練習問題 第1482問 — 区分2 言語と社会
次の説明に当てはまる用語として、最も適切なものを一つ選びなさい。
日本語の言語行動を説明する枠組みの一つで、話し手が自分の側と相手の側を区別し、その区別が敬語の使い分けや授受表現、人の呼び方に反映されると考え、社内では尊敬語で扱う上司を社外の人の前では謙譲的に扱うといった現象を説明するものを何といいますか。
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正解: ② ウチとソト
この問題のテーマ:ウチとソトの名称
ウチとソトです。自分の側、たとえば家族や自分の会社がウチ、相手の側がソトにあたります。社内では「田中部長はいらっしゃいますか」と尊敬語で扱う上司でも、社外の人に対しては「田中は席を外しております」と、自分の側の人間として謙譲的に扱います。要点は、この線引きが固定ではなく、場面によって動くことです。同じ上司でも、社内の会話では立てる相手、取引先との会話では自分の側に入る人、というように扱いが変わります。ポライトネス理論は、ブラウンとレヴィンソンが提唱した、円滑な人間関係を築き維持するための言語的な配慮を説明する理論で、敬語の有無にかかわらず、あらゆる言語に見られる仕組みを扱います。自分の側と相手の側という線引きを立てる枠組みではありません。スピーチレベルシフトは、同じ相手との会話の中でデス・マス体と普通体が行き来する現象、敬意逓減の法則は、敬意を表す語が繰り返し使われるうちに、その敬意がしだいにすり減っていく現象で、どちらも現象の名前であって、自分の側と相手の側を区別する枠組みではありません。