一つの語形が互いに関連する複数の意味をもつのが多義語。「あたま」(頭部→先頭→人数→思考力)、「あまい」(味→採点→ねじの締まり)のように、中心的な意味から比喩などによって意味が広がっている。
これに対し同音異義語は、語源も意味もまったく別の語がたまたま同じ音になったもの(こうえん=公園・講演・後援・公演、きかん=期間・機関・器官)。辞書では、多義語は一つの見出しの中に複数の語義として、同音異義語は別々の見出しとして立てられる。
見分ける鍵は意味のつながりがあるかどうか。日本語は漢語に同音異義語が多く、耳だけでは区別しにくいため、話し言葉では「私立=わたくしりつ」「化学=ばけがく」のような言い換えが起こる。多義語は、既習の意味に引きずられて新しい用法が理解できない原因にもなる。