一人ではまだできないことを達成できるよう、教師や仲間が一時的に与える足場かけの支援。手がかりの提示、質問による導き、部分的な言い換え、キーワードの板書などがこれにあたる。
背景にあるのはヴィゴツキー(Vygotsky)の最近接発達領域(ZPD)——「一人でできること」と「支援があればできること」の間の領域で学習が起こる、という考え方。したがって支援はいずれ外されることを前提とし、学習者が自力でできるようになるにつれて段階的に減らしていく(フェイディング)。
「常に手厚く支援すること」ではない点がひっかけ。支援を外さなければ依存を生む。ピア・ラーニングでは、仲間どうしが互いの足場になることが期待される。
中級の学習者が自分の国の祭りを説明しようとして言葉に詰まった。教師は「いつ行われますか」「何をしますか」と質問を重ねて話の順序を導き、必要な語を板書して支える。翌週、同じ学習者が別の行事を説明するときは板書を出さずに質問だけにし、その次は質問もせずに一人で話させる。支援を少しずつ減らしていく流れである。
作文指導では、最初に「始めに〜。次に〜。最後に〜。」という書き出しの枠を与え、学習者はそこに内容を埋めて書く。書くことに慣れてきたら枠を外し、段落の組み立ても自分で考えさせる。建物ができれば足場が外されるように、学習者が自力でできるようになれば支援は取り除かれる。
読んだ用語を1冊で引き直す・体系で押さえ直すなら。