1語ずつ辞書を引かないと読めない学習者 — 日本語教員試験 応用試験 練習問題 第41問(基本60問)
次の事例を読んで、問いに対して最も適切なものを一つ選びなさい。
読解クラスの学習者たちは、文章の1行目から順に、未知語が出るたびに辞書を引きながら読み進める。そのため時間内に読み終わらず、「日本語の文章は難しすぎる」と感じ始めている。
指導として最も適切なものはどれか。
○答えと解説を見る
正解: ② 目的に応じて、要点をつかむ読み方や文脈から語を推測する方略を練習させる
この問題のテーマ:読解ストラテジーの指導
読解ストラテジーには、全体の要点をつかむスキミング、必要な情報だけを探すスキャニング、未知語の意味を文脈から推測する方略などがあります。読む目的に応じてこれらを明示的に練習すると、「全部分からなくても読める」という経験を積む機会になります。未知語をすべて調べてから進む読み方を徹底させると、この事例の、時間内に読み終わらないという問題がそのまま残ります。一方、未知語を含む文を一律に飛ばすと、内容理解に必要な情報も落とすおそれがあります。暗唱するまで音読させる方法も、読み方の方略を身につける練習にはなりません。必要な語彙を読む前に説明する支援も、課題や学習者に応じて取り入れられます。精読が不要という意味ではなく、精読・多読・速読を目的に応じて組み合わせます。