学習者が実際に産出した誤用を収集・分類し、その原因と習得の段階を明らかにしようとする研究の立場。コーダー(Corder)の議論が出発点とされる。
この立場の核心は、誤用を取り除くべき失敗ではなく、学習者が今どんな規則の仮説を立てているかを示す手がかりと見る点にある。母語との比較から出発した対照分析とは、出発点が「言語の構造」か「学習者の産出」かで対照的である。
誤りは、その場限りの言い間違い(ミステイク)と、知識の不足に由来し本人には直せない体系的な誤り(エラー)に区別される。また誤用は言語間の誤りと言語内の誤りに分類される。ただし誤用分析には、学習者が使うのを避けた形式(回避)が観察できないという限界も指摘されている。
教師がクラスの作文を集め、「来ない」を「きない」と書く例、「静かな部屋」を「静かの部屋」と書く例などを分類していくと、活用の規則を広げすぎた誤りなのか、名詞を修飾する形の誤りなのか、母語の影響なのかが見えてくる。誤りの種類ごとに数えると、次の授業で何を扱うべきかの手がかりになる。
同じ学習者が、ある日の作文では「食べた」と正しく書き、別の日には「食べった」と書くことがある。急いでいて出たその場限りの言い間違いならミステイク、規則をまだ正しく理解していないために繰り返し出るならエラーと見る。本人に指摘したとき自分で直せるかどうかが、区別の手がかりになる。
読んだ用語を1冊で引き直す・体系で押さえ直すなら。