何を基準に結果を解釈するかによる区別。集団基準準拠テスト(NRT・相対評価)は、受験者集団の中での位置で解釈する。偏差値や順位がこれで、上位何名を選ぶといった選抜に向く。得点が散らばるよう、難しすぎず易しすぎない項目が好まれる。
目標基準準拠テスト(CRT・絶対評価)は、あらかじめ定めた到達目標に届いたかどうかで解釈する。「この項目ができれば合格」という基準があり、全員が合格することもあり得る。到達度の把握や資格認定に向く。
Can doで目標を示す日本語教育の参照枠やJF日本語教育スタンダードは、基本的に目標基準準拠の発想に立つ。「相対評価のほうが客観的で優れている」という価値づけの選択肢は誤りで、目的によって使い分けるものである点が問われる。
奨学金の対象者を、応募者の中から成績上位の10人に絞る場合、点数そのものより、集団の中で何番目かが意味をもつ。問題が易しすぎて多くの人が満点を取ると差がつかないため、得点が散らばるように問題を作る。これは集団基準準拠の考え方である。同じ点数でも、受験者集団が変われば順位の意味も変わる。
一方、「自己紹介を1分間で、相手が分かるように話せる」という基準を決め、それを満たした人を全員合格とする口頭テストは目標基準準拠である。クラス全員が基準に届けば全員が合格し、ほかの人の出来によって合否が変わることはない。到達したかどうかを本人に具体的に示しやすいのも、この考え方の利点である。
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