学習者が第二言語の習得過程で作り上げる、母語とも目標言語とも異なる独自の言語体系。セリンカー(Selinker)が提唱した。
この考え方の要点は、学習者の言語を「目標言語の不完全なコピー」ではなく、それ自体が規則性をもち、段階を追って変化していく体系と見る点にある。学習者は自分なりの規則の仮説を立て、インプットや反応をもとに修正しながら目標言語に近づいていく。
この転換によって、誤用は「取り除くべき失敗」から習得過程を映す資料へと位置づけが変わった(誤用分析)。中間言語の発達が止まって誤りが固定する現象が化石化である。
初級の学習者が「高いでした」「大きいの犬」のような形を、しばらくの間くり返し使うことがある。目標言語の規則にも母語の規則にもそのままは当てはまらないが、学習者の中では「過去はでした」「名詞の前にはの」という一貫した決まりとして働いていると見ることができる。これが中間言語の具体的な姿である。
同じ学習者でも、ある時期は「〜ている」をほとんど使わず、次の時期には使いすぎ、さらに後には場面に応じて使い分けるようになる、という変化が見られることがある。中間言語を止まった状態ではなく、インプットや教師の反応を受けて書き換えられ続ける体系と捉えると、こうした揺れも習得の途中経過として説明できる。
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