練習問題 第1489問 — 区分4 言語と教育
次の説明に当てはまる用語として、最も適切なものを一つ選びなさい。
文法的に正しい文を作れることと、場面や相手に応じて適切に使えることは別だ、というハイムズの主張を支えとして、言語教育の目標を実際に使える力を育てることに置く考え方の総称で、1970年代のヨーロッパで機能・概念シラバスとともに広まったものを何といいますか。
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正解: ② コミュニカティブ・アプローチ
この問題のテーマ:コミュニカティブ・アプローチの名称
コミュニカティブ・アプローチです。CLT とも呼ばれます。特定の手順をもつ一つの教授法ではなく、考え方の総称です。教室では、情報の差を埋めるために話さざるを得ない状況を作るインフォメーション・ギャップや、ロールプレイのように、意味のやり取りを中心に据えた活動が用いられます。流暢さと意味のやり取りを重視する一方で、正確さと文法の体系性は手薄になりやすく、のちに、意味のやり取りの中で必要に応じて形式に注意を向けさせるフォーカス・オン・フォームの考え方が補われました。オーディオリンガル・メソッドは、構造言語学と行動主義心理学を支柱にして、言語習得を刺激・反応・強化による習慣形成と捉え、パターン・プラクティスで文型を定着させる教授法で、1940年代から60年代のアメリカで確立したものです。直接法は、学習者の母語などの媒介語を使わず、目標言語だけで目標言語を教える方法で、19世紀末に文法訳読法への反動として広まりました。ナチュラル・アプローチは、クラッシェンとテレルによる教授法で、理解可能なインプットを大量に与えることを中心に置き、発話を強制せず沈黙期を認めるものです。いずれも、ハイムズの主張を支えとして、目標を使えることに置く考え方の総称ではありません。