母語は、幼児期に自然に身につけた最初の言語。第一言語は、その人が現在いちばん自由に使える主要な言語を指す。移住などによって母語より現地語のほうが優勢になれば、母語と第一言語は一致しなくなる。
第二言語と外国語を分けるのは環境。その言語が日常生活で実際に使われている環境で学ぶ場合が第二言語(日本国内での日本語=JSL)、教室の外では使われない環境で学ぶ場合が外国語(海外での日本語=JFL)である。第二言語は生活と直結するため必要度が高く、教室外での習得も進む。
「母語=第一言語」「第二言語=2番目に学んだ言語」と機械的に等号で結ぶ選択肢に注意。習得順ではなく優勢さ(第一言語)と使用環境(第二言語)が判断基準になる。
ブラジルで生まれ、5歳で家族と日本に移り住んだ子どもを考える。最初に身につけたのはポルトガル語なので母語はポルトガル語だが、日本の学校で学び続けるうちに日本語のほうが自由に使えるようになれば、第一言語は日本語ということになる。母語と第一言語が一致しない例である。
東京の日本語学校で学ぶ留学生は、教室を出ても買い物やアルバイトで日本語を使う。これは第二言語としての日本語(JSL)の学習である。一方、タイの大学で日本語を専攻する学生は、教室の外で日本語を使う機会が限られる。こちらは外国語としての日本語(JFL)の学習になる。同じ教科書を使っていても、学習環境が違えば必要な支援も変わる。
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