「郵便局で」「病院で」「レストランで」のように、言語を使用する場面ごとに学習項目を配列したシラバス。旅行者向けの短期コースや、生活場面から入る地域日本語教室の教材で採用されやすい。
学ぶ内容がすぐに使え、動機づけが高いのが利点。導入も実物や写真で場面をつくれば分かりやすい。一方で、場面が変われば応用が利きにくく、文法の体系に穴があくという弱点をもつ。
「場面」と「機能」の区別を取り違えやすい。場面=どこで(郵便局で)/機能=何をするか(依頼する・断る)。同じ「依頼」でも場面はいくつもあり、同じ場面にも複数の機能が現れる。
来日直後の生活者向けのコースで、第1回「コンビニで」、第2回「駅で」、第3回「病院で」、第4回「役所で」のように回を組む。各回では、その場所で実際に聞く表現(「袋はご利用ですか」「温めますか」など)と、自分が言う表現を練習する。受講の翌日から使える内容になる。
「病院で」の回で「〜てもいいですか」を練習しても、学習者がそれを図書館や職場でも使えるとは限らない。場面ごとに表現をまとめて覚えるため、同じ文型が別の場面にも当てはまることに気づきにくいことがある。教師は、別の場面でも同じ形が使えることを意識して示す必要がある。
読んだ用語を1冊で引き直す・体系で押さえ直すなら。