教師が自分自身の実践を対象に、問題の発見 → 計画 → 実践 → 観察・データ収集 → 省察という循環を回して授業を改善していく研究の形。教師自身が研究者になる点が特徴で、教師の成長を支える方法として重視される。
背景にはショーン(Schön)の省察的実践家という教師像がある。専門家とは既存の理論を適用する人ではなく、状況と対話しながら自分の実践を振り返り続ける人だ、という考え方である。授業録画、学習者アンケート、同僚による観察などが観察の手段になる。
一般化できる法則を導くことが目的ではない点が最重要のひっかけ。目的はあくまでその教室の改善であり、統計的な代表性や実験群・統制群の設定は本質ではない。1周で終わらせず循環させることも要件。
ある教師が、ペア活動の時間に一部の学習者が母語で話してしまうことに気づいた。そこで、活動で使う表現を事前にカードで配るという手立てを計画し、2週間試した。その間、授業を録画して日本語で話している時間を記録し、学習者にも感想を聞いた。振り返ると、表現は使われるようになったが話題によって差があったので、次は話題の選び方を変えて試すことにした。
この研究の目的は、ほかの教室でも通用する一般的な法則を見つけることではなく、自分の教室の問題を自分の手で少しずつ改善していくことにある。結果を同僚と共有して意見をもらうこともでき、教師としての力量を高める機会にもなる。小さな改善を記録として残すことで、次の学期の授業づくりにも生かせる。
読んだ用語を1冊で引き直す・体系で押さえ直すなら。