加えたもの。日本語教育では、学習者の漢字学習の量的な目安として参照される。
学習者から「常用漢字表にない漢字は使ってはいけないのですか」と聞かれたら、表は一般の社会生活で漢字を使う際の目安であって、使用を制限するものではないと答える。人名・地名や専門用語には表にない漢字も普通に使われる、という例を添えると、「目安」という性格が伝わりやすい。学習者向けの教材でも、表にない漢字に振り仮名を付けて使うことがある。
日本語学校で中上級の読み物を選ぶとき、常用漢字表を目安にすると、新聞や公的な文書に出てくる漢字の範囲をおおよそ見通せる。ただし、表にある字でも、表に載っていない読み方で使われることがある。字種だけでなく音訓まで確かめて教材の難しさを見積もる。漢字圏の学習者は字を知っていても日本語の読みを知らないことがあるので、読みの確認はとくに欠かせない。
読んだ用語を1冊で引き直す・体系で押さえ直すなら。