言語そのものを教える対象にするのではなく、教科や専門分野の内容を学ぶ手段として目標言語を使う教授法。CBI(Content-Based Instruction)と呼ばれ、留学生向けの専門日本語やアカデミック日本語の授業がこれにあたる。
ヨーロッパで発展したCLIL(内容言語統合型学習)は、内容(Content)・言語(Communication)・思考(Cognition)・文化や協学(Culture / Community)という4つのCを同時に扱うことを掲げ、思考力の育成まで射程に入れる点が特徴。すべての教科を目標言語で行うイマージョン教育とは、対象範囲の広さが異なる。
内容が学習の動機になり、言語が本物の目的をもって使われるのが強み。一方で内容の難しさが言語の難しさと重なり、教師に内容知識が求められる点、言語面の体系的な積み上げが弱くなる点が課題として問われる。
大学進学を目指す留学生のクラスで、「日本の少子高齢化」を題材にした授業を行う。学習者は統計のグラフを読み、新聞記事から原因を拾い出し、自分の国の状況と比べて意見をまとめる。教師は内容の理解を確かめながら、グラフの説明に使う「〜に伴って」「〜につれて」といった表現をその場で取り上げる。
CLILの例として、理科の「水の三態」を日本語で学ぶ授業が考えられる。学習者は実験を観察して変化を日本語で記録し、なぜそうなるのかを話し合い、身近な生活の例を出し合う。内容を学ぶこと自体が日本語を使う目的になっており、思考を伴う活動が組み込まれている。
読んだ用語を1冊で引き直す・体系で押さえ直すなら。