日本語教員プラネット 日本語教員試験 対策の問題集

方略的能力(ほうりゃくてきのうりょく)

区分5 言語 ・ 日本語教員試験の用語

言いたいことが言えないとき、通じないときに、言い換え・聞き返し・身ぶり・回避などで切り抜ける力。カナルとスウェインのコミュニケーション能力の4要素の一つで、ストラテジー能力ともいう。

「ドライバー」が出てこないときに「ねじを回す道具」と言い換える、聞き取れないときに「もう一度お願いします」と言う、といった行為がこれにあたる。知識の不足を補う働きなので、初級ほど重要度が高い。

コミュニケーション・ストラテジーとほぼ重なる概念だが、方略的能力は「能力」の一角として位置づけられた呼び方である。「上級になれば不要になる能力」とする選択肢は誤りで、母語話者も日常的に使っている。

提唱・出典: カナルとスウェイン(Canale & Swain)
具体例

初級の学習者が駅で「切符をなくしました」と言いたいのに「なくす」が出てこない。そこで「切符、ありません。さっき、ありました」と知っている語で言い換えたり、ポケットを探す身ぶりを添えたりして駅員に伝える。言語の知識が足りない分を別の手段で補い、目的を果たしている点が方略的能力の働きである。

相手の話が速くて聞き取れなかったときに「すみません、もう少しゆっくりお願いします」と頼むのも、言えない話題を避けて別の話題で会話を続けるのも、方略的能力の表れである。教室では、こうした聞き返しや言い換えの表現を練習項目として取り上げることもできる。

混同しやすい語との違い
押さえどころ
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もっとくわしく: コミュニケーション能力 — 学習者を伸ばす3つ、教師自身の2つこの用語を含むテーマを、通して読める解説記事です
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