日本語教員プラネット 日本語教員試験 対策の問題集

多文化共生(たぶんかきょうせい)

区分1 社会・文化・地域 ・ 日本語教員試験の用語

総務省の定義では、国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的ちがいを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員として共に生きていくこと。2006年の研究会報告書で示され、同年の「地域における多文化共生推進プラン」で施策の柱となった。

定義の三つの要素——ちがいを認める・対等である・地域社会の構成員である——のどれかを崩した選択肢がひっかけになる。とくに「外国人が日本の文化に合わせること(同化)」と言い換えた記述は誤り。

受入れ側の社会(ホスト社会)も変わることを含む双方向の概念であり、日本語教育の目的を「日本人化」ではなく相互理解に置く根拠として引かれる。

提唱・出典: 総務省(2006)
具体例

ある団地で、ごみ出しのルールを多言語で掲示するだけでなく、日本人住民と外国人住民が一緒に自治会の役員を務め、掲示の内容を話し合って決めるようになったとする。外国人に一方的に従わせるのではなく、互いの事情を知ったうえで地域のルールをともに作る点が、対等な構成員という考え方に近い。

日本語教室で「日本では〜するのが正しい」と教えるだけなら、同化を求めることになりかねない。日本の習慣を紹介しつつ、学習者の国の習慣も話題にし、どう折り合うかを一緒に考える進め方は、多文化共生の考え方を教室に持ち込んだものといえる。教師が答えを示すより、学習者どうし、住民どうしで考える時間を設けることが鍵になる。

混同しやすい語との違い
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