学習者が何のために・何ができるようになりたいかという目的や要望を調べる作業。コースデザインの出発点であり、面接・アンケート・目標言語使用場面の観察などによって行う。
学習者本人が自覚している要望(felt needs)だけでなく、進学や就労のために客観的に必要とされる能力(客観的ニーズ)も含めて捉える。両者がずれることは珍しくなく、教師がその調整役になる。
学習の前提条件を調べるレディネス調査との区別を取り違えやすい。ニーズ=目的・要望/レディネス=準備状態・条件と対で覚える。1回で終わらせず、コースの途中で問い直すことも重要とされる。
日本の会社に就職が決まった学習者に面接で聞くと、「敬語を完璧に話したい」と答えた。一方、配属先の上司に聞くと、実際に必要なのはメールの読み書きと会議での短い報告だという。本人の要望と、職場で客観的に必要とされる力にずれがあるので、教師は両方を踏まえて目標の優先順位を学習者と相談して決める。
ニーズを調べる方法は面接やアンケートだけではない。学習者が実際に日本語を使う場面、たとえば役所の窓口や工場の朝礼を観察し、どんな語彙ややり取りが現れるかを記録することも、ニーズ分析の手段になる。学習者本人が気づいていない必要を見つけるうえで、こうした観察は特に役に立つ。
読んだ用語を1冊で引き直す・体系で押さえ直すなら。