音素と異音の名称 — 日本語教員試験 基礎試験 練習問題(ドリル)
次の説明に当てはまる用語として、最も適切なものを一つ選びなさい。
「一つの音素が、前後の環境に応じて具体的に現れた音声」を何というか。例えば撥音「ん」は、「さんぽ」では唇を閉じる音、「さんか」では舌の奥を上げる音として現れる。
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正解: ① 異音
異音です。音素は、その言語で語の意味を区別する働きをもつ音の最小単位で、/N/ のようにスラッシュで囲みます。異音は角括弧で囲み、「ん」は「さんぽ」で [m]、「さんだい」で [n]、「さんか」で [ŋ] になりますが、日本語ではこの違いで別の語にはなりません。このように環境で決まる異音(条件異音)は、現れる環境が重ならない相補分布をなします。英語の /l/ と /r/ は語の意味を区別する別々の音素ですが、日本語ではこの違いで語の意味を区別しません。そのため日本語を母語とする学習者は、両方をラ行の子音で聞き取ったり発音したりしやすく、こうした聞き分けの難しさは、母語の音素体系の影響として説明されます。