多数派に属しているというだけで労せずして得ている有利さを特権という。法律で与えられた権利のことでも、少数派への優遇措置のことでもない。
自分の言語で手続きができる、名前を正しく読んでもらえる、集団の代表としてではなく一人の個人として見てもらえる——いずれもないと困るが、あるときは意識されないもの。自覚されにくいことが最大の特徴であり、だからこそ多数派の側が自らの位置を問い直す作業が求められる。