一つの語について、同じ種類の敬語を二重に重ねた言い方。「お読みになられる」(尊敬語「お〜になる」+尊敬の「れる」)や「ご覧になられる」が典型で、「敬語の指針」は原則として適切でないとしている。
これに対し、複数の語をそれぞれ敬語にして繋げた敬語連結(お読みになっていらっしゃる=「お読みになる」+「いらっしゃる」)は二重敬語ではなく、意味的に自然であれば許容される。両者の区別が要点である。
ただし「お召し上がりになる」「お伺いする」など、習慣として定着したものは許容とされる。「二重敬語はすべて誤りである」と言い切る選択肢はひっかけ。過剰な敬語はかえって慇懃無礼に響くことがある点も、待遇表現の指導では重要になる。
接客の場面などで耳にする「お客様がおっしゃられました」は、尊敬語「おっしゃる」にさらに尊敬の「れる」を重ねた二重敬語である。「おっしゃいました」で敬意は十分に表せる。学習者が丁寧にしようとして敬語を重ねたときは、一つの語に同じ種類の敬語は一つで足りると説明する。
「先生がお読みになっていらっしゃる」は、「お読みになる」と「いらっしゃる」の二つの語がそれぞれ尊敬語になって連なった敬語連結である。語が二つに分かれているので二重敬語にはあたらず、意味が自然であれば使える。形が長いことと、二重敬語であることは別だと示しておく。学習者には、語ごとに区切って、それぞれがどの種類の敬語かを確かめさせるとよい。
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