思想または感情を、創作的に、表現したもので、文芸・学術・美術・音楽の範囲に属するもの、という4つの条件。これを満たさないものは著作物にあたらない。
最も重要なのは、守られるのが表現であってアイディアではないという点。「こういう順番で文型を導入するとよい」という考え方そのものは自由に使えるが、それを書き表した教材の文章は著作物になりうる。また、気温や試合結果のような事実そのもの、誰が書いても同じになるありふれた表現も要件を満たさない。
例外として、法令・裁判所の判決・国や地方公共団体の告示や訓令は権利の目的とならないと定められている(第13条)。ただし省庁が作った報告書や広報写真は通常の著作物であり、「公的機関のものだから自由」ではない。
ある教師が「初級ではまず『は』を導入し、そのあとで『が』を扱う」という順序を考えたとする。この順序というアイディア自体は著作物ではないので、他の教師が同じ順序で授業をしても問題にはならない。しかし、その順序を解説した文章や、工夫して作った例文の一式をそのまま書き写して配れば、表現を利用することになる。
「明日の最高気温は25度」という事実そのものは思想や感情の表現ではなく、「ありがとうございました」のような誰が書いても同じになる短い言葉は創作性を欠くので、どちらも要件を満たさない。一方、同じ天気を題材にしても、季節の移り変わりを自分の言葉で描いた学習者の作文は著作物になりうる。
読んだ用語を1冊で引き直す・体系で押さえ直すなら。