著作者の人格的な利益を守る権利で、公表権(公表するかどうかを決める)・氏名表示権(名前を出すかどうかを決める)・同一性保持権(意に反する改変を受けない)の3つからなる。
最大の特徴は著作者本人に専属し、譲渡も相続もできないこと。これに対し著作権(財産権)は譲渡・相続ができるため、著作者と著作権者が別人になる状況が生まれる。「人格権は譲渡できる/財産権は譲渡できない」という入れ替えに注意。
存続するのは著作者の生存期間だが、死後もその人格的利益を害する行為は禁じられている。
学習者の作文を学内の文集に載せるとき、本人に「名前を出してもいいか、ペンネームにするか」を確かめるのは氏名表示権への配慮である。また、教師が内容や表現を書き換えてから載せると、本人の意に反する改変として同一性保持権が問題になりうるので、誤字の直し方も含めて本人に確認しておくのが無難である。
教材の著作権(財産権)を出版社に譲った教師でも、著作者であることは変わらず、人格権は手元に残る。そのため、出版社が教師の意に反して内容を改変すれば、譲渡のあとでも人格権の問題が生じうる。契約で「著作者人格権を行使しない」と取り決める例があるのは、この性質のためである。
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