1984(昭和59)年に始まった、日本語を母語としない人を対象とする大規模試験。国内は日本国際教育支援協会(JEES)、海外は国際交流基金が実施する。
2010年の改定でN1〜N5の5段階となり、文字・語彙・文法の知識に加えて、それを使って課題を遂行するコミュニケーション能力を測る方針が明確にされた。得点は毎回の難易度差を調整した尺度得点で示される。
合否は総合得点だけでは決まらず、各得点区分の基準点もすべて満たす必要がある。「総合点が合格点を超えれば合格」とする選択肢は誤り。また会話・作文を直接測る科目はない点も押さえておく。
ある受験者の総合得点が合格点を上回っていても、聴解の得点が基準点に届いていなければ不合格になる。合否を見るときは、総合得点と各得点区分の基準点の二つを確かめる必要がある。学習者と結果通知を一緒に読む場面で、このしくみを説明できるようにしておきたい。
「N2に合格したから日本語の面接も大丈夫」と考える学習者もいるが、日本語能力試験には話す力や書く力を直接測る科目がない。会話の練習や作文の指導は、試験対策とは別に計画する必要がある。級を目標にするのは自然なことだが、級の取得と実際に使える力は分けて考えるよう助言したい。
読んだ用語を1冊で引き直す・体系で押さえ直すなら。