日本語教員プラネット 日本語教員試験 対策の問題集

ダイグロシア(だいぐろしあ)

区分2 言語と社会 ・ 日本語教員試験の用語

一つの社会の中で、演説・報道・教育など公的な場面で使われる高変種(H変種)と、家庭や日常会話で使われる低変種(L変種)という2つの言語変種が、機能を分担しながら安定して併存している状態。ファーガソン(Ferguson)が提唱した。

正則アラビア語と各地のアラビア語口語、標準ドイツ語とスイスドイツ語の関係などが代表例とされる。のちにフィッシュマン(Fishman)は、系統の異なる別言語どうしの機能分担にまで概念を拡張した。

個人が場面で言語を切り替えるコードスイッチングと混同しやすいが、ダイグロシアは「社会」の側の言語状態を指す用語である。

提唱・出典: ファーガソン(Ferguson)
具体例

アラビア語圏では、ニュースや説教、新聞には正則アラビア語(H変種)が使われ、市場での買い物や家族との会話には各地の口語(L変種)が使われる。どちらを使うかは話す人の気分ではなく場面によっておおむね決まっており、家庭の会話で正則アラビア語を使うと、かえって不自然に聞こえる。この安定した役割分担がダイグロシアである。

スイスのドイツ語圏では、新聞や教科書などの書きことばには標準ドイツ語が使われる一方、日常の話しことばでは、教育を受けた人どうしでもスイスドイツ語が使われる。どちらか一方が消えていくのではなく、それぞれの場面を受け持ったまま長く併存している点が、ダイグロシアの「安定した」状態にあたる。

混同しやすい語との違い
押さえどころ
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