CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)を参考に、文化審議会国語分科会が2021(令和3)年にとりまとめた、日本語の学習・教育・評価のための共通の枠組み。日本語能力をA1〜C2の6レベルで示し、「〜できる」というCan do(能力記述文)の形で記述する。
学習者を「社会的存在」として捉えること、多様な日本語使用のあり方を尊重することなどを言語教育観の柱として掲げ、教育機関・地域・試験の間で日本語能力の物差しを共有できるようにすることをねらいとしている。
登録日本語教員の制度・研修とも結びつく、現行制度の最重要文書の一つ。
ある日本語学校が、クラスの目標を「初級前半」「中級」といった独自の呼び方だけで示していたとする。これを「身近な話題について、理由を挙げて自分の意見を述べることができる」のような行動の形で書き、参照枠のレベルと対応づけておくと、地域の日本語教室や別の学校との間で、同じ物差しで学習者の力を伝えられるようになる。
参照枠は、母語話者と同じになることを最終ゴールにしない。たとえば敬語の使い分けにはまだ自信がなくても、職場で必要な報告や相談を日本語でやり遂げられる人の力を、「できること」に注目して認める。学習者を社会的存在として捉え、多様な日本語使用を尊重するという言語教育観は、こうした見方として表れる。
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