日本語に不慣れな人にも伝わるように、語彙・文構造・情報量を調整した日本語。1995年の阪神・淡路大震災で外国人被災者に情報が届かなかった経験をきっかけに、災害時の情報伝達の研究として始まった。現在は行政の情報提供、医療、生活支援など平常時にも広く用いられる。
書き換えの原則は、一文を短くする、難しい語をやさしい語に言いかえる、二重否定や受身をさける、あいまいな表現をさける、分かち書きやルビで読みやすくする、など。
「幼児向けの日本語」「単語だけを並べた日本語」ではない点が重要。情報を削るのではなく、必要な情報を残したまま形をやさしくするのがねらいであり、「避難してください」を落として「にげてください」に置きかえるような、意味を保つ書き換えが求められる。
市役所のお知らせにある「ごみは収集日の朝8時までに所定の場所へ排出してください」を書き換えると、「ごみは 決められた 日の 朝8時までに、決められた 場所に 出して ください」のようになる。「所定」「排出」をやさしい語に言いかえ、分かち書きで語の切れ目を見せているが、時間と場所という必要な情報は残している。
災害時の放送なら、「余震に警戒してください」より「また 大きな 地震が 来るかもしれません。気をつけて ください」のほうが伝わりやすい。全体の文字数は増えることがあるが、一文一文の負担を下げて確実に伝えることがねらいである。「警戒」のような漢語を、具体的な行動を表す言い方に置きかえるのが一つの方法である。
読んだ用語を1冊で引き直す・体系で押さえ直すなら。