形態素は、意味を持つ最小の言語単位。「食べさせた」は「食べ」「させ」「た」に分けられる。単独で語になれる自由形態素(山・本)と、ほかの要素に付いてしか現れない拘束形態素(「お茶」の「お」、「高さ」の「さ」、「私たち」の「たち」)がある。
異形態は、同じ一つの形態素が、現れる環境によって異なる形をとるときの、それぞれの形。「雨」が「あめ」のほか「雨傘(あまがさ)」で「あま」、「春雨(はるさめ)」で「さめ」となるのが典型で、過去の「た」が「読んだ」で「だ」になるのも同じ関係にあたる。
音素に対する異音と同じく、一つの単位が環境で形を変えるという見方。連濁や音便を個々の例外として覚えさせるのではなく、規則的な交替として整理する手がかりになる。